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■オカルト探偵団 ―PART1―

No 掲載号 総頁数 WJ(※1) コミックス(※2) 席次(※3) J(※4)    5   10  15
001 1989年SpringSpecial 43 367〜409 69〜111 11 14 **************

※1 WJ(週刊少年ジャンプ)に掲載されたページです。
※2 コミックス(単行本)に収録されているページです。
※3 ジャンプ本誌でのの作品掲載順位です。
※4 ジャンプ本誌での総作品掲載数です。

■作者コメント(※5)

掲載号 コメント
1989年SpringSpecial ◆某大学漫研にいる弟をアシスタントに雇って仕上げた!身内なので多くついたかも・・・

※5 ジャンプ本誌の巻末(単行本未収録)での冨樫先生のコメントです。

■巻頭柱(※6)・あおり(※7)・巻末柱(※8)文句・扉絵(※9)

掲載号 コメント 扉絵
1989年SpringSpecial ◆またまた登場の騒動集団!!今度は一体どんな事件(やま)!?

夢みて走れ!!
光へ向かって!
★しみじみ感動!!魂の激走読切

◆神様も、きっと感動したに違いありません・・・!
ヒロシ
銭形レイジ
金田一幽子
川流河太郎
白鳥ヒロミ

注:上の図の見方は上側が巻頭柱(※6)、中があおり(※7)、下側が巻末柱(※8)文句です。

※6 柱文句とは作品のタイトルやあおり文句とは別にマンガのコマの端っこに書かれた文句です。
※7 あおりとは作品の最初のページに作品のタイトルとは別の文句です。
※8 (※6)同様に巻末に書かれた文句です。
※9 作品のタイトルが書かれているページの登場人物です。


[あらすじ]

人狼体質であるがために、正体がばれるたびに、転校を繰り返してきた高校生の主人公、志月拓狼。
転校先の学校の、人気者早乙女さやかに一目ぼれし、バスケットボール部に入部。
ある日、漫画研究会の不良グループに絡まれているときに注意したことがキッカケで彼女と…。
拓狼は彼女や学校に秘密がばれないようしていたが、彼女と親しくなるチャンスである狼に変身してしまう満月の晩とかさなる合宿に参加して…。



[解説]

冨樫義博先生読切シリーズまさにラスト・ラン。
単行本ではPart2とだけ題されていましたが、本題はラスト・ラン。
でもラスト・ランにはなりませんでした。ここから長い長い長距離を冨樫先生は進まれたのです。

神様も、きっと感動したに違いありません・・・!とアオリに書かれていたけれど
読者もかなりのヒトが感動したんじゃないのかなと思います。

冨樫義博完全キャラ解析所で骨肉腫まで治るのはご都合主義とありました。
 ※ 掲載号が間違っています。

折原みと先生の『時の輝き』という、本では珍しく100万部を売り上げ、当時の少女小説では
どの少女小説ランキングでもダントツで絶大な支持をあおいだストーリがあるのですが、
そこでも骨肉腫はでてきました。『いちご同盟』というこれまた教科書にまで載り、映画にまでなってしまうほど10代の人々に支持を得た作品でも少女は闘いました。

このニ作品は病気で闘う仲間からメッセージを感じ取り、自分の生き方を定めていく人々が存在し、病気になったその人も病気と立ち向かい、また人生に立ち向かい、与えられている時間を生きていくというようなメッセージが存在するので、伝えたいことが違うわけで、非難するわけではありませんが、このニ作品から骨肉腫は若いヒトに多くある病気で難病であり、治療は辛くきついものだという強烈な印象があります。

世の中あきらめが肝心とかキツイことも言われますよ。

だけどね、どんな病気だって治っちゃうストーリがあったっていいんじゃないかと思えるのです。

足をきって、真っ向から病気に生身ヒトツで戦って、誇りたかくお医者さんになったヒロシくんでも読者の大きな希望にはつながるかもしれません。

でもね、病気になってしまったヒトは病気に打ち勝ちたいといよりは奇跡でも何でも治ることを信じたいんだよ。どんな厳しい状態になっても。そういう希望を残してくれてもいいじゃないですか。
このラストを選んでくれたことが私は救われた気持ちになりました。



______________冨樫作品におけるヒロイン観の移り変わり


連載未経験時代の読切でも最後の作品です。幽子ちゃんがヒロシくんをそっと胸に抱いているシーン、幽遊白書しか読んでないヒトも幽遊白書の単行本の刊行作品紹介のページでみたことがあると思います。

わたし、この絵を見て、この作品にものすごくひきつけられます。冨樫先生の絵の中でもこれほどヒトの惹きつけるコマ絵は5指に入るほどのものだと思っています。

絵はまだまだ不安定な面もあるように思いますが。でも、ストーリは読みやすく、まとまっていて、読後感も心があらわれるようでした。




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参考文献:ジャンプ・コミックス『狼なんて怖くない!!』
『てんで性悪キューピッド(全4巻』
『幽☆遊☆白書(全19巻)』)
(c)冨樫義博(集英社)
『週刊少年ジャンプ』(集英社)
1989年19・20号
『今さら人には聞けない疑問650』(光文社)
『ザ・テレビジョン』2002 No.18号
『J-MAGAZINE』データベース
『ティーン・ウルフ』