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    週刊「よりよい生き方」     NO.230       05.11.13
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○今週のことば○

問題があれば、それを解いていくことによって、人は前進することができます。
問題とは、人間が進歩するための必要悪でもあるようです。


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こんにちは、発行者の礒ひろしです。

「人のため」を理念として、「よりよい生き方」を企画しました。
人間学をベースに学んだことをご紹介しながら、皆様と共に「人間として」
前進できればと願っています。

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○心のままに○


以前、車の運転に関して書きました。「人柄が表れる」とか「ハンドルを持つ
と人が変わる」と言われるように、車の性能が向上しても、全自動で走るわけ
ではありませんから、運転には人間性が関係しています。

安全運転の基本は「よく見る」ことです。しっかりとまわりを見ていれば、事
故は未然に防げます。車の運転は他車との関係の上に成り立っていますから、
自分の進行方向だけではなく、四方八方目配りすれば、事故は起こりません。

「事故を起こす人は、人間として、なんらかの問題がある」というお話を、数
人の方から聞いたことがあります。事故を起こすことは、人間性の問題でもあ
るようです。目配りは気配りに結びつきますから、事故を起こす人は、気配り
が足りないという考え方も当てはまるでしょう。

走っている車同士が衝突する場合、お互いに過失と申しますか責任割合が発生
します。「何対何で、こっちが勝った」という話を聞きますが、事故に「勝っ
た・負けた」ということはなく、どちらにも責任があるわけです。

事故を起こしてしまったら、自分の責任について反省しなければいけません。
反省しないで、「あいつが飛び出したから悪いんだ」などと、自分は正しくて
相手が間違っていると考えていれば、再びその人は事故を起こします。

昔「車は走る凶器」と言われたように、一歩間違えれば交通事故で自分の命を
失うこともあります。自分の責任を反省することは、再び事故に遭わないだけ
ではなく、自らの尊い命を守ることにもつながるのです。

いささか厳しい書き方になりましたが、悲劇を起こさないためにも、気配り・
目配りを忘れないことが大切です。過ぎ去った時間は戻りませんが、反省する
ことで、そこから前進できれば、過去の出来事が財産に変わるのです。


事故を起こさなくても、ヒヤッとした経験は多くの方がお持ちのことと思いま
す。事故を起こさないから優れているのではなく、それは「運が良かった」と
考えたいものです。

しっかり見ていれば、相手の動きも予測できますから、ビックリすることもあ
りません。ヒヤッとするのは、自分の注意が不足していた証拠なのです。

僕自身、5回ほど信号待ちで追突されましたが、ケガをしなかったこともあれ
ば、むち打ちになったこともあります。よく考えてみると、ケガをしなかった
時は、ダメージが少ないケースもありましたが、後ろから来る車に注意を払い
身構えていました。

むち打ちになった2回は、ボーッとしていました。衝撃が来た時も、何がなに
やらわからない状態で、頭が大きくムチのようにしなったため、首にダメージ
を受けました。

この2回よりも、もっと大きな衝撃(車の損傷も、ひどかった)を受けたこと
もありますが、「やばいな〜」と予測したおかげで、ケガをしませんでした。

防ぎようのないケースもありますが、注意をすることは、事故を未然に防ぐこ
とと、我が身を守ることにつながります。もちろん、人に迷惑をかけないこと
にもつながります。


こちらの注意が足りなくても、相手が止まってくれたり、通り過ぎるのを待っ
てくれたりと、人に助けていただいたおかげで事故を起こさなかった、という
こともあるでしょう。

そんな時は、助けていただいたと、感謝したいものです。事故に遭わないこと
は、自分の注意だけではなく、相手の注意力も必要です。していただいた(ぶ
つからなかった)ことに感謝する気持ちも、忘れないようにしたいものです。

感謝は態度で表すことが大事ですが、とっさに会釈すらできないこともありま
す。それでも、自分が反対の立場に立つこともありますから、ゆずったり、止
まって待っているなどの恩返しを、違う人にすればいいのです。

ゆずり合いの気持ちで運転すれば、事故を起こす確率も少なくなります。ゆず
ることも、ゆずっていただくことも、車同士のちいさなコミュニケーションと
して、じつに気持ちのいいことです。感謝を忘れなければ、気分良くハンドル
を握れるのです。


気配りと目配りと感謝を忘れずに、まわりを注意深く観察することは、車の運
転だけではなく、人間関係にも役立つのではないでしょうか。


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ご購読ありがとうございました。
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<あとがき>

僕自身、過失(責任)に関わらず、何度も事故に遭っているわけですから、
「人間として、おおいに問題あり」なのだと思います。ある意味では、問題が
あるから「よりよい生き方」が書けるのではなかろうか、とも思います。

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