名鉄犬山駅 名鉄犬山駅に着いてのは夕方の5時であった。犬山駅は名鉄犬山線、小牧線、そして広見線の駅で、名鉄名古屋駅からは急行で約30分の通勤圏となっている。 開業は大正元年で、駅舎には飲食店や予備校まである。一日の乗車員は8200人(2007年)とのことであった。 ここから歩いて、今夜の宿である近くの犬山シティホテルに向かう。 |
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犬山市街北部、犬山シティホテル ホテルの部屋より北部の市街を見た写真である。左後方に国宝の犬山城が見える。 犬山は犬山城の北側を流れる木曽川(写真上部)が山地から平地に流れ込み、そこに出来た扇状地(濃尾平野)の扇頚部に発達した城下町である。 犬山は中世以来の地名で、平安時代は丹波郡小野郷の山間部にあったことから、「おののやま」と呼ばれ、それが転訛した説と、大懸神社の戌亥(いぬい)の方角の山から転訛したとの説があるようだ。 |
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又この地方は犬を用いて狩をするのに良い場所であったからとの説もあるとか。犬山の語が狩猟の意に用いられていた様だ。 犬山市北東部 写真は木曽川の上流部(北東部)の方で、モンキーパークのある方向(写真後部丘)である。 犬山に猿山とは味な組み合わせである。世界各地の珍しい猿が約100種類、1000頭も飼育されていると言うから凄い。世界有数の猿の動物園と謳っている。昭和31年に開園したものだ。 |
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犬山 夕食は街に出た。ホテルで教えて貰った石焼料理店「東山」に入る。熱燗で一杯やった後、お勧めの鰻定食をとった。 名古屋流の表面がカリッとして、中身が柔らかい鰻である。関東に比べて香ばしく、かなり甘目の味付けではあるが、これはこれでなかなか旨かった。 |
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針綱神社大鳥井 翌朝6時にホテルを出る。写真は犬山城の南側にある針綱(はりつな)神社である。変わった神社名であるが、祭神が尾治針名根連命(おわりはりなねむらじ)からきている。尾張氏の祖先を祀った神社で、尾張五社の一つに数えられている。 例年4月の第2日曜に行われる犬山祭は奉納からくりで有名。高さ8mもある13両の山車(やま)が曳き出される。 この山車は、すべて愛知県の文化財に指定されているとのことであった。 |
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針綱神社拝殿 針綱神社拝殿である。この神社は延喜式神明帳所載の式内社で、犬山の産土神である。 また、犬山城主の成瀬氏の祈願所でもあった。成瀬氏は尾張徳川家の付け家老である。 |
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三光稲荷神社 針綱神社と同じく、犬山城の南側に三光稲荷神社が鎮座している。針綱神社の境内社となっている。 古くから城内にあり、信長の叔父信康が崇敬していた。後に犬山城主の成瀬氏歴代の守護神となった。 祭神は宇迦御魂大神(うかのみたまのおおか み)、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)、大宮女大神(おおみやのめのおおかみ)の三神である。 |
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犬山城跡登閣道 針綱神社と三光稲荷神社の間の道が、犬山城の登閣道となっている。階段を登ると櫓と城門が見えてきた。 犬山城は木曽川沿いの高さ約88mの丘の上に築かれた平山城である。文明元年(1469年)、当時の室町幕府の管領であった斯波義郷の家臣織田広近が砦を築いたのが始まりである。 その後、天文6年(1537年)、信長の叔父信康が居城の木ノ下城を廃し、ここに城郭を構えた。 |
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現在の城構えが整ったのは、関ヶ原の戦いの後の慶長6年(1601年)に城主となった小笠原吉次の時である。 そして、元和3年(1617年)には、尾張徳川家の家老成瀬正成が35000石の城主となって入封し、明治まで成瀬家9代の居城となった。 犬山城天守閣 唐破風の白亜三層の天守閣が石垣の上から顔を出している。現存する三層の天守閣では最古のもので国宝に指定されている。中に入ろうとしたが、朝が早いため城門が閉まっていた。 |
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犬山城は、廃藩置県で廃城となったが、明治24年の濃尾地震で天守の一部や櫓、城門が壊れたため、その修復を条件に旧犬山城主であった成瀬正肥に無償で譲渡され、日本で唯一の個人所有の城となった。 しかし、現在は財団法人犬山城白帝文庫が管理している。 郷瀬川 犬山城を下り、郷瀬(ごうぜ)川に架かる橋を渡り、この川沿いに木曽川に向かう。 |
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犬山城 郷瀬川が木曽川に流入する地点りからは、崖の上の犬山城天守閣が良く見える。この犬山城は通称白帝城と呼ばれている。 この城の佇まいが、中国の長江流域の丘の上にある白帝城を読んだ李白の詩「早發白帝城」の雰囲気に似ていることから、萩生徂徠が白帝城と命名したと言われている。 |
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犬山城と木曽川 少し木曽川を上ると、木曽川の断崖に佇む城のイメージが良くわかる。まさに、木曽川を間近に見下ろす要衝の地であった。 正面の形の良い山は対岸の各務原(かかみがはら、岐阜県)にある標高173mの伊木山である。岩場があり、ロッククライミングが出来る山として知られている。 |
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木曽川 木曽川の下流側である。ここより上流は日本ラインと呼ばれ、急流下りと鵜飼で知られたところだ。 ここ犬山からは濃尾平野に入り、幅の広い川となり、平時はゆったりととした流れで伊勢湾に流入している。 なお木曽川は長野県の鉢盛山(2446m)を源とする川で、木曽谷の峡谷を作り、岐阜県に入り飛騨川と合流して、愛知県との県境を流れている全長209kmの川である。 |
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名鉄犬山遊園駅 木曽川沿いを遡上すると、名鉄の犬山遊園駅(大正15年開業)に着く。途中は快適な遊歩道となっており、桜の名所として知られ、川沿いには名鉄犬山ホテルや、観光旅館がある。 このホテルと旅館5軒が共同で掘削し、平成8年に無事温泉が湧出して、今では犬山温泉白帝の湯として売り出している。 また、嘗てはこの駅からモンキーパークモノレール線があったが今は廃止されている。 今回は、ここから名鉄に乗り旧中山道に復帰した。 |
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ルート 名鉄犬山線 犬山駅下車 〜針綱神社〜三光稲荷神社〜犬山城跡 〜木曽川〜犬山遊園駅 |
駐車場 犬山城址、他 |
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