那 智 山
Mt.Nachi 966m


那智山
  和歌山県南東部、那智勝浦町にある山塊を那智山という。熊野三山の一つである熊野那智大社(那智山権現)があり、那智山はこの大社の名称ともなっている。
  那智山は大雲取山(966m)を最高に、光ヶ峰(686m)、妙法山(750m)、烏帽子山(909m)などよりなる、那智川上流一帯の山塊となっている。
那智大社参道
  熊野那智大社は、那智山の山腹(約標高500m)の所に鎮座している。熊野本宮大社、熊野速玉(はやたま)大社とともに、熊野三山と呼ばれている。
  この那智大社の参道が那智の火祭り(扇祭り)の舞台となるところである。山上よりの扇組が天皇の軍、そして麓からの松明組が丹敷戸畔(にしきとべの)一族が、石段の途中で激しくもみ合い、炎の乱舞が展開される由。
那智山青岸渡寺
 
 青岸渡(せいがんと)寺の境内には、朱の三重塔が再建されているが、この時は未だ再建されてなかった。ここ(3階まで登れる)から見る那智の滝は見事との事である。
  西国三十三所観音霊場の第1番札所として知られている。西国三十三所とは、ここからスタートして、奈良、京都の古寺を始めとして近畿地方一円を巡って、岐阜県の谷汲の山中にある33番華厳寺で終わる、距離の長い巡礼路である。
那智滝
  那智山中には、那智原始林を縫って4本の渓流が流れ、四十八滝と呼ばれる多くの滝があり、その内の最下流にある最大の滝を那智滝と言っている。
  那智ノ大滝、お滝さん、一ノ滝とも言われ、流れが3本に分かれていることもあり、古くは三重(みかさね)の滝、三筋の滝とも言われたとのことであった。落差133mは日本一である。幅は13m、滝壺の深さは10mとのこと。
  年間降水量は3500mmを越える多雨地帯にある那智山塊が、豊富な雨水を蓄え、那智滝の水源となっている。
那智滝滝壺
  那智滝の滝壺付近である。いわゆる滝の轟音が聞かれないため、言われてみて、あっ、ここが滝壺なんだという感じである。
  那智と言うと、私は、すぐ那智黒を思い出す。碁が好きで、学生時代からやっていた。その時の、黒の石が、ここの那智石なのである。黒色緻密なケイ質粘板岩のことで、海岸の波浪によって磨かれ、純黒色で光沢があり、何とも言えない感触である。
  白石はもちろん肉の厚い朝鮮蛤の殻であった。日本では、宮崎県日向市小倉浜が有名であったが、分厚い殻が次第に少なくなった。宮崎の空港で、この蛤を使った白石と那智黒の碁石が売られていたが、あまりにも高くて、見るだけであった。今は、ガラスや合成樹脂が多いが、懐かしい石である。
  このあと、那智駅より、紀勢本線の熊野市駅に向かった。鬼ヶ城のあるところである。



ルート


新宮〜那智山〜青岸渡寺
〜那智ノ滝〜滝壺

歩行 2時間

駐車場・休憩所

那智 有料


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