最終節:また来るよ、今度は冬だ、北海道。

<9月1日(金)天気:晴れ>
旅程:千歳〜苫小牧フェリーターミナル

 いよいよ、この日が来てしまった。
北海道、一ヶ月近く『住み着いた』北海道を離れる日が。
でも、寂しさは珍しくなかったような気がする。
それはきっと、また来ることができる場所だから。
そして、一刻も早く会いたい人たちが待っているから。
待っててくれる人が居るってのは、こんなにありがたいことなんだな、と。
今まで旅してきて、あまり感じなかったことだけに、最後の日も、すんなりと迎えられたんだとおもう。

 最後は、北海道に敬意を表して、6時前起床。
あんまり寝てはいないけど…とりあえず苫小牧まで走るだけの朝食を食べて、朝早いキャンプ場を後にする。そういえば、最初の受付の時に蚊取り線香を貰ったんだけど、結局全部使い切れなかったので、フロントにそっと置いてきた。
千歳〜苫小牧までの√36。いつもは南風が吹いて、北行きの際は背中を押してくれ、南行きの際は強烈な壁となって輪駆を支えてくれるのだが、今日は珍しく北風が吹いている…何故だかは分からないが、結構すんなりと苫小牧着。まずは公設市場(ぷらっと苫小牧)へ。
色々歩いて、すし屋を選択、っても海鮮丼を食べるんだけど。『しあわせ丼』ってのがあって、色々なコース(値段の差と、具の差)があり、そのコースの中から好きな具を選ぶことが出来るってものだ。ホッキとホタテと甘エビとサーモンのしあわせ丼を食す。サーモンは他の具でも良かったかな??食後に(店も暇だし)ついつい長居して、コーヒーまでご馳走になりました。ありがとうございますー♪
8時半頃、そろそろ列車が発車するであろうJiNGさんにメールしてみると、予想以上に緊張している様子、そりゃそうだ、自力で北海道を出るのが初めてなんだから、そりゃ誰だって緊張するさ(これは島国に住んでないと分からない感覚だと思う)。しかも向こうに待つのは声と姿こそは知れど、会うのは初めてだという年上のおねーさんと来れば…ね(笑)
9時半頃に店を出て、ラルズ(駅前の、元ダイエー)内にあるモンベルでマグライトの換え電球を購入(やっぱりオキシライドでマグライト使うとあっという間に電球切れます、要注意)し、今季三度目の北起屋へ。そろそろ顔を覚えられるのでは…と思ったがそういうこともなく、しかも『L』って言ったはずやのに『M』を用意されて、何か小さいな…と思ってたら案の定『M』で会計されるし(もちろん変えてもらいましたけどね)。まだまだ常連には程遠いみたいです(笑)
そこから、ネットカフェに行き、ネット巡回。しかし、どこかでふとパケット通信料を見たのだが、やはり後半アホほどBlog巡回していたのが祟って予想以上の出費に。こんななら料金プラン変えるんじゃなかった…(あんまり使わないと思ったのよ、どうせ電池ないし)

 昼に、再び公設市場の方に行き、『マルトマ食堂』へ(○苫から来てるはず)。
いってみると軽く行列、そして店内はサインの山(大泉さんはじめ、道内の有名人がたくさん!!)。
狭い店です、漁組直営なので綺麗な店でもないです。でも、やぱりこういうところが美味しいんだよね。だからこうやって並んでるんだろうな。
そこで、散策マップでもオススメだった『ホッキカレー(¥800)』『ホッキ汁(¥400)』を注文。ホッキカレーは写真の通り、ホッキ貝が沢山入ったカレーです。基本的にシーフードカレーって海鮮味が強すぎてあんまり好きじゃないんだけど、これは美味かった。海鮮味が自分を主張してないくせに、ホッキはしっかりといい味出してるし。なんだろう、一緒に煮込んでないのかなぁ?わからんけど、貝嫌いの方にも是非食べていただきたい。
(ってか北海道で海鮮食ったら海鮮嫌いとか『騙されてた!!』って思えるはずですよ。)
ホッキ汁は、とにかくでかい。何せうどんがでるような丼にホッキ貝(殻)とホッキの身が沢山。
まぁ要は『しじみ汁』をホッキで作ろうとしたけど、殻がでかいからもうその殻に合わせて器も大きくしちゃえ!!みたいな感じでしょうか?カレーと二つ食べると(今日あんまり動いてないのも手伝って)お腹一杯でした。げふ。
食堂の外はもう漁港です。北海道の漁港も色々と特色があって面白いですよ。昆布にイカにホタテにカニにホッキにホッケに、鮭、ウニ…ホントに美味しいものだらけです、しかも新鮮なのがアホみたいに安い。
ま、それだけが北海道の魅力じゃないんだけど、それも一つの魅力なのは確か。
やっぱり北海道は奥が深い。

 食後に、最初寿司屋で話していた市の博物館にいってみる。入館料¥300。まぁ、何てことのない展示だったが、アイヌ関連の展示は結構力が入っていて面白かった。
博物館の後は、近くにあった植物園…じゃなくってガーデンテラス、庭園?だったっけ?まぁ、雪が降るような日でも、屋根つきのここなら、植物達とふれあい、人と話すことができるような場所。夏だから人は少なかったけど。
その後に市役所にいってみると、やっぱりありました展望塔。
(役場には結構あります、特に高い建物の場合は)
今日でまた、しばらくみることができない、北海道の空、海、陸、山を目に焼き付ける。
明日船を下りたらもう内地かと思うと、やっぱり少し寂しい。
15時頃、再びぷらっと苫小牧へ。ここでお土産用の鮭とばと、船内で食べる用に色々と買う。セイコマにも寄って水だのカップラーメンだのも買い込む。

 そして、15:45。
長い、長い北海道一人旅が、ようやく終着点を刻む。
苫小牧フェリーターミナルに到着した。
およそ1,570km、25日間に及ぶ北海道一人旅。
さすがに…長かったな、と。
一人感慨に浸る。
これでもう、自転車で長旅もないかな。
でも、またやっちゃってるかもしれないな。
乗船手続きをしながら、ふとそんなことを思う。
あぁ、そういや大学の頃は『生涯現役』なんていったっけ。
ま、似たようなものか(笑)
最後の輪行。全力を込めて15分で終了。
しかも、自転車は事務所に預けておけば、フェリーまで勝手に運んでくれて、フェリーから降りるときも事務局に取りにいくだけでいいらしい、ありがたいことじゃ。

 乗船までの1時間ほどはゆっくり過ごし。もう合流しているであろう彼にも電話(ただ、電池が無かったらしくあまり話せず)したりして、時間を潰す。
17時半頃に、乗船開始。自転車は無いけど、サイドバッグと水や食料だけで十分重い。
そして、商船三井、指定席なのはいいけど、一人当たりのスペース狭すぎ。せっかくシュラフも準備していったのに、マットやシーツとかまで用意してるし(新日本海は毛布一枚のみ)。くそぉ。
そんな訳で、狭い船内(いや、スペースが狭いだけ)は結構不快(笑)
展望スペースとかで、ホッキ飯やラーメンを食べて、お風呂に入って、久々に安い酒を飲んで…うろうろしてたらなんか熱く語ってる兄ちゃんがいたので、無理矢理混ざる(笑)
やっぱりチャリダーは減っている。
要は、貴重な存在なんだ。頑張らなきゃ(まだ走るのかい??)

 さんざん話して(いや、聴いてるメインだった)、1時頃に寝たのかな?
広い部屋だったが思ったより誰もいびきをかいてないことに安心しながら…

今日の走行記録
走行時間2:43:07走行距離48.70km
最高速度41.8km/h平均速度17.9km/h


<9月2日(土)天気:晴れ>
旅程:フェリーの中→(フェリー)→大洗フェリーターミナル

何も書くほどのことはない。
フェリー乗ってたら、大洗に着いた。それだけだ。
降りた先ではバカたちの妻が待っている…と思ったらちょっと遅れてきやがった(笑)
でも、久々にみた妻の姿に、安心したな。

終わりに、へ