C/1999 S4 LINEAR .................崩壊した彗星

 1999年9月27日に発見された彗星です。発見時は17等と暗かったのですが、2000年7月に太陽に0.72天文単位まで接近しました。しだいに明るくなってきて、2000年7月には6等になりました。ところが、7月下旬になると彗星の中心に異変がおこ始めました。彗星の核がばらばらになって蒸発してしまった彗星です。


 iauc7267によると、9月27日に、ぎょしゃ座ι星付近に17等の彗星が見つかっていて、2000年7月に近日点(q=0.72AU)を通る。iauc7285には T = 2000 July 26.4630 TTの軌道が発表されている。それで位置推算してみると、11月中旬にカリフォルニア星雲のあたり通り、うお座へ向かい、次第に増光して3月まで宵に観測できる。6月に明け方見えはじめ、7月下旬に地球に接近するときは光度式の延長で3等級(夕空へ)。8月上旬まで夕空で数等。以後南下するため西に没する。iauc7300によると10〜11月に14等と観測されている。

C/1999S4 この彗星本体(核)を構成するアンモニアが凍りついた温度は28K(約マイナス245度)であることが初めてわかった。この結果、リニア彗星は土星の軌道から天王星の軌道領域付近で生まれたことが明らかになった。.....nao0492.txt

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★★COMET C/1999 S4 (LINEAR)
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1999S4 1999 10 11.59 C 16.5: 20.0L 5 0.3 3 TSU02
1999S4 1999 10 12.64 C 16.5: 20.0L 5 0.2 4 TSU02
1999S4 1999 10 20.55 C 17 : 20.0L 5 0.4 TSU02
1999S4 1999 10 29.57 C 15.5: 20.0L 5 0.4 4 TSU02
1999S4 1999 11 13.48 C 15 : 20.0L 5 0.5 4 TSU02

1999年10月11日に300秒、300秒、600秒を撮った。第1コマと第3コマによく写っていて、2枚を合成。

10月12日は60sx4が撮れた。この彗星は明るくなってくるらしいが、まだまだ暗い。ぎょしゃ座ι付近にあって深夜に観測できる。

 

10月20日には月明があったが900秒露光をやってみた。彗星は淡く写っていた。

 

10月29日に60sx10やると、若干明るくなっていた。

 

11月13日には60sx10を2枚合成すると彗星はさらに成長していた。..aids 180

 

★★COMET C/1999 S4 (LINEAR)
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1999S4 1999 11 30.55 C 14 : 20.0L 5 0.4 4 0.6m110 TSU02
1999S4 1999 12 08.51 C 13.5: 20.0L 5 0.4 4 0.8m104 TSU02
1999S4 1999 12 27.55 C 13.5: 20.0L 5 0.4 4 0.6m 86 TSU02
1999S4 2000 01 07.46 C 13.5: 20.0L 5 0.3 4 1.0m 86 TSU02
1999S4 2000 02 10.42 C 13.5: 20.0L 5 0.4 3 2.0m 75 TSU02

11月30日に20cmF5+CCDで20分露光。先月より若干増光して短い尾が見える。

 

12月8日に20cmF5+CCDで5分露光を3枚撮って合成。

 

12月27日はメトカーフガイドで20分露光、彗星のイメージは20日前とほとんど変わっていない。この頃r=3.3AUだ。

 

2000年1月7日は20分間メトカーフガイドを行った。尾ははっきりと長くなっているが、彗星の明るさはあまり変わってないようだ。

 

2月10日には動きが遅くなっていたのでST4で20分,10分,10分を行った。3枚を合成すると尾はさらにはっきりするがやはり彗星は明るくなってないようだ。iauc7335の報告では11〜12月に13等後半から14等となっている。

 

 iauc7342に、ローウェル天文台のD. G. Schleicherが1999年12月5,28,30日(r =3.57-3.28 AU)に1.07m望遠鏡で狭帯域測光を行った結果が報告されている。CNが最も多く、Haserモデルにおける生成量はlog Q(CN) = 24.2だったが、C2は12月後半にわずかしか観測されなかった。OHの上限はlog Q(OH) < 27だった。12月5日のダストの生成量はlog [Af(ρ)] = 2.4で、同28日,30日のそれは2.2だった。(Aは粒子の反射能、fは粒子のfilling factor、ρは視野の半径、A'Hearn et al. 1984,A.J. 89, 579による)。このダスト生成量のみかけ上の減少はアウトバーストか自転による変化のようだ。力学上新しい彗星だとすると、もっと遠い所で放出されたダストによる継続的な散乱により、ダスト生成量の減少は C/1973 E1 (Kohoutek)に似ている.....ということのようだ。...AA181,2000Feb.

 

★★COMET C/1999 S4 (LINEAR)
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1999S4 2000 02 25.41 C 14.0: 20.0L 5 0.6 4 1.0m 70 TSU02
1999S4 2000 02 29.42 C 13.5: 20.0L 5 0.5 4 1.6m 76 TSU02
1999S4 2000 03 01.43 C 13.5: 20.0L 5 0.5 5 1.2m 65 TSU02
1999S4 2000 03 30.43 C[13.0: 20.0L 5 TSU02

 2月25日に20cm+IRcut+ST8で10分露光。この日はSNが悪くて、彗星は2月10日より貧弱にしか写らなかった。続けて撮った2枚の10分露光はさらにSN悪く使わなかった。

 

2月29日に同10分露光を4コマ撮った。この日はまずまずの空で、25日より良く撮れたが、彗星は全然明るくなってない。

3月1日にも3枚撮って見たが、やはり同じだった。

 

3月30日に薄明残る超低空でしかも電線にかかりながら1分露光を4コマとった。合成してGuideと比べたが、13.3等の恒星は認められるが彗星は写らなかった。

 

 iauc7373によると2月後半は13等半ばの報告になっている。iauc7383には、この彗星は初めて太陽系内部に入ってくる彗星で、7月の明るさピークは当初の予想より2,3等暗いのではと書かれている。門田氏は5月4日にこの彗星を13等と観測している(7418)。...AA182,2000May

 

★★★COMET C/1999 S4 (LINEAR)
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1999S4 2000 05 29.76 M 10.9 HS 25.0L 6 120 1.1 3 1.5m280 TSU02
1999S4 2000 06 06.77 M 10.4 TT 25.0L 6 64 1.8 4 TSU02
1999S4 2000 06 30.77 M 8.9:TT 12.5L 6 23 TSU02
1999S4 2000 07 01.77 M 8.3 TT 12.5L 6 23 TSU02
1999S4 2000 07 06.76 M 7.6 TT 8.0B 11 30 m270 TSU02
1999S4 2000 07 08.76 M 7.3 TT 8.0B 11 TSU02

2000年5月29.76UT(27h10m)に25cm反射120倍で「111HSより明るい,109HSと同じ,107HSと同じ,110HSと同じ,111HSより暗い,103HSより暗い」と見て、m1=10.9(M.HS)とした。またdia.=1.1',DC=3,pa=280度に1.5'ほどの尾のようなものが見えた。TP2415の写真にはpa=280度に4’、E200には5’程の尾が見える。

No.15124

No.15146

 2000年6月06.77UT(27h25m)に25cm反射64倍で「110TTより明るい,109TTより明るい,109TTより明るい,107TTより明るい,105TTより明るい,110TTと同じ,106TTと同じ,103TTと同じ,」と見て、m1=10.4(M.TT)とした。またdia.=1.8',DC=4であった。E200の写真では中央集光がよりはっきりとしてきた。

No.15132

No.15162

 

 6月14日は20cmF5反射によるCCD撮影を2コマ撮った。尾は8’と長くなり(pa=270)、彗星は明るくなっていたが光度目測は行わなかった。

No.15170

 

 6月30.77UT(27h35m)に12.5cm反射23倍で「8.0TTより暗く、8.9TTと同じ」と見た。このときは1分露光を多数撮って良い画像を選んで合成したが、pa=254〜270度にかけて10’のダストテイルが見える。

No.15179-96 2000 June 30UT

 2000年7月01.77UT(27h32m)に12.5cm反射23倍で「7.5TTより暗い、8.0TTと同じ8.5TTと同じ、8.7TTより明るい、8.5TTより明るいと目測してm1=8.3とした。20cm反射で撮った10分露光のCCD画像を3枚合成した写真ではpa=266度に22'の尾が見える。

No.15207+8+9 2000 July 01UT

 

 7月06.76UT(27h10m)に8cm11倍双眼鏡で、「7.7TTより明るい、7.8TTより明るい、7.6TTと同じ、7.7TTと同じ、7.5TTと同じ、7.8TTと同じ、7.1TTより暗い、7.1TTより暗い、6.4TTより暗い」と比較してm1=7.6(M.TT)とした。またpa=270度に30’の尾が見えた(海南高原)。TP2415の写真にはpa=276度に55'の淡い直線的な尾が見える。

 

 7月08.76UT(27h20m)に8cm11倍双眼鏡で、「7.9TTより明るい、7.0TTと同じ、7.4TTと同じ、7.4TTと同じ、7.2TTより暗い、6.9TTより暗い」と目測して、m1=7.3(M.TT)とした(自宅)。10分露光のCCD画像を2枚合成すると、明るい中心から淡いダストテイルが優美に伸び、pa=273度に直線的な長い構造が重なって美しい。尾の長さは画面をはみ出していて35'以上ある。...AA183 2000July

 iauc7439には6月前半の光度が報告されていて、10等から8等後半へと増光している。6月中〜下旬に8→7等級となっているらしい(7444)。iauc7455には6月10〜12日と7月13日にLowell天文台の1.1m望遠鏡で行った狭帯域測光の報告がある。また眼視観測は、7月8〜15日では7等級で、期待ほど明るくなってない。 ...AA183 2000July

 

★★★COMET C/1999 S4 (LINEAR)
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1999S4 2000 07 21.49 M 6.5 TT 3.5B 7 TSU02
 2000年7月21.49UT(20h45m)に、7×35双眼鏡で「6.9TTより明るい、6.55TTと同じ、6.44TTと同じ、5.5TTより暗い」と目測してm1=6.5(M.TT)とした。

No.15289 135mm

 

No.15291 2000 July 26

No.15298-305 2000 July 28

No.15309-12 2000 July 29

No.15322 2000 July 30

No.15325 2000 July 31

No.15345+6 2000 Aug. 02

No.15350+1 2000 Aug. 03

No.15375 2000 Aug. 04

 

<崩壊の連続撮影>7月26日から8月4日にかけては、20cmF5+IRcut+ST8で撮影を行った。7月28日に撮った画像を合成するときに中央集光部がキラリと光らずに細長く伸びているのに疑問を持ったが、この彗星は既に崩壊を始めていたのだ。7月末には連続撮影が面白くなって、雨が降った日も撮像した。

分裂組写真

 

 

iauc7461にはHSTによる7月5,6,7日の観測が紹介されている。7×50双眼鏡で7月下旬に6.2等と観測されている(7464)。Space Telescope Science InstituteのC.Lisseらによると、Chandra とEUVEを使ってこの彗星からX線を初めて検出したらしい(iauc7464)。他にも、IAUC7467,7468,7470,7471,7472,7474,7475,7476,7477,nao0366にも情報が有る。...AA184,2000Oct.

 


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