バナー(時の狭間で)

記号と単位

 記号について 

 前回、電流・電圧・抵抗の関係を書きましたが、実際に使うときはまだまだ
 色々な記号が有ります。以下、追加してみましょう。

 ・電流を「I」と表してその大きさをA(アンペア)とします。
 ・電気の大きさを「E」電圧として単位はV(ボルト)とします。
 ・電気の流れにくさを「R」抵抗として単位はΩ(オーム)とします。

 更に抵抗の一種にインダクタンス「L」が有り、単位はH(ヘンリー)と
 いい、
 静電容量をキャパシタンス「C]といって単位はF(ファラッド)と言います。

 インダクタンスは直流を流しやすく、交流を流しづらい性質があり、
 キャパシタンスは 反対に交流を流しやすく、直流を流しづらい性質が有ります。

 この、R・L・Cの組み合わせと、トランジスタやICを組み合わせて
 世の中の色々な電気製品が作られているのです。

 単位について  

 皆さんはパソコンを使われていますが、その中の「HDD」
 (ハードディスクと呼ばれる)の容量はいくらですか?昨今は40GBとか
 80GBと聞きます。
 この**GBは(ギガバイト)と呼ばれますが意味をご存知ですか?
 
 パソコンの内部で頭脳にあたる中央演算装置(CPU)は2進法で動作して
 います。2進法は「0」と「1」ですが、電気を使っているので実際は電気
 がONしている状態を「1」とし、OFFしている状態を「0」としている
 のです。

 この「0」か「1」を表す最小単位を1ビットといいます。この1ビットを
 8桁単位で区切ったのを1バイトと呼びます。
              
←桁数 
←ビット状態
128 64 32 16 8 4 2 1 ←桁の重さ(10進数)
8 4 2 1 8 4 2 1 ←桁の重さ(16進数)
             
 この例では5桁目と2桁目がONしているのでそれぞれの重みを加えると
 16+2=18 で数字の18を示します。

 また、4桁で10進数の0〜15までを表せるのでこれを0〜Fに置き換え
 16進数にする事も有ります。この時上の例は16進数の2桁で12H
 (12ヘキサ)とも言います。(2進数、16進数については項を改めて)

 で、補助単位に10の何乗かを表す記号が有ります。皆さんも良く知ってい
 るのがk(キロ)。例えば1km(1キロメートル)は1000mですね。
 10^3(10の3乗)を表します。
 では10^6(10の6乗)は・・・M(メガ)と言います。さらに
 10^9(10の9乗)をG(ギガ)と呼ぶのです。

 しかし、HDDの場合はちょと違います。10進法と違う2進法だから
 2^10=1024 で1000より大きいのです。つまり1KB=1024
 なのです。同様に1MB=1048576 1GB=1073741824
 となります

 だから、40GBとは40×1,073,741,824=42,949,672,960バイトであり
 343,597,383,680ビット=およそ3435億個のビットが有るという事です。

 補助単位と組み合わせる  

 大きい方の補助単位だけでは不公平ですから、小さい方も合わせてまとめて
 見ましょう。

倍 数 接 頭 語 記 号
10-18 atto アト 0.000000000000000001
10-15 femto フェムト 0.000000000000001
10-12 pico ピコ 0.000000000001
10-9 nano ナノ 0.000000001
10-6 micro マイクロ μ 0.000001
10-3 milli ミリ 0.001
10-2 centi センチ 0.01
10-1 deci デシ 0.1
10-0     1
10 deca デカ da 10
102 hecto ヘクト 100
103 kilo キロ 1000
106 mega メガ 1000000
109 giga ギガ 1000000000
1012 tera テラ 1000000000000
1015 peta ペタ 1000000000000000
1018 exa エクサ 1000000000000000000

 電気の主な単位と組み合わせてみます。

電気単位 記号 読み方 よく使う補助単位
電流 アンペア A、mA、μA、nA
電圧 ボルト kV、V、mV,μV、nV
抵抗 Ω オーム MΩ、kΩ、Ω
インダクタンス ヘンリー H、mH、μH
静電容量 ファラッド μF、pH
電力 ワット mW、W、kW、MW
周波数 Hz ヘルツ Hz、kHz、MHz、GHz
 一口メモ 
補助単位でキロは「k」と小文字で表しますが、バイトを表した時は「K」と大文字で
表しました。これはバイト表示の時1000ではなく1024となるからです。

また、社会通念として1k=1000が普通に知られているので、メーカーの表示も
1KB=1000、1MB=1000KB、1GB=1000MBと表している場合も
有ります。