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    週刊「よりよい生き方」     NO.392      09.02.22
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○ ことばのチカラ ○


転んでも落ち込んでも、素早く立ち上がればいいのです。
幸福感の多い人ほど、立ち直りが早いのです。


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こんにちは、発行者の礒ひろしです。

「人のため」を理念として、「よりよい生き方」を企画しました。
人間学をベースに学んだことをご紹介しながら、皆様と共に「人間として」
前進できればと願っています。

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○心のままに○


先週号で欲望について書きましたが、欲を持つこと、そのものは悪いことでは
ありません。欲があるから、人間は成長できます。欲があるから、不可能が可
能に変わります。

僕はさまざまな人の話を聞いたり、先賢の書を読むことで、「苦しみの原因は、
無知と執着」を学びました。つまり欲を持つことがいけないのではなく、欲望
に執着することがいけないのだと思います。

お金をたくさん持っている人ほど、お金を無くすことへの恐怖心が強く、地位
のある人ほど、その立場を失うことを恐れます。無欲で大金や地位を手にした
人でなければ、あるものを守りたいという気持ちが強く、いつしかそれが執着
に変わります。

欲望と執着は、ある意味で背中合わせの関係です。欲望が強くなればなるほど、
執着も強くなります。時には欲も執着も必要ですが、欲望と執着のバランスを
とることが大切です。

老子は「知足・足(た)るを知る」と言いました。いかなる現実であっても、
現状に満足できる人は幸せです。現状に満足できないところから欲が生まれ、
やがてそれにこだわるあまり執着となって、苦しみが生まれます。

現状に満足することは、自分が幸せであることを知ることです。幸せは自分の
足下にあることを知らないから、苦しみが生まれます。つまり無知とは、自分
を知らないことなのです。

苦しみの原因を知ることは、現状を見つめ直すきっかけになります。原因がわ
かれば、どうすればいいのかもわかります。やり方を変えることによって、結
果も変わります。たとえ同じ結果でも、結果に対する見方が変わって、苦しみ
が減ることもあります。

人間である以上、苦しみをゼロにすることは不可能です。
それでも、苦しみを少なくすることは可能です。
苦しさが少なければ、転んでも素早く立ち直れるのです。


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ご購読ありがとうございました。
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<あとがき>

立ち直りが遅くても、自分を責める必要はありません。どん底を長く経験した
人ほど、立ち直った時の輝きは大きくなります。

答えは、ひとつではありません。矛盾を受け入れることが、生きやすさにつな
がるように思います。

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