'98北海道ソロツアー

 初北海道、日程の許す限りのロングツアー、その3

北海道東部、北部  <今までのあらすじ…>

いよいよ旅も終盤
遂に最終目的地、稚内も目の前だ
膝の痛みも楽になったのかペースも速い

合宿まであと4日
舞台は北海道本土から島嶼部へと移る…
そこで輪駆が見たものはっ!?
'98北海道ソロ、衝撃の最終章

≪1998年8月15日≫(晴れ)
旅程:浜頓別〜稚内

クッチャロ湖 いよいよ稚内に向かう、気分も乗ってくる
しかも、出発していきなりサイクリングロード(廃線跡)
爆走、その言葉がよく似合う
何と平均速度22.9km/h
無論人生最速の走りである、う〜ん素晴らしい
そして猿払村へ、「道の駅さるふつ公園」で休憩
ここから宗谷岬までは30km程だ、あと1時間半も走れば…
しかし、さすがは日本最北端、そう簡単にはいかない
稚内市に入った辺りから、いわゆる宗谷丘陵というのにぶつかる
思っても見なかったUPに苦戦するが、ゴール間近の輪駆にとっては、所詮時間稼ぎ程度にしかならない
宗谷丘陵を越え、いよいよ宗谷岬…

宗谷岬日本最北端の地、宗谷岬、よく晴れた日には樺太が見える
まさに諸外国が目と鼻の先の地だ
奈良を出てから11日、釧路から走り始めて8日、ようやく輪駆は北の果てに到着した…
しかし、宗谷岬は旅人や観光客で大混雑、最北端の碑の前では
順番に並んだ人々が次々と記念撮影に勤しむ姿が…
それをみると少し感動も覚めてしまう
でも、せっかくだからと碑や間宮林蔵の像を写真に撮り
しばし休憩していよいよ稚内へ
宗谷岬から稚内まではおよそ35km、いわゆるウイニングランっていうやつだ
稚内の市街地の中に入り、ゆっくり走っていると向うからチャリダー2人組が…
すれ違う瞬間、その2人組が見覚えのある人物であることに気付く
そう、彼らは倶楽部の後輩、ちょうど彼らも稚内&利尻礼文に来ていたのだ
その場は軽く挨拶を交わす程度で、稚内駅へと向かい、最北端の線路で記念撮影した後
そこからすぐ近くにある稚内北防波堤ドーム(波提ドーム)へ
ここで後輩もキャンプを張っているとのこと、というより、稚内のテント泊といえば、波提ドーム、これ常識
テントを張って、ボーっと待つ、すると、フェリーターミナルの方角から見覚えのある自転車…
そう、根室で合流し、ウトロで別れた彼がやってきたのである
彼曰くちょうど利尻礼文を回って今帰ってきたところだという、彼も今日は波提ドームに泊まるらしい
っていうか、なんて運命的なんだろう。そう思わずにいられない
夕前には、宗谷へ行った後輩も戻ってくる。なんだかすごく嬉しい日だ
久々に、知り合いに囲まれて、その日は結局夜遅くまで語り明かしたわけである…

釧路からの長い旅も、ひとまずここで一つの結末を迎えたわけだ…

当時の日記の抜粋
「後輩も、彼も、明日は別の道をゆく…また一人旅になっちまうんだなぁ…」

<15日終わり>

≪1998年8月16日≫(曇り一時雨のち晴れ)
旅程:稚内〜利尻島

利尻に昇る朝日 昨日の宴会もすっかり忘れたかのように、今日から+αの旅に出る
目的は利尻&礼文島だ、せっかくここまで来たのに行かなきゃ損だ
事前に後輩や彼から利尻&礼文の情報も聞いていたので
色々と見て回りたいところも出来たし、気分も乗ってくる
フェリーの出航時刻は6:30、利尻島までは2時間ほどの船旅だ
さすがに疲れもあるのか、ファリーの中ではグッスリ…
利尻島の鷲泊港に降り立ち、まずは一周してみようと、自転車を走らせる
車も少なく、サイクリングロードなんかも整備されているので
観光に回るなら、自転車で回るのもオススメだろう(レンタサイクルもあるし)
5分の2程走ったところにある沓形のキャンプ場に荷物を置いて、軽装で残りを回る…
しかし、そこからは嫌がらせのように雨、更にゆるやかなUPDOWNで、地味に体力を奪われる
軽い気持ちで走り出したせいか、妙に腹が立ってきてしょうがない、それでも、鏡沼に到着
ここの沼に写る「逆さ利尻富士」は、中々の絶景だ、ついでにサロマで食べられなかった帆立も食す…今更だが
ようやく一周し、鷲泊の漁港にある食堂へ、ここで、ホッケを食べる、安いのに大きいので満足
でも、\2,000出してウニ丼食べてもよかったかなぁ…
あとは沓形まで行くだけだが、後一つやり残したことがある、それは、ミルピス(*1)を飲むということだ
店に行き、早速注文、客は私一人、ちょっと寂しい
で、ミルピス登場、コップギリギリまで注いでくれるのが嬉しい♪
他の客もやってきて、別に急ぐ理由もないので、ボーっと飲んでいると、
店のおばさんが、この店がTVで紹介されたときのビデオを見せてくれた
しかも、せっかくだからと私らに他のジュース(5,6種類ある)を試飲までさせてくれた♪ラッキーだ♪
そしてキャンプ場へ…風呂もいいところだったし、何よりも夕日が美しい、これで雨さえなければ…

当時の日記の抜粋
「う〜ん、これ(ミルピス)飲むためだけに利尻に来るのもイイかもしれんなぁ」

<16日終わり>

≪1998年8月17日≫(曇り)
旅程:利尻島〜礼文島〜稚内

ストコン岬 あまりの眩しさに目が覚める
外に出てみると、利尻富士の裾野から昇る朝日…
こんなに神々しい風景が見られるのも北海道の良いところか
しかし、山の向こう側、鷲泊まで行くと曇り
フェリーに乗って礼文島まで行っても曇り
「花の浮島」と名高い礼文島も
曇りで今にも雨の降りそうな天気だと感動も半減である
とりあえず目的はストコン岬、「最北端の牛乳」と「トド島」を見ることだ
雨の恐怖に脅えながら一気にストコン岬まで走りきり
そこから雨にも少し降られながら、港に戻ってくる
その間僅か3時間程度、あっという間の礼文観光である
勿体無い気もしたが、礼文島はトレッキングコースが有名な所
自転車で回るには少し違う場所なんだと言い聞かせることに、ここは歩いて回るとしよう
でも、港に着くとフェリーはちょうど出たところ、約2時間待たされる羽目に、これならもう少しゆっくりしとけば…
フェリーがきたら、いざ稚内へ、フェリーの中でじゅんぺさんと知り合う、その後も、彼とに行動することに…
合宿は明後日だが、明日は稚内で色々準備などをするつもりだ
でも、当日に稚内を発つと、どうあがいても(18切符では)集合時間に間に合わない
まぁ、確信犯的な遅刻もたまにはいいだろう…

当時の日記の抜粋
「しかし、利尻礼文って何のために行ったんやろ?本当に時間つぶしただけのため?」

<17日終わり>

≪1998年8月18日≫(晴れ)
旅程:稚内で過ごす

 今日は完全なる休養日
洗濯をしたり、ノシャップ岬に行ってみたり、本屋で立ち読みしてて店員に嫌味言われたり
ついでにKOF'98なんかもしてみたり…本気で休養日になったわけだ
この日で、稚内の役立ちスポットをいくつか発見した
まずは、ポートサービスセンター
コインランドリーがあり、TVも見れる、シャワーもある、意外と客も少ないので、のんびりできる場所だ
そして、ノシャップ岬の寒流水族館と科学博物館
ここは旅に疲れた旅人の心を癒してくれる面白スポットだ。子供心に返って楽しむことがポイントである
そしてこの日も波提ドームにてキャンプ、何か祭りをやっていてちょっと場所は狭い
いよいよ明日から合宿…明日は久々の輪行だ…

当時の日記の抜粋
「今日で俺のソロツアーは終わり=再び皆に会える=何かうれしいようないやなような…」

<18日終わり>

≪まとめ≫

 こうして、長いツアーも終わった、次の日は、5時起きで列車の旅…
10日かけた道程をたった1日で移動できるのだから、文明の発達とは恐ろしい
その後の合宿では、体力がつきすぎたせいか、あまりのペースの違いに逆にしんどかった記憶がある
なによりも団体走行というものの難しさを思い知らされた
この約1ヶ月に及ぶ旅は、後の輪駆の生き方に大きな影響を与えたのは間違いないだろう
「可愛い児には旅をさせよ」まったく、感謝しなければいけないな、周辺の環境に

<'98北海道ソロツアーC終わり>

<'98北海道ソロツアー終わり>



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