73P/Schwassmann-Wachmann 3

Discovery

ドイツ,ベルゲドルフのハンブルグ天文台の Arnold Schwassmann と Arno Arthur Wachmann は、小惑星を写真で捜索中に、1930年5月2日にこの彗星を発見した。9.5等で、ドイツのBabelsberg天文台で4月27日と29日に撮影された写真に発見前の彗星が写っていた。5月31日に地球に0.0616AUまで接近したので、6〜7月に最も明るくなった。8月24日まで観測されて、周期5.43〜5.46年の軌道が計算された。

 が、その後の回帰は予報が不確かなこともあって検出されなかった。また、1953年と1965年には木星に接近していたことも検出の困難な原因だった。1973年にBelyaevとShaporevが計算しなおした軌道によると、1979年には1930年以来の好条件となることがわかった。

 パース天文台のJ.JohnsonとM.Buhagiarが1979年8月13日に撮影した写真にこの彗星を発見した。(ここの所、これまで「Johnsonらが小惑星を捜索中に発見した」と書いていましたが、本当はこの彗星を見つけようとして写真撮影を行ったそうです。)15日に確認され、同天文台のM.P.Candyは見失われていたSW3彗星である可能性があることを報告した。予報より34日も遅れた近日点通過であった。1979年には、3月19日に地球に最も近づいたが頃に彗星は最も明るくなって、12.5等に達した。

 1985-86年の回帰は検出されなかったが、1990年には観測された。1930年以来最も条件が良く、4月17日には地球に0.3661AUまで接近して9等に達した。

 次の1995から96年の回帰は、最も地球に近づいたときでも1.31AUで、1990年に比べて1AUも遠かった。木下一男氏が8月19日に12.9等と観測したが、そのときに異変が起きていた。

 Nancay電波望遠鏡で9月8日にOHの増加が観測された。増加は13日まで続いていた。17日になると、彗星は太陽から離れてきて眼視観測できるようになり、8.3等になっていた。光度は10月初めにかけて増光して、6等という報告もされた。彗星は薄明の中で、しかも低かったが、双眼鏡でにじんだ恒星のように見えた。彗星は少し暗くなったが、3回目のアウトバーストが起こって10月22日に6.3等に戻った。このあとは地球からも太陽からも遠くなり、しだいに減光して、11月末に7.5〜8等、12月に8〜8.5等になった。 12月には複数の核が観測された。主要な核が3つあった。さらに2つの集光の報告もあった。1月はゆっくり減光していたが、2月には急に暗く14等になった。次に彗星が太陽から抜け出たとき、9月20日,21日に22〜23等の核が1個だけだったことがT.B.Spahrらによって観測された。


■2006年の回帰 T = 2006 June 09 Archives整理完了

事前予想 2006年6月7日に近日点を通ると予測されていて、5月13日には地球に0.0735AUまで接近する。これは1930年の発見時に比べてわずかに遠いだけだ。分裂核は残っているだろうか。1930年6月9日と10日に、日本で1時間あたり60〜70の流星が観測された。2006年には新たなアウトバーストが期待される。流星雨もあるかもしれない。

私の観測 この彗星は分裂していた。2005年12月7日から撮影を始めたが、その頃から写っていたのは主核のC核だ。自宅の35cmでは2006年5月30UTまで撮影した。2006年5月になると35cmカセでは彗星が大きくなりすぎて光度測定できなかった。4月28日以後は、ε180を持って護摩壇山や生石山へ出かけた。5月下旬になると明け方東の方で高度が低くなり、自宅では観測不可能。5月31日朝、護摩で撮影したのが最後になったが、このときには雲や露で光度目測できなかった。

まず2006年観測のコメントなど順に       2006年の光度測定値はずっと下 比較星などのコメントは削除

 

4月16日 自宅で35cm+ST2Kで撮影 G核:画像をコンポジットすると、中央集光の部分が細長く延びていた。この形は、バーストしたときに壊れた破片が核の後ろの方へ並んでいるのだろう。崩壊したC/1999S4の細長い集光部とそっくりだ。

B核:こちらはもっと明るくて大きい。やはり集光が細長くのびている。B核も4月上旬に主核(C核)より明るくなったが、そのときに少し壊れたのでこのような形になっているのだろう。

C核:これまで以上に明るくなっていた。こちらは中央集光は細長くないので普通に明るくなってきているようだ。視野が広い100SDUFで撮影すると20'ほどの尾が写った。

光度測定すると、C核は8.7等、B核は9.3等、G核は12.4等であった。C核は順調な増光だ。B核はバーストして一時はC核より明るかったが元にもどった。B核の中央集光部をよく見ると、より明るい中心といえる部分があって、そこから後ろへやや明るい部分が連なっているので、中心部は健在のようだ。このまま崩壊してしまうことはないと思うが、今後もどんなことが起こるかわからないので眼が離せない。

B核とG核が並んでいる写真を撮ってみると、暗いR核も写っていた。

 

 

4月25日、自宅で撮影 35cmでは  R核は、暗いがなんとか写る。G核は、はっきりと写る。B核は、分裂した破片が明るい集光から離れたところに見えている。C核は、中央集光がするどい普通の姿。100SDUFでは C核は普通の優美な姿 B核の写真には右上にG核とかすかなR核が見えている。 EF50mmレンズ+EOSでも撮影。かんむり座にB核とC核がある。




50mmでかんむり座とともに4月25日に自宅で撮影した。やっぱり光害のために夜空が明るい。

 

 

4月28日、護摩へ行く 薄雲かかる。まず、EF50mmレンズ+EOSでかんむり座と撮影。B核とC核やっぱりよく写っている。

ε180+ESOで B核とG核が同じ視野。ちょっと薄雲がかかってきてSNおちる。C核、うすぐもひどくなってきてSNわるい。

 

4月30日、自宅で撮影 35cm+CCDで B核は、分裂片のようなものが明るい集光に続いているようだ。R核は、4月25日よりずいぶん明るくなった。G核は、4月25日とあまりかわらない。C核は、明るい。

 

5月2日、護摩へ行く  雲のために撮影困難。 彗星はヘルクレス座へ移動している。EF50mmレンズ+EOSで撮影しただけ。(あらぎ島で)

 

5月3日、護摩へ行く やっぱり雲が出てきて、途中で36Bポイントへ移動して撮影。朝までかかって何とか目標の写真はとれた。

B核、24h45mに、69TTより明るい、74+83TTより明るい、73TTより明るい、66TTと同じ、76+83TTと同じ、65TTより暗いと目測してm1=6.7。またdia.=30'、DC=4であった。C核、25h00mに、70TTより明るい、70+86+84TTより明るい、59TTと同じ、55TTより暗い、48TTより暗いと目測してm1=5.9

ε180+EOSでR核などを撮影、1フレームに5個写っている。B核は青くて大きなコマとダストの尾。C核、美しい。







 

 

5月4日、生石山へ行く  M13にB核が最も接近している夜。5月4日夜はM13の近くにB核が並んで見えました。双眼鏡はミヤウチの10cm26倍。これで見ると、C核などちょうどよく見えます。しかし、生石山はやっぱり和歌山市に近いので空が明るく、3日夜に護摩壇山で見た方がはるかによく見えました。7x35双眼鏡で光度目測すると、生石山では護摩より彗星は0.7等暗く見えてしまいました。

5月4日UT(おいし) B核は、26h00mに、69TTと同じ、74TTと同じ、79TTと同じ、72TTより暗い、66TTより暗いと目測してm1=7.4。C核は、26h05mに、61TTより暗い、62TTより暗い、66TTと同じ、67TTより明るい、70TTより明るいと目測してm1=6.6

7x35双眼鏡による光度目測 B核 C核
5月3日UT(ごま) 6.7等 5.9等
5月4日UT(おいし) 7.4等 6.6等

ε180+EOSではちょっと狭いのでモザイク撮影。しかし光害かぶりなどでSNはよくない。

 

5月11日、自宅で撮影 100SDUF+ST2KでB核を撮影。背景に星が多いので中央値合成。頭部はスルメイカ形。LRGB合成するとRGB色が乱雑。

G核、メトカーフ加算しても彗星がわからない。C核、背景に星が多いので中央値合成。頭部は四角形。LRGB合成するとRGB色が乱雑。

35cm+ST2KでC核、明るい集光部から前へ扇形に噴出している。B核、分裂片が中心の後に連なる。中心の集光は傘の頂点にある。

 

5月20日、自宅で撮影 100SDUF+ST2KでG核を撮影したが暗くなってしまったようで、わからない。B核、ダストの長い尾が見えている。やっぱりfが短いので中心はおもしろくない。C核、11日のように頭部は四角形のようだ。だが薄明のために十分でない。

 

 

5月30日UT(31日朝)、護摩壇山で撮影

 彗星の高度は東に低くなっていて、雲と露と薄明によって満足な撮影はできなかった。

 

7月27日護摩壇山で眼視と撮影

★★★73P/Schwassmann-Wachmann C
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG ICQ XX*OBSxx
73 2006 07 27.74 aM 11.0 HV 25.0L63 2.5 4 ICQ XXxTSU02
2006年7月27日26h45m(27.74UT)に護摩で25cm反射LE24mm(63倍)で「113TTより明るい、110TTと同じ、106TTより暗い」と目測してm1=11.0(M.T)であった。またdia.=2.5'、DC=4だった。同じ夜に25cm反射では9.4等と見たが、比較星が多い双眼鏡の方を報告する。

 

2006年の光度測定値
★★73P/Schwassmann-Wachmann 3 CCD観測
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG ICQ XX*OBSxxf InT APERTURcamchip SFW C ## u.uu xx.x PIXELSIZE
 73        2005 12 07.81 aC 17.6 HV 35.0C10a900   0.3  4            ICQ XXxTSU02 1a  3S 0.60mST2aKAI SI4 5         10.1  1.0s 1.0
 73        2006 01 08.80 aC 16.2 HV 35.0C10a120   0.3  5    1.5m287 ICQ XXxTSU02 1a  3S 0.70mST2aKAI SI4 5          8.6  1.0s 1.0
 73        2006 02 09.84 aC 14.1 HV 35.0C10a 90   0.4  5    3.5m288 ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.30mST2aKAI SI4 5         10.3  1.0s 1.0
 73        2006 02 23.64 aC 13.5 HV 35.0C10a 90   0.5  5    2.5m284 ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.25mST2aKAI SI4 5          8.8  1.0s 1.0
 73C       2006 03 20.75 aC 11.2 HV 35.0C10a 90   1.5  5   >7.0m260 ICQ XXxTSU02 2a  3S 4.17mST2aKAI SI4 5         11.0  1.0s 1.0
 73C       2006 04 03.58 aC 10.0 HV 35.0C10a 60   2.0  5    5  m236 ICQ XXxTSU02 4a  3S 3.10mST2aKAI SI4 5          9.8  1.0s 1.0
 73C       2006 04 16.61 aC  8.7 HV 35.0C10a 90                     ICQ XXxTSU02 5a  3S 5.53mST2aKAI SI4 5         10.9  1.0s 1.0
 73C       2006 04 25.69 aC  7.6 HV 10.0R 4a120   5.8  6   25  m226 ICQ XXxTSU02 1a  3S10.49mST2aKAI SI4 5          8.2  1.0s 1.0
 73C       2006 05 20.79 aC  6.9 HV 10.0R 4a 60   5    6   21  m250 ICQ XXxTSU02 1a  3S 9.41mST2aKAI SI4 5          8.7  1.0s 1.0
 73C       2006 09 19.66 aC 14.4 HV 35.0C10a 90   0.5  5            ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.24mST2aKAI SI4 5         10.0  1.0s 1.0
 73C       2006 10 26.63 aC 15.8 HV 35.0C14a 90   0.5  4            ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.12mSTLaKAI SI5 5          9.5  1.1s 1.1
 73B       2006 03 20.73 aC 13.1 HV 35.0C10a 90   0.7  5    2.5m267 ICQ XXxTSU02 2a  3S 1.82mST2aKAI SI4 5         11.0  1.0s 1.0
 73B       2006 04 03.55 aC 10.2 HV 35.0C10a 60   1.0  5    3  m235 ICQ XXxTSU02 1a  3S 2.64mST2aKAI SI4 5          9.8  1.0s 1.0
 73B       2006 04 16.59 aC  9.3 HV 35.0C10a 90                     ICQ XXxTSU02 1a  3S 4.80mST2aKAI SI4 5         10.9  1.0s 1.0
 73B       2006 04 25.71 aC  9.0 HV 10.0R 4a120   8.0  5   26  m226 ICQ XXxTSU02 6a  3S 9.12mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0
 73B       2006 04 30.58 aC  8.6 HV 35.0C10a 60   2.8  5  > 5  m213 ICQ XXxTSU02 1a  3S 6.34mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0
 73B       2006 05 20.77 aC  6.4 HV 10.0R 4a120   4.2  5   36  m255 ICQ XXxTSU02 2a  3S24.23mST2aKAI SI4 5          8.6  1.0s 1.0

 73G       2006 03 20.70 aC 16.3 HV 35.0C10B400   0.3               ICQ XXxTSU02 1a  3S 0.97mST2aKAI SI4 5         11.0  1.0s 1.0
 73G       2006 04 03.56 aC 16.1 HV 35.0C10a900   0.3               ICQ XXxTSU02 1a  3S 0.86mST2aKAI SI4 5          9.8  1.0s 1.0
 73G       2006 04 16.58 aC 12.4 HV 35.0C10a 90                     ICQ XXxTSU02 1a  3S 2.21mST2aKAI SI4 5         10.9  1.0s 1.0
 73G       2006 04 25.71 aC 12.5 HV 10.0R 4a120   1.0  3    4.7m233 ICQ XXxTSU02 6a  3S 4.04mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0
 73G       2006 04 25.60 aC 14.7 HV 35.0C10a180   0.7  3    2.5m235 ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.29mST2aKAI SI4 5          8.1  1.0s 1.0
 73G       2006 04 30.64 aC 13.9 HV 35.0C10a600   0.5  3    2.0m212 ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.26mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0

 73R       2006 04 25.58 aC 17.4 HV 35.0C10a720   0.4               ICQ XXxTSU02 1a  3S 0.70mST2aKAI SI4 5          8.1  1.0s 1.0
 73R       2006 04 25.74 aC 16.8 HV 10.0R 4A320                     ICQ XXxTSU02 9a  3S 1.02mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0
 73R       2006 04 30.60 aC 14.1 HV 35.0C10A200   0.4  4    1.5m203 ICQ XXxTSU02 1a  3S 1.26mST2aKAI SI4 5          9.4  1.0s 1.0
2006年9月19日に35cmF10+ST2K(2x2)で90秒露光を23枚撮影。画像はNo.12以外の22枚を加算。測定はNo.1を使い、南西40'の
HIP6924(998HVF3,JohnsonB-V=0.439)と比較、吸収補正してm1=14.4等。このときr=1.68AU,Δ=0.73AU。
2006年10月26日に35cmF14+STL11000M(3x3)で90秒露光を16枚撮影。1枚でも彗星はわかる。個別ダーク補正してから加算して
もシマシマは見えている。測定はNo.1を使い、東33'のHIP3134(947HVF3,JohnsonB-V=0.442)と比較、吸収補正してm1=15.8等。
このときr=2.02AU,Δ=1.12AU。


★73P/SW3 2007年1月8日に35cmF14+STL11000M(3x3)で120秒露光を16枚撮影。16枚をメトカーフ加算してGuideを重ねるとそれらしい淡い大きな粒子ムラのようなものが

あるような感じがするが測定困難。 
G核
2006年5月11日に100SDUF+ST2Kで1分露光を10枚撮影メトカーフ加算しても彗星がわからない。
2006年5月20日に100SDUF+ST2Kで120秒露光を4枚撮影、メトカーフ加算したが彗星らしいものはわからない。

★73P-L核 2006年3月20日に35cmF10+ST2K(2x2)で120秒露光を17枚撮影。No.6以外の16枚をメトカーフ加算するが、写ってない。
★73P-H核 2006年3月20日に35cmF10+ST2K(2x2)で120秒露光を15枚撮影。画像はNo.15以外の14枚をメトカーフ加算。H核は星に近くて不明。K核は写ってない。

 

 

 

★★★眼視目測
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG ICQ XX*OBSxx
 73C       2006 05 03.67  M  5.9 TT  3.5B     7                     ICQ XXxTSU02
 73C       2006 05 04.71  M  6.6 TT  3.5B     7                     ICQ XXxTSU02
 73B       2006 04 28.58  M  7.2 TT  3.5B     7                     ICQ XXxTSU02
 73B       2006 05 03.65  M  6.7 TT  3.5B     7  30    4            ICQ XXxTSU02
 73B       2006 05 04.71  M  7.4 TT  3.5B     7                     ICQ XXxTSU02
 73B       2006 07 27.74 aM 11.0 HV 25.0L 6  63   2.5  4            ICQ XXxTSU02

C核の比較
2006年5月03.67UT(25h00m)に、7x35双眼鏡で、「70TTより明るい、70+86+84TTより明るい、59TTと同じ、55TTより暗い、48TTより暗い」と目測してm1=5.9。
2006年5月04.71UT(26h05m)に、7x35双眼鏡で、「61TTより暗い、62TTより暗い、66TTと同じ、67TTより明るい、70TTより明るい」と目測してm1=6.6。
2006年7月27日26h45m(27.74UT)に護摩で25cm反射LE24mm(63倍)で「113TTより明るい、110TTと同じ、106TTより暗い」と目測してm1=11.0(M.T)であった。またdia.=2.5'、DC=4だった。同じ夜に25cm反射では9.4等と見たが、比較星が多い双眼鏡の方を報告する。
B核の比較
2006年4月28日23h03m(JST)に3.5cm7倍双眼鏡で、「73TTと同じ,69TTと同じ,73TTと同じ,72TTと同じ,71TTと同じ,66TTより暗い、57TTより暗い」と見て、m1=7.2(M.TT)とした。
2006年5月03.65UT(24h45m)に、7x35双眼鏡で、「69TTより明るい、74+83TTより明るい、73TTより明るい、66TTと同じ、76+83TTと同じ、65TTより暗い」と目測してm1=6.7。またdia.=30'、DC=4であった。
2006年5月04.71UT(26h00m)に、7x35双眼鏡で、「69TTと同じ、74TTと同じ、79TTと同じ、72TTより暗い、66TTより暗い」と目測してm1=7.4。

 


2001年の回帰

★2000年11月4日に門田氏の観測で13.2等と意外に明るくなっているらしい(iauc7518)。iauc7523によると、11月後半に12.5→10.4等と増光してきている。iauc7534によると、3つの分裂核B,C,Eが見えていて、11月下旬にC核は11等級で観測されている。明け方の東の低空の彗星で、とうとう観測できなかった。...AA185 2000Dec

★Z. Sekaninaによると、E核は1995年12月中ごろにC核から分離らしい。B核は1995年11月11日頃にC核から分離したもので、そのときの相対速度は1.7m/sと推定できるらしい。例えば2000年12月12日のそれぞれの核の並び方は、C_580"_B_1020"_Eで、方位は295度だそうだ。...iauc7541 C核は12月に10→9等と報告されている(Yoshida,iauc7549)ので、次に観測条件が良くなる2001年夏は13等ぐらいかな。...AA186 2001Feb

iauc7541 → セカニナによる1995年の分裂の分析

iauc7534 → 分裂核が見えている

iauc7523 → 光度報告 2000年11月

iauc7518 → 異常明るいという光度報告 2000年11月


1995年の回帰 この回帰のときに分裂してアウトバーストがおきた 1994w = P/Schwassmann-Wachmann 3 = 73P/Schwassmann-Wachmann 3

IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
073 1995 10 06.40 M 6.0:AA 16.0W 4 19 TSU02
073 1995 10 13.40 M 5.4 AA 12.5L 6 23 6 1.3 100 TSU02
073 1995 11 11.41 M 6.6 S 12.5L 6 23 2      TSU02
073 1995 11 12.43 M 8.0 S 12.5L 6 23 2      TSU02
073 1995 11 13.41 M 7.5 AA 16.0W 4 19      TSU02
073 1995 12 10.39 M 7.9 S 16.0W 4 19 7.0 3      TSU02
073 1995 12 23.40 M 8.0 S 16.0W 4 19      TSU02
Remarks for 73P
Dec.10.39: TP2415 film w/16cm f/3.8 W shows 6 arc.min.coma, 14 arc.min tail in p.a. 80 deg. and 22 arc.min unti tail in p.a.=255 deg.[TSU02]
Dec.23.40: TP2415 film w/16cm f/3.8 W shows 3 arc.min.coma, 5 arc.min tail in p.a. 85 deg. and 15 arc.min unti tail in p.a.=240 deg.[TSU02]
073 1996 01 13.42 M 9.1 S 16.0W 4 49 3.0 2      TSU02
Remarks for 73P
Jan.13.41: TP2415 film w/16cm f/3.8 W shows 2.5 arc.min.coma, 3 arc.min tail in p.a. 90 deg. and 32 arc.min unti tail in p.a.=238 deg.[TSU02]
073 1996 02 19.44 p[13 16.0W 4      TSU02
073 1996 10 09.62 p]16 : 16.0W 4 TSU02

★iauc6122によると、マックスプランク研究所のK.Birkleらはカラルアルトの3.5mのプライムフォーカスにCCDを付けてこの彗星を検出した。94年12月28,29日の観測で、これは94年の最終仮符号となった。彗星は22等で、位置はMPC20123のデータにT=+0.15日補正した所だった。

★★★この彗星のバーストは9月から知っていたのですが、「5等程になっているらしいので」という観測依頼が中村彰正氏からPATIOに書き込まれていました。1995年10月6日にやっとすばらしい透明度に恵まれましたので、月令11の月明かりを押して生石山で観測しました。鏡筒を目盛りで振ると、薄明で明るい背景に彗星ははっきり見えました。目測比較は、5.0等(AAVSO)より暗く、7.0等(SAO)より明るいという比較です。低空のために比較星は少ないし、等級差が開いているので報告には「:」を付けました。3.5cm双眼鏡でも見えました。...AA139

 iauc6234によると、この彗星がアウトバーストしていることが眼視的にも観測されています。9月17.09(Hale),18.43(Kobayashi),21.13(Morris)にいずれも8.3等と目測されていますが、10月にはさらに明るくなったようです。

 ブルーバックス「彗星」をめくってみるとこの彗星のことが書かれていました。この彗星は木星の引力にとらえられて土星族から木星族にかわっそうです。「変化がおこったのは1883年で木星との最近距離は0.0056AUだった。周期は21年から約5年に減じた。 1930年5月、地球へ近づいて9等級になったところをシュワスマンとワハマンが発見した。彗星は渦巻星雲状で短い尾もでていた。6月2日に地球に0.06AUの距離に近づいた。フランスのムードン天文台では彗星の中心に14等級のかすかな星のように光る点がみえるのに気づいた。 これは彗星の核が太陽光を反射しているのをみたのではないか。そうだとすれば、明るさをもとに核の表面積や直径を推定できる。表面の単位面積にあたる太陽光の強さはわかっており---地球表面と同じ---雪と考えれば光の反射率もさだまるからだ。計算してみると、直径は約400メートルとなる。これほどちいさな天体だったため、地球へちかづきはしたがコマまでふくめた全光度も7等級でおわった。 そのとき以後、この彗星はながいあいだ発見されたことがなかった。周期の推定が正しければ1979年に近日点にたっし地球へ近づくというので、その年は位置の予報がでていた。8月中旬、オーストラリアのパース天文台で小惑星を観測していた乾板に偶然、この彗星が写った。位置は予報と24度のへだたりがあった。 この彗星の軌道は昇交点で地球の軌道とほとんど交わっているから、軌道上にまき散らされた流星物質が地球に降ってくるかもしれないと、1930年以来いわれているが、まだたしかに観測された例はない。 ..........ブルーバックス彗星 P67に軌道図

★★★光度目測は、1995年10月13日18時30分にEr32mmで4.6等(AA)より暗く,4.8等(AA)より暗く,5.4等(AA)と同じ,5.7等(SAO)より明るいと見ました。3.5cm双眼鏡でも同様に見えました。優美なダストテイルには接眼鏡に目を釘付けにされてしまいました。双眼鏡ではアンタレスなどと同じ視野に見えてよい眺めでした。...AA147

 

★★★1995年11月11日、一見細長く見えてずいぶん変わったなあという感じがしました。光度目測は、18時55分にEr32mmで6.1等(AA)より暗く,6.6等(SAO)と同じ,7.3等(SAO)より明るいと見ました。先月に比べるとずいぶん拡散していました。

★★★ 11月12日の光度目測は、19h15mに「8.7等(SAO)より暗い、8.0(SA0)と同じ,8.2(SAO)より明るい,8.1+9.4(SAO)と同じ」という比較かです。いずれもSAOからの出典ですが、明らかに8.7等星の方が8.0等より明るく見えていました。あとから比較星の明るさを調べるとこんな結果にもなるということか。SAO星表のこのあたりの光度はあてにならない。まあ、F法では6.5等ほどでした。護摩壇山でやったということもあるが、彗星は昨日よりくっきりと見えていましたから。あいかわらず東西に細長いおもしろい形に見えていました。

★★★ 11月13日の目測は、少し南のRY Sgr.の比較星を使いましたから比較星の光度は正確です。「7.5等(AA)と同じ,7.4等(AA)と同じ,8.3(AA)より暗い」と見ましたので、7.5等としました。12日に使ったあの星はどう見ても8.7等なんかじゃない。HaleはNov.8.08に8.1等と見ている(iauc6259)...AA148

★★★1995年12月10日、16cmEr32mm(x19)では大きく拡散していて、少し東西に延びているように見えた。「7.7(S)と同じ,6.7(S)より暗い,8.0(S)より明るい,6.6(AA)より暗い,8.1(S)と同じ」という光度目測からm1=7.9(M.S.)とした。TPでは東北東に延びるイオンテイルのような細い尾と西南西にぼうと幅広いアンチテイルが写っている。興味深い姿だ。高度が上がってきたので夕空でかなり条件良く観測できた。...AA149

★★★1995年12月23日は16cmEr32mm(x19)で明らかに楕円形に見えていました。「6.9より暗い,7.2より暗い,7.7と同じ,8.3と同じ,8.2より明るい」という比較からm1=8.0(M.S.)とした。写真では東北東の尾は短くなっていてネガを一瞥するとアンチテイルだけのようだ。10日にはメインテイルとアンチテイルが同じほどの長さだったのに、大きな変化だ。...AA149

 

 ESOの3.6mとNTTで12月12〜13日にこの彗星を観測したところによると、彗星のコマの中に明るいスポットが4つ見つかったそうだ(図参照)。これは彗星核の分裂で、9月のアウトバーストと関係あるらしい(iauc6274)。

★ 96年1月2日夕方、あまりに天気が良かったので月明をおして自宅から25cmF6でのぞいてみた。が、主鏡圧迫による星像悪化もあって、URANOMETRIA星図と比較しても分裂している核はおろか彗星を捉えることもできなかった。小林寿郎さんからもらった年賀状には1日に40cmで撮像した延びた核の画像が写っていたので、彗星が消滅したのではない。...AA150

★★★1996年1月13日19h10mにP/SW3を16cmOr12.5(x49)で目測した。「91Sと同じ,89Sより暗い,11.31(GSC)と同じとみました。GSCの11.31等は信頼性がうすいので使いませんでした。写真にはpa238度に32’の長いアンチテイルとpa90度に3’の尾が写っています。...AA151

★1996年2月19.438UT、16cmF3.8+TP2415,15分露出しましたが、計算した位置(α=00h26m22.1s,δ=-04゜13'56")には先月のような彗星らしいイメージはありません。ムラのようなものがひとつ見えますが、もしそれが彗星だとしたら14等程度です。もう南西に低く、しかも光害があったのですっきりしない観測になりました。...AA152

★1996年10月9日、16cmF3.8+TP2415,25分露出。逆測定してみたが彗星らしいものは写ってなかった。天文ガイドの予報では明るいはずだが、昨年今ごろバーストしていたので、物質を使い果たしているのかかなり暗そうだ。...AA158

 

 

Circular No. 6304 → 訂正

Circular No. 6301 → ESOにおける分裂核の観測 1995年の分裂に対するSekaninaの解析

Circular No. 6276 → 光度報告 1995年11〜12月

Circular No. 6274 →ESO3.6mによる分裂核の観測 光度報告1995年11-12月

Circular No. 6259 → 光度報告 1995年10月

Circular No. 6234 → 光度報告 アウトバースト

Circular No. 6215 → 光度報告 1995年8月

Circular No. 6227 → アウトバースト時のOH輝線の観測 1995年9月

Circular No. 6122 → 検出 1994年12月


1990年の回帰 Schwassmann-Wachmann 3 89d1

★1989年12月上旬にJ. LuuとD. Jewitt and S. Ridgway, J. Gibsonが独立に検出しました。(IAUC4923) この彗星はおとめ座にあって写りそうでしたが、これも目覚ましが鳴らなかったのでできませんでした。........... ASTRO AIDS 77 1990 JAN.

★★1990年1月27日、31cmF4.2+TP2415で2コマ撮りました。おとめ座にあって、星雲の多いところです。撮影したネガにも大きな銀河が写っていました。さて、彗星ですが、T='90May19.29312UTの要素から推算した位置、(13h55.02m,+04゜56.7')ピタリにメトカーフで止まったイメージがあって、2コマめには移動して写っていました。ヤッター!・・・・およそ17.5等です。............. ASTRO AIDS 78 1990 FEB.

★★★ 動きが速くなって夜明け前のへびつかい座をつっきりました。1990年3月19日に31cmOr12.5(x103)でm1=12.0(F),DC=3,dia.=0.8'でした。TP2415ではp.a.=270゜に 3’の尾が写っています。この彗星もちょうどGA領域が近くにあったので300mm+TP2415で少しピントをぼかして写しました。TP2415ノーフィルターの感色性ではm1=12.5ぐらいです。
 4月5日にはさらに明るく写っています。導入をあせっていたし、彗星が小さかったので眼視ではそれが彗星だとは気づかなかったので、眼視観測できていません。写真の写り方から11等としましたが、もっと明るいかも知れません。TP2415にはp.a.=265゜に6’の尾が写っています。......... ASTRO AIDS 80 1990 APR.

★★★ 動きが速くて、もうみずがめ座です。明け方でオースチン彗星が撮影のさまたげになりました。
 1990年4月24.76831UTに16cmライトシュミットでやりました。導入のときにOr12.5(x49)で見えました。しかし、ライトシュミットで眼視する機会は少ないので明るさを意識しませんでした。そしてなによりオースチン彗星がもう昇っていましたから。TP2415の撮影も10分で切り上げました。風が強くて十分正確にガイドできていませんが、p.a.=260゜に13'ぐらいの尾が写っています。明るさは10等ぐらいでしょうか。......... ASTRO AIDS 81 1990 MAY

★★★ 1990年5月26日にHG1600ノータッチガイドしましたが、けっこうはっきりと写っていますが。TP2415で真剣にやればよかったと後悔しているくらいです。m1=11(F)で、p.a.=242゜に20'ほどの尾が写っていました。明け方の低空、くじら座でした。......... ASTRO AIDS 82 1990 JUNE

★★ 明け方の南東の空低いくじら座にあってあいかわらず速く動いています。1990June22.757UTに16cmライトシュミットで写してみました。写真から判断して、m1=13(P)、dia.=2'、p.a.=240゜に5’の尾が写っています。......... ASTRO AIDS 83 1990 JUL

★★ くじら座のミラの南にありましたが、減速してきました。July20.76788U.T.に31cmF4.2+TP2415で15分露出1コマだけです。p.a.=245゜に6’ほどの尾が写っていますが13.5等ぐらいで頼りない姿です。.......... ASTRO AIDS 84 1990 AUG.

★★ 夜半過ぎの南東の空、くじら座でした。Aug. 19.69977UT に16cmライトシュミットで20分露出で1コマ撮ってみました。まだ十分な明るさだと思ったので1コマだけにしておいたのですが、35mm全面をキャビネサイズに拡大したプリントでは一応彗星と思われるイメージが写っていましたが、逆測定で確認が必要でした。m1=16ぐらいです。July20.77UTに西南西に尾がありましたが、今月も彗星は暗くなったものの同じようにp.a.=230〜275゜に尾があるようなイメージでした。........ ASTRO AIDS 85 1990 SEPT

★★ 明るくなっているミラの南西にありました。'90 Sept. 20.67376に31cmF4.2+TP2415で15min.に2コマ撮りました。バックに恒星が少ないところだったのでプリントの予報位置近くをじっくりと眺めてみると、ムラよりやや大きい彗星状のものがありました。移動が確認できました。17.5等ぐらいです。
 グラフは'90Jan.から観測したm1です。この彗星は、Jan.に17.5〜18.0等ぐらいでした。しかし、Mar.には12等になっていて驚かされました。2月にrもΔも小さくなって増光してきたようですが、この時期に観測できていないことが悔やまれます。4月から5月にかけて周期彗星としてはかなり明るくなって、長い尾もありました。このころオースチン彗星が同じ夜明け前の空にあったので、観測時間が取れなかったのが残念です。Mar.17にp.a.=270゜に写っていた尾は、その後も観測できて向きをしだいに南へ変えてゆくようすがJuly20まではっきりと認められます。....... ASTRO AIDS 86 1990 OCT.

 

この彗星に関するIAUC

Circular No. 4923 → 検出 1989年12月

 

分裂で放出されたダストによる流星の予想

天文回報576-4ページ (大塚勝仁氏による)と......

周知のとおり、この彗星は1995年10月初めに大バーストしました。この原因は彗星核の分裂でした。そのため、現在この彗星の周りには大量のダストがあるはずです。これは最近の彗星の写真を見ても明らかです。よって、この彗星の軌道を地球が横切ると、うまくいけば流星雨を見ることができると思われます。

ですが、彗星は分裂したばかりなので、ダストはまだ彗星本体のすぐ近傍にしかありません。今後彗星が何度も回帰を繰り返した後なら軌道上全体に流星成分が分散するでしょうが、しばらくは地球が彗星の軌道を横切るとき、彗星本体もすぐそばにないと流星雨は見られません。上記のとおり、地球が軌道を横切る(正確には接近する)のは5月下旬ですので、同じ頃に彗星も降交点を通過していないといけません。彗星は降交点を通過したあと約12日で近日点を通過しますので、6月10日頃に近日点を通過してくれるといいことになります。

そこで、まずはここ数回の回帰の時の彗星の近日点通過日と降交点通過日を載せておきます。でも数日の誤差はあります。彗星はこの期間中は木星にあまり近付かないので、摂動は無視しました(前回と今回の間は考慮されてます)。

回帰 | 近日点通過 | 降交点通過
--------+------------+------------
前回 | 1990-05-19 | 1990-05-07
今回 | 1995-09-22 | 1995-09-10
次回 | 2001-01-25 | 2001-01-13
次々回 | 2006-05-31 | 2006-05-19

この結果から、次回の回帰では流星雨は見られないと思われますが、なんと早速次々回の
2006年には最良の条件となります。2回の回帰ではまだ流星物質も分散していないでしょうから、かなり期待できます。この時は彗星本体も5月に地球に0.15AUまで接近し、最良の条件で見ることができます。この状況は、前世紀のビエラ彗星+アンドロメダ群に似ています。今回も同じく流星雨+彗星消滅の可能性がある訳ですが、速度が遅いため、流星が明るく光ってくれる可能性が低いのが残念です。高感度のビデオがあるといいかもしれません。

 

シュワスマン・ワハマン第3彗星の粒子をキャッチ? ......国立天文台・天文ニュース (169)