51日目     12月5日(金)         晴   阿嘉島
移動:阿嘉島
走行距離:約20km  総走行距離:8165km
食:ソーキそば・久米仙・オリオン       体調:快調                   


僕は驚いた。
今までに無いほどの
静けさ に 小波のもと
青空を見上げていた。
まだ、島(泡盛)が血中に残っている。
青空は見えるが、ここはどこだろうか?


キャンプ場で寝ていた。

てっきり

東屋

で寝ていたと思ったので、
驚いた。

その後、泡盛を含んだ僕の血液と肉体は、
僕を動かし、ビーチ近くのテラスへと誘った。

そこでまた一睡。


しばらくして起きると、
昨晩はウトウト寝だして
東さんが僕の寝袋をかけてくれたらしい。
毎回ありがとうございます。東さん。

さて、
話は脱線して沖縄来訪予定者に朗報だが、
東さんは、東京から飛行機で来たが、
往復ホテル1泊で
2万2,000円で来れたそうな。
僕は今まで飛行機2回しか乗った事が無く、

( 羽田〜那覇!修学旅行で・・・ )

搭乗手続きも相場も何も知らないから、
それがどれくらい安いのか知らずに
その格安券をどうのように手に入れるのか、
教えてもらうのを忘れてしまいました。
スイマセン。


ここ阿嘉島の道という道はもう走りきったので、
そろそろ次の島に行こうかと思案していた。

が、
東さんはこの島にまだ居る気があるし、
占い師さんは砂の絨毯に根を張ってるしで、
まだ残ることにした。
東さんは、
那覇マラソン
( 12月7日 )
とその前夜祭
( 12月6日 )
に出るべく
予定を組んでいて、
12月6日にこの島を出る予定なんだそうな。


僕は、ここ沖縄に来るまでに、
旅とは

@ 十分過ぎるくらいの金銭的・時間的余裕が必要
A 景色もいいが、人と交流した方が遥かに記憶に残る

という事を痛感していたので、
明日(12月6日)、東さんとこの島を出よう。

そう決めた。


東さんと釣りをしに、キャンプ場から港の方に行った。
今日は金曜日だったので、東さんは郵便局へ。


ここの郵便局に来るまでに東さんは

東さん 「 ATMあるかなぁ?(恐) 」

と不安気だったのだが、
ありました。

こうやって沖縄にいると
どうしても写真を撮る量が減ってしまう。
なぜか撮ろうという気が失せてしまうのだ。

東さんが釣り針などを買っている間に、
貴重な写真を撮っておいた。


映っていないが左手に郵便局。


この島に三つある商店の内の一つ。

この島には三つの商店があるのだが、

@ 宿の1階部分で比較的見つけやすい店
A この写真で、近づけば店だと認識可能
B X店

最初、@とAは見つけられたのだ。
3店舗を見つけようと僕は、
上の写真の店のおばちゃんに聞いた。

おば 「 この店の三つ隣の建物さ〜 」

ということで三つ数えると、

kan 「 店、無いじゃんか・・・ 」

ただの民家が並んでいるだけだった。

再び上の写真の店に行ってまた聞いた。

極めて不機嫌そうに

おば 「 さっき教えたでしょ!三つ隣! 」


僕は、狭い面積を10分ほど迷い、困り、近くの郵便局に行き、聞いた。

郵便屋さん 「 あぁ、そこの角を右に曲がって、少し進んだら左手にあるよ。
でも、普通の民家だから分りにくいかもね。
家の敷地内に自動販売機があるからそれが目印さ〜。 」


言われるままに行ってみると、
ただの民家だった。
確かに自動販売機がある。

僕は他人の家を開けるのと同じ感覚で
ドアを開けた。
すると、
しっかいと商品が並んでいるのを目の当たりにした。
今まで生きてきて、これほどまでに人の家と同化した店は初めてだった。



そんな雰囲気がある島。


昼時に近いたので、
東さんと飲食店に入った。
二人して

ソーキそば
を頼んだ。

沖縄の飲食店にはたいていある調味料が置いてある。
本島でいう七味みたいなものだろうか。

泡盛の中に唐辛子を入れた代物。
名前は忘れてしまいました。

通はそれを そば に入れるんだそうで、
東さんは最初からそれを入れていた。
泡盛が調味料というところ、沖縄っぽくてナイス。


ハイビスカス

東さん曰く、

東さん 「 ハイビスカスは食べられるんですよ。
レタスみたいですよ。
アリには注意です。 」 と。

食べると、シナシナレタス ア〜ンド 味無し。

さて、
やっとこさ釣りを始めようと、港へ。
港では、魚の群れは見えたが、
魚群というほどではなかった。

うちらが到着する前に、既に釣り人が居た。
その人は、ヤドカリをエサにしていた。


ガシャガシャ動いて大きかった。

そのヤドカリを貝から無理やり抜き取り、針に刺す、と。
直視できんさ〜。


釣りを始めてから、20分位か、
東さんが1匹ヒット!

僕は、袋に水を入れ、そこに魚を入れた。

東さん、2匹目ヒット!

魚をしまう、そこにいれる。


2時間近く経ったら、
遠くから占い師さんが自転車で向かってきた。

占い師さん 「 お〜い!泳ごう〜!釣りしてないでさ〜! 」

と、泳ぐ気まんまんで向かってきた。

タジログ僕ら。

風が強く、寒いかなぁ、といった気候。
業を煮やした占い師さんは、
岸壁に埋め込まれたハシゴで入水しはじめた!

占い師さん 「 うぁ〜、冷たい〜ぉ! 」

結局、占い師さんはモモまでしか入れず。
3人は、釣りに専念しはじめた。


突然、

占い師さん 「 この島は、ギャルが沢山いるじゃないか〜。
こんなところで釣りなんてしてないで、
ギャルを釣らなきゃ〜。 」

と言うので、

kan 「 ギャルを釣る秘訣ってなんですかね〜? 」

と、聞くと、

占い師さんは、5秒ほど沈黙の末に。

占い師さん 「 ひたすら待つ!! 」

kan 「 えぇっ〜!待つですか!そんなに受動的でいいんすかねぇ〜! 」

占い師さん 「 いいんだ!ただ来たら絶対に逃さない! 」

と、少しムキになる占い師さん。


3人は釣りの場所を変えて、
再び始めるも、それからは釣れなくなってしまった。


収穫は10cmほどの魚2匹。


僕ら3人は釣りを終了したのだが、
東さんは、まだ釣りをするという。

一旦、キャンプ場に戻り、
僕は1人で再び港の方に赴いたり、
商店で買い物などをしていた。

よるもだんだんと、ふけて来た。

ちなみにこの島ではキャンプ場に近くで
簡単に鹿を見ることができる。

だがしかし、
当然、夜に森から出てくるから、
明かりの少ない島では、なかなか写真に映らない。
でも、
夕暮れ時に、フライングした鹿に遭遇した。

これが天然記念物の
ケラマジカ

拡大

ガードレールが刺さっているように見えるが、
これは、手前のガードレールがかなり短いから、
そう見えるわけです。



これが教育委員会による解説文




僕の携帯電話にメールが入った。

東さん( 今、港で地元のおっちゃんと島呑みながら釣りしてまーす。 )

僕が東さんがいる港に向かった時には、
辺りはもう真っ暗だった。


防波堤に行くと、おじちゃん二人と東さんが、
泡盛を呑んでいた。

おじちゃんは、やたらめったら呑ませようと躍起だった。

東さんは、泡盛(島)を空き缶で呑んでた。
おじちゃんたちは、空き缶を鍵でフタを開けて、
コップにしていた。
どうやって開けるのか謎だった。
真っ暗で確認できなかったし。


東さん 「 もう、フラフラですよ〜。 」

と東さん、ノックアウト寸前か!
というところでも、おじちゃんたちは、

おじちゃん 「 お〜い、まだ呑めるか〜? 」

東さん 「 まだまだいけますよ〜。 」

この調子で、東さん、呑まされまくり、僕も呑まされた。

途中、おじちゃんからの指令で
泡盛と魚肉ソーセージをお使いに行った。

早くから呑んでた東さんは、
フラフラで、堤防から2メートル下の海に落ちそうだった。


おじちゃん二人
東さん

の4人が、おじちゃん進呈による
魚肉ソーセージを
魚を釣り竿で狙いながら、食べるのもなんか面白かった。
魚のすり身を食べながら、魚を狙うのだ。

ますます呑まされた東さんは、
胃に入れたその泡盛漬けの魚肉ソーセージを
海に放流してた。

限界だったらしい。

そして、フラつく東さん。


あまりのフラフラっぷりにおじちゃんたちも
笑いながらも心配してくれた。

すでに動けなくなった東さんは、
おじちゃんたちの軽トラックでキャンプ場まで運ぶことにした。

時間でいうと午後8時くらいだったか。


キャンプ場に到着すると
占い師さんが僕を大きな声で呼んだ。

倒れんばかりの東さんを降ろしたおじちゃんたちは、
町のほうに帰っていった。
ありがとう、おじちゃん!


真っ暗闇の中、占い師さんの方に歩いていくと、
なぜか3人いた。


???


すると、
その占い師さんの隣にギャルが二人いるじゃないか!

驚き慄いた。

なぜなら、さっき占い師さんは

「 ギャルはひたすら待つ! 」

と言ったばかりだったからだ。
ここのキャンプは町から離れていて、人気が無い場所なので
まさに待ったのだ。


さすが占い師!ビックリだ!


これで仲間が5人になった。
ロールプレイングゲームだ、あわよくば。


1人は、大学生で車の免許を取りに那覇まで来て、
それが終わったから、潜りに離島に来たらしい。
名前を『大さん』にしよう。

もう1人は、
大さんと同じ教習所で大型バイクの免許を取りに行ってて、
つい最近まで中米にボランティアで行ってたらしい。
名前は『中やん』にしよう。


kan 「 で、二人はなんでここにきたん? 」

中やん 「 わたしら免許取りに沖縄来てて、そこで大さんと知り合ったんだけど、
スキューバーしようと思って、ここに来たんだ。
で、
キャンプ場で泊まろうと思って、ここに来たら、
占い師の人がいるから、一緒に話してたんだ。 」

kan 「 あぁ、免許合宿で来てたんだ。 」

中やん 「 免許合宿ってなに?合宿免許でしょ。わけわかんねぇ。 」

kan 「 え!免許合宿でしょ?まぁ、いいや。 」

中やん 「 そんなん言わないよ!おかしいよ。 」


という具合に散々に言われた。


散々に言われた僕は、
泡盛をさらに飲み干しはじめた。

会話も弾み、宴は続き、そろそろ寝る時間になった。


ウトウト寝かけた僕は、すでに記憶は無かったが、
翌朝の東さんらの証言によると、こんなことがあったそうな。



僕は軽く焼酎のせいで発熱したのか、なんなのか、
軽く脱ぎ、一人で道を歩きはじめたそうな。

遠くから鹿の鳴き声が聞こえたそうだ。

鹿 「 ホーホーホー。 」

kan 「 ホーホーホー。 」

僕は真似た。(らしい)

それを何回か繰り返した。

僕の後ろの方で東さんがそれを見ていた。(らしい)


すると、
1匹しかいなかった鹿が2匹に増えた!
どうも、僕が鹿を1匹呼んだらしい!

僕は、その鹿たちに向かって歩き出した。
鹿は、颯爽と逃げたが、
僕は、あまりにも真っ暗で
普通なら怖くて入れない道の奥まで入っていった。(らしい)

もちろん、東さんは追うはずも無く。


それから、丸太を担ぎ、運んだり、
草にダイブしたり・・・

その後、疲れて、寝たらしい。

生粋のエンターテイナーかもしれない。
と、翌朝、教えてもらったときに思った。