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ピーテル・デ・ホーホ(1629〜1684年)とフェルメールとどちらが有名かと言われたら、フェルメールの方がずっと有名ではないか、という人が多いと思います。私もそう思います。作品としては、似たような題材を描いています。
この絵(色がなくて申し訳ないのですが・・・)は、パッと見て、フェルメールの『天秤を持つ女』に似ていることがわかると思います。実際に見たことがないので、何とも言えませんが、題材は同じでもかなり違うもののような気がします。フェルメールのような、荘厳な雰囲気はないかも知れません。
この絵は、ベルリンの国立絵画館にあります。来年(2003年)の夏には、是非観てみたいと思います。1664年頃に制作されており、キャンバスに描かれた油絵で、縦61cm×横53cmです(フェルメールの天秤を持つ女が描かれたのも、1662年〜1665年ですので、ほぼ同じ時期と言えます)。
ただ、デ・ホーホがデルフトに住んだのは、1654年頃からで、1655年にデルフト聖ルカ組合に加入しています。それから、1660年〜1661年頃にアムステルダムに移って、生涯をそこで過ごしました。デルフトでお互いが影響を与えあった時期は、僅かな期間だったのかもしれません。
金貨の重さを量る女 |
デ・ホーホが得意とした絵画は、家庭内の話題としたものです。ただ、同じ家庭内のことでも、『フェルメール作品』とは、かなり異なってました。次のページでは、彼の代表作品のひとつ『寝室』について述べたいと思います。
(2002年9月21日作成)