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*幽★遊★白書と幽助への気持ち*
______幽遊白書との出会い

従姉から作品の存在を知りました。この話からおそらく私好みであると察知して読みました。最初は「幽々白書」と作品タイトルを勘違いして、少年漫画は嫌と敬遠していました。『孤独の旅路』が忘れられない作品です。

______幽助の魅力

髪を下ろした幽助にドキリ。1巻の第2話です。彼に付きまとっている危うさが大きいです。
正直、下品は頂けませんでしたが、寝顔にコロリ。もう一目ぼれに近い感情です。アニメではナイフエッジデスマッチ、戸愚呂との接戦。髪がパラリと崩れている瞬間です。映画では風が舞い上がってチラリと見える瞬間のヘソ!ヘソにつきます。幽助のおヘソを見たかったんです!髪がパラっとくずれた瞬間、表情がきりっとした瞬間、緩んだ瞬間、彼はとても無防備でその突然の1コマに、予想がつかない行動に引き付けられました。あとは考察の通りです。

申し訳ないと思うことが1つ、帰ろうぜ人間界へと言ったときのこと。私は幽助が魔界へ行くと言うだろうと、誰よりも私は幽助を信じていませんでした。

______幽助の死について

幽助が亡くなる前後のシーン。病院の待合室で読んだからという理由もありましたが、色んな不安と疲れと物語の展開の怖さ一杯の中、絶望に叩きつけられました。

直前に螢子が出てきて、もうどうにもならないのって、どこまでも不安に陥いり、桑原と一緒に泣いていました。1人のときに。そして・・・He died suddenly.覚えたての英語ですが私でも意味が分かりました。日本語に訳すので二度ショックを受けたのを覚えています。

この文章と後ろ向きの幽助の背中が寂しそうでたまりませんでした。それでも、コエンマが生き返らせてくれる、ジャンプが作ってしまった甦りの法則を不覚にも信じて期待しました。その一縷の希望だけで続きを読みました。



幽助は生き返りました。その瞬間単純に嬉しかったです。けれどあとからあとからものすごく大きな喪失感を知ることとなりました。人間を失ってしまった・・・私にとって幽助が生き返った代償はとても大きなものでした。幽助が魔族に覚醒して私はまず、もう昔の幽助ではなくなってしまったような気がしてもう、この作品に出会ったことを限りなく後悔しました。けれど読むのをやめられませんでした。最後には何かどんでん返しがある・・・と後ろ向きに魔族を認められないまま、この気持ちは魔界から再び幽助が帰ってくるまでひきずりました。

今読み返さないのは幽助を大切に思ってきた気持ちさえもにじられたとの思いと仙水や樹を見るのが実は怖いです。そして淋しいからです。これが冨樫先生の叫びならこれ以上に私に迫ってくるものはありません。

かろうじての救いは魔界の存在が人間界に明かされていくこと、妖魔街に住む半妖の事例が過去にあること、雷禅が幽助が人間を食べなくても平気であることを過渡期だと言ったこと。幽助が年を取らなくても生きていける、もしくは年をとっていく可能性どちらも示されて終わったことにのみ深く感謝しています。

「食えよ」と言ったことに関しては大変な距離を感じたことをつけ加えておきます。



______冨樫義博作品の魅力とハンターの印象に残った点

ハンターで一番印象に残っているシーンはパグノダが死んでしまうところ。死を選ぶことがなんら不自然な環境や状況ではなかったのにものすごく衝撃を受けてしまいました。スクワラが死んでしまったところもこのときばかりは感情まるだしで読んでいました。

冨樫先生の作品の魅力は『登場人物の内面を掘り下げる独自の人間描写』が私の要約したところです。

ハンターには最近幽遊白書絡みの人物が出てきます。作品の内容には直接関与しませんが、幽助、蔵馬、飛影らしき姿がいくつか確認されました。これらをみたとき、あれほど望んだ幽助の影をみつけたとき、2つの気持ちがわきました。1つは過去の作品としないでという気もちと、でてきてくれて単純に嬉しいという気持ちです。

でてくることで冨樫先生の幽遊白書への気持ちはまだ消えていないと読み取ることも可能であれ、もはや、連載をやめたいと叫んだ作品の人物がだせるようになったってことは『心の叫び』というものが薄れているのではないかなと思いました。最初はとにかく出てきて!幽遊白書よ、冨樫先生の心から消えないでとどれくらい待っていたことでしょう。

文庫発売まではどこかにいないか探していました。文庫で絵柄と内容が昔とずいぶん変わってからはそれを望まなくなりました。きっと望まない展開になることを私は心のどこかで思うからでしょう。てんで性悪キューピッドのような心がぽっと温まるような話が望めず、むしろ絶望に叩きつけられてこれまで集めてきたものをたった数ページの漫画で全部捨ててしまいそうな衝動に駆られることこそが一番怖いのです。それが絵柄や路線が変わっても原作者のパワーです。

もう続きを望まない。心の引き出しにそのままの状態で仕舞っておきたい作品なんだと感じました。私はある場所で当時の資料の中でも第一級の資料を手に入れました。その資料をこのサイトで公開する気持ちは毛頭ありません。それは私が一番探していた資料で公式のもの。存在自体をもう誰かに気軽に教えようとさえ思わないのです。教えてしまった人がいますが果てしなく後悔していることはこのことだけです。それを手に入れて思ったのです。もういじらないで。あとがきもいらない。新しい作品に挑戦して、新しい作品でその時代に合わせた読者と交流されたらいいと。その作品が自分の好みにあえば幸運だなと。とはいえ先生にとってこの作品は資産であり財産ですが、何度も何度も焼き直しをされて媒体を変えて購入してきた身としては焼き直すのは自由でも読者がショックを受けるようなあとがきやあとづけはいらないが消費者としての本心です。

幽遊白書は心の叫びがないと書けない気がしています。ものすごいハイテンションで感情が高まっていないと。穏やかで楽しい気持ちで書いてくれるにこしたことはないんですけれど、なぜでしょう。


______幽遊白書に望んでいたこと・再連載することがあるなら

幽遊白書はとにかく続きが知りたい漫画でした。勢いで読み、今になってやっと昔の気持ちをこじつけられる程度には理性的になったとは思います。しかし、この作品の1番見たいと思ったのが最終回でした。だから最終回を読んだ直後は実はホッとしました。もう幽助が変化しない・突然死はない。人間界でも受け入れられる気配がある。それだけでホッとした記憶があります。

この作品が私が考えるような結末として終わるのにどれほど難しいかは皆様の想像力にお任せするとして、私の脳内は私の考えるハッピーにしていたいと思います。


10000本を一部抜粋し加筆修正したのちに載せました。