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ワイン編

酒屋はつらいよ
の
クール・ド・ピエール
改め
ドメーヌ・ド・ランシアン クリエ
な、何とでもおっしゃってください、「浮気なやつ」「卑劣漢」
ええ。そうですよ。どうせあっしはうわきもんのオッチョコヨイの優柔不断のヘナチョコ野郎でございやすよ。
こんなに長々と「クールド・ピエール」のことを持ち上げといて、いまさら「ドメーヌ・ド・ランシアン クリエ」にかえるなんて、
人でなし、恩知らず、犬畜生・・・・なんといわれようと口答いいたしやせん。
ただ一言だけいわせてくだせぇ。「こっちのほうが旨いんでやんす!!」
故・クールド・ピエールの説明
いやぁ、参りました。このワインほど迷いに迷ったワインは初めてです。
何に迷ったか?って、そうよくぞ聞いていくだせえやした。。
話せば長い物語、聞くも涙、話すも涙の酒屋家業のつまらねえ話聞いていただけますか?あ、ありがとうごぜいやす。
「ええ、最初はあっし、いつもの通りのワイン選びでござんす。(詳細はこちら)」
「ええ、そりゃもう素直な気持ちと直感で、選んだんでごぜいやす。このクール・ド・ピエールをです。」
「そりゃもう上手いワインでやんした。栓を開けたすぐ後に、獣の脂の香りが立ち上ってくるんでさぁ、まずあっしは、こいつにコロッと参っちまったわけでござんす。だってあなた、こういう香りを立てるワインあっしの店には今ないんでございますよ。かって一度だけ、コート・デュ・ローヌのエルミタージュでこんな香りを立てていたワインがございました。」
「含むと素晴らしい味の競演でござんす、充実した果実味と酸味や渋味、それから飲み下した後の鼻から抜けるバタークリームの香りにはまいっちまいやした。」
その後、これはいいということですぐに仕入やした。一ケース目がすぐ無くなっちまったもんですから、立て続けに注文を出しやした。
お勧めしたお客様は、「ウメェ・ウメエ」と皆さんいってくださいやした。
あっしは気を良くして有頂天でやんした。
あんまり旨いもんで、また買って飲んでみたのでござんす。
そしたらあなた、あの時の「こりゃスゲーヤ」感がこねぇんでやんす。
このときあっしはちょっと忙しくしてやして、味をちゃんと見ねーで、その辺にあるワインを何でもいいからながしこんじまったのでさぁ。そんなんで、良くわかんねぇうちに、二本目が空になっちまいやした。
しばらくあっしの心の中に、なにかのしこりのようにこのことが残っていやした。
そこでもう一度飲んで見ることにしやした。(ああお金が無い、アル中になる)
そいでもって、こんだは頭を少し冷やして飲んでみやした。
すると、二回目に飲んだときみたいに、すぐにはグッとくるものがあやせん。こりゃ失敗したか、とあきらめかけたとき、だんだん、あの感じが蘇ってくるじゃありませんか。ほのかな、獣脂のかんじ、鼻から抜けるバタークリームの香り。
なんだかほっとして力が抜けやした。
考えてみればこの仕入れる前の最初の試飲の時には、ある程度他のワインを飲み二本目のワインとして飲んだのでした。かなり時間をかけて、飲んだんでした。
皆さんも、充分空気に触れさせてから飲んでくだせぇ!!
よろしくおねげぇしやす。
失礼さんでござんす。