STAFF | |||
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脚 本 | ジーン・ロッデンベリー | 監 督 | ロバート・バトラー |
GUEST | |||
メンデス | マラチ・スローン (島宇志夫) |
ミス・パイパー | ジュリー・パリシュ (池田昌子) |
ハンセン | ハーガン・ベッグス (井上弦太郎) |
ハンボルト | ジョージ・サワヤ (矢田耕司) |
パイク | ジェフリー・ハンター (中田浩二) |
ビーナ | スーザン・オリバー (池田昌子) |
STORY | |||
カークはスポックを軍法会議にかけるが、訴訟手続きはすべて無効になってしまう。さらにメンデスが一度もエンタープライズに乗船していないことなど、様々な驚くべき事実が明らかになる。カークと一緒にいたメンデスは、実はスポックと結託したタロス星人が作り出した幻だったのである。 遥か昔、戦争で荒廃してしまった地上を見捨て、地下に逃れたタロス星人。彼らは物質文明を忌むようになり、精神による文化を発達させたが、しかし永い年月の間に創造性を失ってしまい、標本く異星から訪れた知性体を捕らえたものなど〉の思考を得なければ、種族の維持さえも困難な状況になっていた。 13年前にパイクはそんな彼らの手によって、バリアント号の唯一の生き残りであるビーナと、強引に結ばされそうになったのである。だが、いつしかふたりは本心から愛しあうようになっていた。しかしパイクには任務が、そしてビーナにはタロス星を離れられない秘密があり、ふたりは離ればなれになっていたのだった。 だがいまのパイクには、ここを訪れる方法はない。それを知ったスポックは、彼をこの星に連れてきて、彼女と幸福な生活を送れるようにしたかったのだ。この精神と物質の融合した世界ならば、植物人間になってしまった彼でも、自由な生活が可能だったから……。 真実を知らされたカークは、パイクを惑星に転送する許可を与え、宇宙連邦司令部もスポックの罪をすべて許したのであった。そして夫婦となったふたりを祝福し、任務に忠実な部下であると同時に大切な友人でもあるスポックと共に、タロス星を離れたのだった。 |
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NOTE | |||
このエピソードでスポックがパイクのために実行したことは、カークも映画「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!」でスポックやマッコイのために同じことをしている。 この作品が撮影されたとき、ジェフリー・ハンターにちょい役で出て貰うわけにもいかず、多額の出演料を支払う余裕もなかった。健康な頃のパイク船長の姿はオリジナルのパイロット版のものであり、半身不随のパイクを演じているのはハンターではなくシーン・ケネディーである。彼は「怪獣ゴーンとの決闘」、「コンピュータ戦争」の航宙士役でも出演している。 前編の冒頭に登場する第6宇宙基地の、転送シーンで登場する風景は一部を除いてマットアートを使った作画合成。遠近感を強調して描かれており、後に手を加えられて第23話「コンピューター戦争」のエネミア7の光景として再登場している。又、設定や小道具などパイロット版とオリジナルの違い(たとえば銃がフェイザーではなく、レーザーだったり)もファンには楽しみなところかもしれない。 パイロット版である、「THE CAGE」と本作を比較するのも楽しいだろう。 |