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+雪村螢子+


実は一番考察で悩んだ人です。
周りの個性で消えていましたが突発行動が多い人です。
対戸愚呂戦の際に彼女が心を失いかけたとき
初めてこの人が見えた気がします。
従来のヒロインならしっかり目を見開いて応援してるのでしょうが
彼女は違いました。

でも実際あんな場面に遭遇したらそれが自然だなと思います。

かよーは初め幽助のGFとしての女の子(=幽助と対照を成す上でのヒロイン)
としての認識があったかもしれません。
幽助が好きだから螢子が気になっていたのかとも勘ぐりました。

今思えばなかなか螢子を一個人としてでは見られてはいませんでした。
(螢子の女ぷりや性格・行動は好きでしたが)

かよーはこの頃まで幽遊白書のストーリやシチュエーションを登場人物の性格
より重視する傾向にありました。
放心した螢子は冨樫先生の幽遊白書の登場人物に一層思い入れが深くなった
きっかけのように思います。

プロポーズもヒロインなら即受けるでしょうと思いつつ
その場で「ハイ」と言わなかったり、
そのくせ、屋台で「こんなんなら毎日作ってやるよ」
って言われたら素直に反応しています。
年相応に反応して生きてる人だなと思います。

幽助がどこにいくにしても何も言わないのも自分に自信を
もてないからかなとも思いました。

(自分が幽助にとって恋愛対象であり、かけがえのない存在であると言う自信。
そして自分自身もはっきりとは認識していないのかもしれないと思います。
恋人でも婚約者でもない、社会的に認められた形がないのも要因だと思います)

無責任なことを誰よりも言わない人だと思いますが
誰よりも最後まで待っている人だと思います。

_螢子の職業について

教諭にとれば一学級相手の一人でも学生にすればたった一人なのです。
人生では一体何人の師に出会うでしょう。
教諭だから絶対的な存在ではないし、専門分野には長けていても
ほとんどの教諭・学生の関係の場合、授業内でも分野以外のお話で
最悪な場合は授業すら感性を刺激される場合は稀だと思います。
それでも教師の言葉はまるでそれが全てのようにとらえてしまいがちです。
特に進路や進学や自分の人格そのものにむけた言葉を聞くときです。

1巻の18ページで恐喝をして喫煙をしていた2人組が岩本教諭のセリフに
反応を示しています。
喫煙をしたのが幽助ではなく自分たちであることがばれることや
幽助がどんな報復をするか気にしているようにも思えますが、
教諭の幽助に向けたセリフがかなり堪えたのではないでしょうか。

螢子は友人が宿題を見せてと言ったときに、「自分でやりんせ」と答えました。
解き方は教えても答えを自分で解かない行為にはぴしゃりとはねています。
幽助がタバコを吸おうとしているときに
登場人物で止めているのは螢子と竹中教諭だけでした。
学校から離れてさえ、止めました。

けれどプロポーズの回のときは螢子は吸いました。誰より悪いことだと知っていて
吸いました。いつもダメだと言っている人の前で、吸いました。
この行動はかよーが突発行動が多いと思う一因に帰しています。

教室で盗難事件が合った際に、幽助をかばったのも螢子だけでした。
怖い人たちを引き連れて学校にきた温子を偏見の目で見てはいませんでした。
だからこそ温子が簡単に合鍵を螢子に渡したと思うし、家の中を見せられたのでしょう。
対して岩本教諭は「親が親なら〜」と吐き捨てています。
部屋が汚れて、だらしないことはわかっていても、その人を嫌うような表現はしませんでした。

幽助の死以前に発した「死んじゃえ」と言う言葉に
実際幽助が亡くなったことにも起因されるとは思われますが夢でうなされています。
どんな人に対しても相手の存在そのものを否定する言葉だけはこのとき以来
一切口にしていません。
自分の言葉に対してすごく責任を持つ人なんでしょうね。

螢子ほど学校に愛されてる人物はそうはいないでしょう。
ちょっと融通はきかないけれど優しくて、正しい女の子。
誰かの心配ばかりして、真直ぐな性格と今のところわたしは
とらえましたが先にも述べたとおり
時々見られる突発行動(?)でちょっと見えません。
この人なら何をしてもあとで納得させるだけの理由があると思ってはいますが。
これは幽遊白書のどの登場人物にも言えるのでしょうが、螢子はかよーにとって
一番行動が見えません。

年を重ねるほどに螢子のような友人がいればとてもありがたく思うのでしょうね。
若いときは個人的に楽しいことばかりできる、話ができる友人が楽しく感じます。
ちょっと冒険できて、いろんな危険を一緒に経験したり、危険に誘ってくれる人のほうが
魅力的に感じます。
そして悪いことも大勢が賛同してしまえばそれが悪いと思っても声には出せません。

年を重ねるに連れて危険を止めてくれたり、先のことを考えてくれる発言のほうが
身に沁みるようになりました。

宿題も頼まれたらただ人が良いだけなら見せてしまいます。
解き方を教えるなんて本当に大変なことです。
また、それを請われることはとても信頼をうけている証明でしょうね。

自分の親しい人を悪く言う教諭や小さいころから学校嫌いの幽助を見てきて
教育学部を選んだことはとても感心しました。
いい先生になるでしょう。

_いつ恋愛感情?が芽生えたか

幽助とは、はっきり思いを口にしたり、恋愛行動にでたシーンは
ほとんど見られません。
プロポーズにしろ、螢子の父の「久々に聞いたな。幽ちゃんのそのセリフ。」
からはいつ以来のセリフかはわかりません。
かよーは親しい人はどんな昔のセリフだって昨日言ったように言うものだと思います。
小さいころ、幾度となく喧嘩するたびに言ったセリフを思い起こすように
言ったのがこのプロポーズだとわたしは解釈しています。

一番怒っているときの顔だってそんなに見せるわけではないと思うし、
幽助が素直ではない行動をとるようになってから、
自然と距離はおいても不思議ではなかったと思いますので。
だから幽助が亡くなってから、
学校以外ではまた会うようになったという関係だと思います。

以前、自縛霊さやかとぼたんに幽助は一蹴しています。
ここでの会話から螢子とは結構な時間の距離をおいていたと推測しています。
それに恋愛感情を意識していればすぐに生き返りたいと思うでしょう。

とても不安定な関係です。

そこで、恋愛感情が潜在意識的にはあったけれど
しばらくどの男女にもあるように思春期などで距離をおき
「幽助の死」という喪失によって気付かされたと考えました。
「待っているから」というセリフも誰かが死んで生き返れると言うのなら、
待つことができるのは事実をしる温子と螢子自身のみとすれば
必死になるというのが人情だとかよーは思います。
それが親しいよく知っている人ならなおさらです。
だからまだ、私としては恋愛感情はここからははっきり読み取れません。

その点でキス未遂事件は印象的でした。
作中で思いをはっきりあらわしたシーンだからです。
告白を断ったときにはすでに気持ちをはっきり認識はしていたと思います。

恋愛行動に関しては幽助が人工呼吸に動揺するあたり、なかったと思います。
その辺は中学生ですね。うんと小さいときの記憶に埋もれそうなことは別ですが。

好きと言う気持ちはずっと心にあった。それに気付かされた。
それがわたしのこの2人の恋愛の始まりの形だと意識しています。

河原を並んで歩くシーンは完全に幽助が螢子の背を追い抜いています。
このシーンから暗黒武術会で螢子に幽助が背を越した(=幽助が成長した)ということを
想起させられました。
この並んだシーンで冨樫先生は2人の成長を伝えたところにうまいなと感じました。

ところで螢子はプロポーズの回で
「愛してるよ」というセリフを「はいはいわたしもよ」って流しています。
そのときの螢子の表情は見えません。
翌日、魔界の穴へ行く見送りの場に螢子はいません。
待つと決めたら待つんでしょうね。

螢子が無茶をしなかったことに、当日幽助を見たならどんな表情をするかと思うと
来てないことに安堵しながら、
1ページずつ彼女の姿を探していました。

幽助が仙水に殺害されたときも同様です。目の当たりにしたら螢子の精神は
どうなっていたのでしょうね。

もし、螢子があの場に行ってしまえば幽助は行けないと今はさらに強く思います。

あとはなんとなくですが自分のことはあまり話さないような人だと思います。
そしてあまり人のことに関しては過分には首を突っ込まないと思います。
頼まれたり、必要に迫られた場合は別ですがね。
困ったときはすごく頼りになると思います。安心感を持てる人でしょうね。