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　　　　週刊「よりよい生き方」　　　　 NO.228 　　　 　 05.10.30
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○今週のことば○


人生というステージの上では、誰もがレギュラーであり、主力選手なのです。


部活動では人数の関係で補欠になることはありますが、人生の補欠になっては
いけません。今、不遇を感じているのであれば、それはあくまでも試練です。

克服できない試練はありません。
今できるところから、立て直していけばいいのです。
試練を乗り越えれば、今までよりも、もっと大きな自分になれるのです。


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こんにちは、発行者の礒ひろしです。

「人のため」を理念として、「よりよい生き方」を企画しました。
人間学をベースに学んだことをご紹介しながら、皆様と共に「人間として」
前進できればと願っています。

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　　　　　　　　　　　　　　　　エースの条件
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プロ野球の日本シリーズが終わりました。僕はラジオで野球を聞きますが、し
ばらくの間、そういった楽しみともお別れです。

中継を聞いていると、選手や解説者のコメントから、さまざまな生き方のヒン
トが見つかります。僕にとって野球とは、人生のヒントを探る場でもあります。
特にエース・ピッチャーや強打者のコメントには、前向きに生きる心構えを学
べる要素が凝縮されています。

いろんな人たちのコメントから、エースと呼ばれる投手の条件を、僕なりにあ
げてみました。野球の話ではありますが、あくまでも「生き方」に置き換えて、
仕事や家庭生活に役立てていただければ幸いです。


１・人を責めない、人のせいにしない

結果がどうであれ、みんな一生懸命プレーしています。それでも人間ですから、
ミスはあります。人のミスに対していちいち腹を立てていれば、集中力を失っ
て、次の打者に手痛い一発を食らうことがあります。

そうなれば、「あいつがつまらないミスをしたから、こうなったんだ」と言い
たいのも人情です。しかし次の打者に打たれた責任は、投手である自分にもあ
ります。

守っている野手のエラーでランナーを出しても、そのイニングを無失点に抑え
れば、他人のミスが帳消しになります。帳消しにすればミスをした人も、なん
とか挽回しようと、次の打席で活躍できる確率も高くなります。たとえその試
合で打てなくても、次にその投手が投げる試合で活躍することもあります。

チームプレーでは、お互いの信頼関係が重要です。人のミスを責めない姿勢が
信頼関係を強くして、強いチームとなり、「優勝」という大きな喜びを分かち
合えるのです。


２・全体としてものごとを考えて、自分を客観視できる

人間ですから、いつでも万全の状態で試合に挑めるわけではありませんが、調
子が悪くても、最少失点に抑えるのがエースの役目です。自分のチームが３点
とっていれば、２点までに抑えれば試合に勝つことができます。

相手に１点とられることを怖がって、大量失点することがあります。「１点も
やってはいけない」と思えば、１点とられるとショックです。「２点までなら
仕方がない」と腹をくくれば、１点とられても冷静さを保てます。

平常心で挑めれば、連打を食らって大量失点することもありません。目先に囚
われて平常心を失うから、ボールが甘くなって連打を食らうのです。

自分がピンチの時、相手はチャンスです。しかし相手も人間ですから、チャン
スであるがために余分な力が入りすぎて、絶好球を凡打することがあります。
打者も過去の失敗体験が脳裏をよぎって、「ここで失敗したら・・・」などと、
プレッシャーがかかるのです。

主観的に判断すれば、「苦しいのは自分だけ」となりますが、客観的・全体的
に考えれば、「自分が苦しい時は、相手も違う苦しさを味わっている」という
ことになるのです。


ものごとには部分的な要素と全体的な要素があります。一部だけで判断すれば
悲劇であっても、全体として眺めてみれば、ハッピーエンドに結びつけるため
のエッセンスということがあります。

人の心は主観だけではなく、客観的に考えられる構造があります。部分的・短
期的な見方も必要ですが、全体的・長期的な見方をすることで、目先の苦しみ
を未来の喜びに変えていけるのです。

野球にせよ人生にせよ、大切なことは、平常心を保つことです。平常心でいれ
ばバランスも良く、悪い状況の中でも自分ほんらいの力を発揮できるのです。
自分を信じてものごとに挑戦すれば、道は開けるのです。

人生というフィールドの上では自分が主役です。
人生においては、誰もがエースなのです。


人生のエースになろう。


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ご購読ありがとうございました。
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＜あとがき＞

「エースの条件」について、まだいくつかの項目がありますが、長くなります
ので、続きはまた、別の機会に書きたいと思います。

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