火や水や針の歌
火や水や針の歌リスト
ざんざ ざざざざ ざざざんざん
川はながれーる
ざんざ ざざざざ ざざざんざん
川はながれーる
どっど どどどど ぐーるぐるぐる
どっど まきこーめー
どっど どどどど ぐーるぐるぐる
どっど ひきこーめー
えーい えーい えーい
えーい えーい えーい
※ぼくの劇の基本は、昔話「三枚のお札」の逆パターンです。「三枚のお札」が小僧が山姥から逃げていく展開なのに対して、逃げていくんじゃつまらないから、ぼうけんしていこう、そのとちゅうに、火や針や川を出していこうという発想です。もともとが「三枚のお札」を逆に行くという発想なので、出てくるキャラクターも、火や水や針に関係したものが多くなるわけです。川のリズムは、ぼくの場合、青と白のなが〜い布を使って、上下させたり、ゆらしたりして表現することが多いです。
くるり くるり おきての剣
くるり くるり ここは通さん
くるり くるり おきての剣
くるり くるり ここは通さん
つきさし はりさし つきさし はりさし
えい えい えい えい おーっ
つきさし はりさし つきさし はりさし
えい えい えい えい おーっ
※なぜ「剣のリズム」に「くるり、くるり」という言葉が入っているのか。それは、剣をくるりくるりとふりまわすからだろうと、お考えの方は、とりあえずまちがいです。くるりくるりとまわるのは、キャラ自身です。ぼくの場合、劇のどこかで、かならず側転をするグループを作ります。剣や針のグループがある場合には、そこで側転をやります。そういうキャラがないときは、だいたい悪キャラのところでやります。1年生でも、やります。舞台のうえで「それ、いくぞ」と言って10人ぐらいのキャラがいっせいに側転をする姿は、かっこいいし、見ている人はだいたい「ほ〜っ」と声を出して感心します。
火ははしる 火ははしる
めらめらめらめらめらめらとーっ
火はこがす 火はこがす
めきめきめきめきめきめきとーっ
もえろ もえろ もえろ もえろ もえろ もえろーっ
まきこめ ひきこめ まきこめ ひきこめ てんまで こがせーっ
火ははしる 火ははしる
ごうごうごうごうごうごうとーっ
火はこがす 火はこがす
ぼうぼうぼうぼうぼうぼうとーっ
もえろ もえろ もえろ もえろ もえろ もえろーっ
まきこめ ひきこめ まきこめ ひきこめ てんまで こがせーっ
※火のリズムは、赤っぽいかっこうに赤い布をもたせて、ただただあばれまわることがおおいです。やってはいけないこと、赤い服に赤い布を持たせて、そこにさらに赤いスポットを当てること。赤に赤を当てると、赤ではなく透明人間ができてしまいます。ちょんちょん。
つーんつんつんつんつん はりの山
つーんつんつんつんつん はりの山
ここは じごくの 一丁目
もずのはやにえ やきとり くしざし
さしたら いたいぞ
さしたら いたいぞ
はりの山
つーんつんつんつんつん、つーんつんつんつんつん
つーんつんつんつんつん、つーんつんつんつんつん
はりの山
※ここの針の山は、つんつんとさしてばかりで、これではくるりくるりと回れないではないかと、お考えの方は、とりあえず正しいです。いいわけをひとつ。側転をするのは歌を歌いながらというわけではありません。歌いながら側転をあわせるというのは、子どもの能力では、はっきり言ってムリです。みんなが新体操をやっているわけではないので、子どもの能力にあわせて、見せ場を作ると考えた方がいいでしょう。針の山のリズムと側転の関係も、だいたいそんなもんです。
いつも めらめら おこってる
あさやけ空のひがしの方で
ゆうやけ空のにしの方で
いつも めらめら おこってる
つんぶくかんぶく 火がおこる
つんぶくかんぶく 火がおこる
つんぶく かんぶく つんぶく、つんぶく かんぶく つんぶく
つんぶく かんぶく つんぶく、つんぶく かんぶく つんぶく
火がおこる
※ここでの火は「つんぶく、かんぶく」とおこっているわけですが、つんぶくかんぶくとおこっている火というのは、いったいどういう火なのか、ぼくは、じつはぜんぜん知りません。やっぱり赤いかっこうに赤い布を持って、わいわいとさわぐのでしょうか。どうしても赤いスポットを当てたい人は白い体操着を着せるのでしょうが、学校の照明器具はそんなによくないので、火キャラがとつぜん水キャラになったり木キャラになったりという色の変化を楽しむのでないかぎりは、はじめから赤を着せたり持たせたりするのが安心でしょう。(でも、とちゅうで色を変えるのもおもしろそうだなぁ)。
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りゅうのリズム
(「小さな小さなまほうつかいたちの大きな大きなぼうけんの話」から)
火のりゅうは、どろどろぱちぱち
火のりゅうは、ぐるぐる、こがす
北のオオクマ 南のサソリ
りゅうに力を あたえたまえ
東のまんげつ 西の三日月
りゅうに心を あたえたまえ
ドドロ、ドドロンド、ドドロンブ、ドンバ
ドドロ、ドドロンド、ドドロンブ、ドンバ
あーあーあー
※「りゅうのリズム」は、動物キャラの歌の方にも入れましたが、火のりゅうなので、こっちの方にも入れました。長崎おくんちの「じゃおどり」みたいにできたら、かっこいいかも。汽車ぽっぽ型のじゅずつなぎも楽しそう。これは、シンプルなものから凝ったものまでいろいろできそうです。まあ、がんばって工夫をしてみてください。(ぼくがやるとしたら、だいたいいつもシンプルイズザベストで、ほとんど何もしませんが。はっはっはっ)
ゆうやけのあか あさやけのあか
おさるのおしりは まっかっか
まっかないつわり うそはっぴゃく
せかいが まっかに もえるとき
みどりの もりが もえるんだ
ひとの いのちも きえていく
もえろ もえろ まっかに もえろ
もえろ もえろ まっかに もえろ
ヒュー ババン ババン ババン
ドドン ドドン ドンドンドン
ゆうやけのあか あさやけのあか
おさるのおしりは まっかっか
※「おさるのおしりはまっかっか」なんていうふざけた歌詞がついていますが、劇の流れの中では、この「赤のまほう」は最終兵器みたいなおそろしいものを暗示しています。「開発は未来の夢」といいながら、お化けたちの住む森も開発していこうとする人間たちに対して、お化けたちは最終破壊兵器である「赤のまほう」を発動します。開発と自然破壊、お化けと人間との平和共存は果たして可能なのか、というむずかしいまじめな問題に取り組んでいるのが「ぼくらのお化け大作戦」という劇なのです。が、「おさるのおしりはまっかっか」なんて言いながら、最終兵器を出したりしているぼくは、まじめなのでしょうか。
ゆうやけの あかのむこうは あおいそら
あさやけの あかのむこうは しろいくも
むかし ちきゅうは あおかった
むかし ぼくらは いきていた
みどりの木 みどりの川 みどりの空気
あおいそら あおいうみ ぼくらのいのち
ゆうやけの あかのむこうは あおいそら
あさやけの あかのむこうは しろいくも
※「みどりのまほうのうた」は、「あかのまほう」をしずめるために歌います。「ぼくらのお化け大作戦」は、東京都江東区の6年を担任していた先生に頼まれて作ったので、ちょっと高学年っぽく、開発と自然破壊、最終兵器の登場など、考えるとむずかしくてわからなくなる問題をいくつか取り上げてみました。江東区にはビキニ環礁沖での水爆実験被害にあった第5福竜丸もあります。子どもたちは、赤のまほうの発動を止めるように、お化けたちにうったえます。お化けたちは子どもたちのうったえを聞いて、「みどりのまほうのうた」を歌います。
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木のリズム
(「つきよの もりの ものがたり」から)
ぼくたちは みどりの もりの
みどりの木 みどりの木
月の ひかりも みどりいろ
みんなの かおも みどりいろ
せかいが みどりに そまるころ
ぼくらの もりが みえてくる
ぼくたちは みどりの もりの
みどりの木 みどりの木
あしも あたまも うごきだす
みんなの かおも うごきだす
せかいが みどりに そまるころ
ぼくらの もりが うごきだす
※「みどりのまほうのうた」をあげたついでに、「木のリズム」をあげます。子どもたちがmまほうつかいのところへ行くとちゅうで、木のせいたちに出会います。気のせいではなくて、木の精です。メーテルリンクの『青い鳥』で、チルチルとミチルが森の精のところに行く場面があります。そんなことを頭に浮かべながら、作った歌です。
おいらは 火山だ 火の山
ドカン ドカン ドカン
あっちも こっちも どこでも
ドカン ドカン ドカン
うんぜん ピナツボ ベスビアス
たんぜん たこつぼ たんさいぼう
ちきゅうは もうすぐ おしまいだ
ちきゅうは もうすぐ おしまいだ
おしまいだ
おいらは 火山だ 火の山
ドカン ドカン ドカン
あっちも こっちも どこでも
ドカン ドカン ドカン
あそさん ふじさん みやけじま
みんな かざんだ ばくはつだ
ちきゅうは もうすぐ おしまいだ
ちきゅうは もうすぐ おしまいだ
おしまいだ
※宇宙ぼうけんの話を作ろうと思いました。でも、どういう理由で宇宙に出て行けばいいのか、ちょっと考えました。火の山どっかんを登場させることにしました。火の山の爆発で地球が大変なことになっているという設定です。火の山どっかんはなぜ出てきたのか。それは、人間たちが核爆弾を作り、公害をおこし、空気をよごしたから……。ということで、火の山どっかんは大あばれです。
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火の巨人の歌
(アポドンのテーマ)(「ミステリー・消えた指輪をさがせ」から)
もえろ もえろ もえろ
火よ もえろ
にえたつ マグマは 大地を ゆさぶり
よわい 人間たちの からだを あつく きたえる
もえろ もえろ もえろ もえろ
もえろ もえろ もえろ もえろ
火よ もえろ
もえろ もえろ もえろ
火よ もえろ
まっかな ほのおは 天まで てらして
よこしま 人間たちの こころを あかるく ただす
もえろ もえろ もえろ もえろ
もえろ もえろ もえろ もえろ
火よ もえろ
もえろ もえろ もえろ もえろ
※「アポドンのテーマ」は、アポロンのまちがえではないかと言われます。じょうだんでアホドンではないのかとも言われます。どちらも、ちがいます。アポドンは確かにアポロンから取りましたが、ここでは「アポドン」なのです。水の精のポセドンとの対で「アポドン」なのです。ここでの火と水はただの障害物ではなく、どちらかというと自然の力を暗示させているので、ちょっとそんな気分の火の歌と水の歌です。
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水の魔人の歌
(ポセドンのテーマ)(「ミステリー・消えた指輪をさがせ」から)
水よ ながれよ
青く 白く
森も けものも おしながせ
人も 歴史も
すべての かなしみ
すべての よろこび おしながせ
水よ ながれよ
青く 白く
森も けものも よみがえれ
人も 歴史も
すべての かなしみ
すべての よろこび よみがえれ
水よ ながれよ
とうとうと
※「ポセドンのテーマ」は、ポセイドンのまちがえではないかと言われます。じょうだんでポケドンではないのかとも言われます。どちらも、ちがいます。ポセドンは確かにポセイドンから取りましたが、ここでは「ポセドン」なのです。火の精のアポドンとの対で「ポセドン」なのです。アポドンとポセドンのうたは、名前はアホとポケみたいですが、中身の方はけっこう高尚だと思うのですが、いかがでしょうか。