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+浦飯幽助+


最初は一番わかりやすい人でした。
冷めているくせに、人の幸せに対してはとても敏感な人だと思いました。
子どものために車に体を投げ出して、自分の周りに対しての必要性が感じられずに
生きているように見えました。

けれど、お通夜で自分のために泣く人見て生き返ることを決意したのは
本質は素直で優しいのだと思います。

幼馴染の少年、犬と少年、自縛霊の少女、友情がひび割れかけたふたりに対して
幽助は要所、要所で手助けしたり、とても親身で真剣でした。

けれど、タヌキの回には幽助は何もしませんでした。じっと見ているだけでした。
自分が手出しできないなってちゃんとわかって見守るのは辛いと思います。
最後に「あいつオレより偉いもんな」ともらした一言はとても新鮮で印象的でした。

幻海師範が戸愚呂に殺されたとき、霊光玉を受け取ったとき

この人には漫画・アニメ共に泣かされました。

魔族になってからこの人何を言っているのだろうってしばしば考えました。
それはでも幽助なりの理由があって言った言葉だと今は思えます。
プロポーズしたり、職を決めてきたり、社会性にこだわって生きてるなあって思います。

やりたいことしたいことが未来まではっきり見えている人だと思います。

結婚も螢子より幽助の方がこだわっていると思います。
それについては深く言及はしませんが。

学業も義務教育まで、以降学校の勉強に向かわなかったのも
かよーが一方的に決め付けているだけですが
向き・不向き・したい・したくないが、はっきりしていて彼らしいかもしれません。

一番凄いところは器の大きいところ、偏見とか差別とかが見えないところ。
好きな子に一途なところ、
蔵馬に諭した通り、お母さんの気持ちが分かっている上で
ごまかしたり、照れたりせずに大事なことを言えることですね。

蔵馬が母親に命をかけるという緊迫状況ではありますが、
あのときの台詞は幽助にしか言えないでしょう。

学業成績の良し悪しに関係なく、大事な人に対しては肝心なところで
人を素直になれるように促して、一番気を遣えていると思います。

それを意図せずに自然にやってのけたとすると、それはそれですごいことです。

かよーは何を隠そう幽助が一番好きなのです。


_幽助の職業について

幽助が接客業・しかも気を遣う食品関係の仕事を選んだことは学校嫌いから
考えると不思議でした。

お客様と協調を図りながら、ラーメンだすんですよ?

幽助は自分が勉強嫌いでたくさんの上下関係が伴う接客業ではなくて
(たぶん師匠がいても親方1人で)
お客とサシで向えるラーメン屋さんを選び、
自分の腕と感性が試され、なおかつ定職で、しかもこれが大変なのですが
単純な作業を繰り返すことによって作り上げるラーメン屋さんを選んだことに
拍手であります。

しかも彼の凄いところはお酒を扱っていないところです。

おでんや焼き鳥ならお酒が伴い、年中はできません。

お酒を扱わないほかの屋台業なら焼きイモ屋などがありますが
人と差し向かいで やきイモならお客と話すのはイモを渡す瞬間のみなのです。
またこれも季節でまちまちです。

かよーがこの考察でお酒にこだわるのは、夜間の屋台ではお酒を飲んで帰ってくる
父親の姿がどうしてもかよーには浮かんでしまうからです。

例え、今後お酒をお店に出してもラーメンが主体ならたくさんのお酒は
飲めませんね。

ラーメンを作るには食品衛生法とか照らすと管理者がいるはずですが、
たぶん彼には親方がいると思います。
出てくるかなって思ったけど登場しませんでしたね。

他の飲食業で店を構えているなら
下積み・フロア・などを経験して初めて一人前になれる場合が多く
たくさんの上下関係もそこで学ぶはずです。
でも屋台なら、全く違った上下関係で師匠・弟子の1対1です。

そして屋台だと、定職でありながら自由が利きます。場所を選べます。

だけど常連という人は待っててくれるものです。
幽助はすぐに店から離れられる自由と権利を
残して待つ人がいることを知っているはずです。

それを知りながら幽助がどうするかが見ものです。

A「悪い。ちょっくら店閉めて出かけてくるわ。おれ、やりたいことはとめられねーや」

B「あの人が待ってると思うとな。それにさ、結構この生活板についてきただろ」

どっちも言いそうでしょ?こういうところは幽助の行動が見えません。

_幽助の今後について

幽助は案外人間の寿命で終わると思います。

人間のみかけのままの妖怪・戸愚呂は、全盛期の時の人間の姿のまま
妖怪になったのでそれを当てはめたら確かなことは言えません。

職を決めて、プロポーズして、人間界で生きる意思を固めている幽助には
年を取らないということは今の人間界ではものすごく大きな課題でしょう。
かよーはこれが一番気になりました。

でも妖怪が受け入れられる世の中になりそうな気配を作者は最終回付近の
連載で示しました。

だから、人間界で妖気を持ったまま生きていくことは可能でしょう。
年を取らなくても誰も不思議に思わなくもなるでしょう。

でも、 雷禅が乗り移ったからあの魔族の姿に変身したとして、
魔族の姿でないと完全に妖怪として生きられないならいかがでしょう。

幽助は半覚醒といった状態で体に大きな爆弾を抱えていてそれが爆発するか
しないかの状態だと思います。

魔族で生きてる幽助か人間で生きてる幽助か
どっちでも受け取れるように示した作者にはあなたの思うとおりの
未来を描いてねっていうメッセージかもしれません。
かよーにとっては大きな情けでした。

かよーは子どもや妻に囲まれながら、ラーメン屋さんを続けてくれることが
一番の望みです。

結構家庭や仕事が充実するとそっちに気が行ってしまいそうな気がします。

あんまり2つのことを一度にできるタイプの人ではないようなので。

何かに集中して短期間で極める人は個人的にちょっと憎たらしいけど羨ましいです。
かっこいいですしね。