「西谷さん、花火きれいでしたねぇ、僕ずっと見入っちゃいましたよ」

      春川直哉は、西谷美奈の浴衣姿を横目でチラチラ見ながら言った。

      「うそばっかり」

      「え?」

      「『この後もしかしたら西谷さんとあんなことやこんなことできるんじゃ・・』なーんてイケない妄想してたんじゃないの?春川直哉クン」

      西谷のアーモンド型のクリっとした目は春川を直視した。

      「そ、そんなこと・・」

      春川は胸中を察せられたことに少し困惑した。

      「思ってたでしょ?」

      「・・はい」

      「正直でよろしい」

      西谷の口調は子供を諭すような響きがあった。

      「あの・・実は僕ずっと西谷さんを・・」

      「その続きは、」

      西谷は春川の顔を覗き込んだ。

      「私の部屋で聞かせて・・ね」

      「え・・・あ、はい」