南海和歌山港線水軒駅 2

1997.10.30更新 

1995年7月高野線から「丸ズーム」21000系の先頭車2両編成と、 22000系が支線用に改造され投入されました。

新たに専用車となったのは21003−21004で、大井川鉄道に移籍した第1編成と共に クロスシート車だったので、特急「臨時こうや」等にも使用された車両です。

1997年2月にこの編成も大井川鉄道に引き取られ、8月に高野線の21017Fがさよならズームカー21000形のため、緑の塗色に戻されるまでの間、南海から緑の旧塗色車が消えました。

  21003F

21005F 予備車の21005Fはロングシート車で多奈川線や加太線にも入線しました。

左の写真は予備車の21005−21006で今はワンマン改造されて出雲の一畑電鉄で活躍中です。
それ以前にも支線用には22000系改造の2231系や貴志川線用の2271系がありましたが、 新塗色で2200番台に改番されていました。

雑誌の記事で予想はされていましたが、高野線の「丸ズーム」が番号変更されず、旧塗装のまま大きな改造もされず 和歌山地区に来るとは驚きでした。

まず7月1日には角ズームの22001Fが水軒に顔を出しました。

22003Fと共にこの夏は和歌山地区受け持ちの、加太線、和歌山港線、多奈川線で旧塗色のままで活躍しました。

しかし秋頃には21000系を残し大阪地区に移動し、汐見橋線や高師浜線で使用され、最後まで残った汐見橋線の1521系を淘汰し南海の冷房率100%に貢献しました。

現在は新カラーになっていますが未更新車のため今年度中に廃車となる様です。

支線用の車両のため「和歌山市−水軒」の黒地に白文字の方向幕が出ています。

旧塗色の22001F
新塗色の7100系 7969−7195 1996.7.30 7月20日海の日、和歌山港線が1年で一番賑わう日です。

今年は荒天のため7月30日に順延されましたが、花火大会の人出のため和歌山市止まりの急行の和歌山港までの延長運転、和歌山市との間にピストン運転の急行が7往復設定されました、なんと19時台は 和歌山市行きの急行3本、各停3本のダイヤが設定されました。

そのためかこの日の午後の便は普段あまり顔の出さない7100系が珍しく入線しました。

ある日息子一緒に水軒駅に行き駅名標の前で1枚写真を撮りました。

ご覧のように確かに終着駅です、海に近いためか錆び付いて、文字がはっきりと読みとれません。

そんな所がいかにも乗降客の少ない、海辺の無人駅を感じさせ「お買物はタカシマヤ」が南海の駅である事を物語っています。

でも今はこの錆びた駅名標も新しい物に替えられています。

水軒駅旧駅名板
水軒駅の手作りのイス なぜか水軒駅には木製のイスが数個置かれています。

プラスチックと鉄のパイプで作られたベンチではなしに、昔小学校等で使われていたような 角材で手作りされたイスです。

後ろの柵も木製でここにも鄙びた駅だなあと感じさせられます。

残念ながらこの木柵も先日更新されてしまいました。

別の日に今度は息子と一緒に水軒駅まで乗車しました。

折り返し待ちの間に車掌さんと一緒に写真を撮らせていただきました。

走行中、車掌さんはほとんどが無人駅のため、補充券の発売や扉の操作のため忙しく 走り回っておられますので、ほっと一息といった所でしたのに気軽に対応していただきました。

1日に2往復、超ローカル線ならではの風情です。

ちなみにこの日の乗客は私たちと鉄道マニアの方2名だけでした。

車掌さんと尚弘と21003F
21003Fの内部 21003Fの内部は扉間が旧1000系と同じ転換式のクロスシートに なっており、「サザン」の前身の特急「四国号」に使用の際は一部が座席指定車となっていました。

自由席や急行運用の時もあったので、昔通学で南海を利用していたとき、特に試験の日など選んで乗車しました。

窓の上に読書灯があるし、冬などは少し窓の間からすきま風が入るときもあったが、駅で停車の際も 冷たい風が開いたドアから入ることが無くたいへん快適に読書ができました。

このエンジ色の座席や肘掛けを見ると懐かしく感じられる方も多い事と思います。

9月になると21005Fも一畑電鉄に譲渡される準備のため和歌山を去りました。

一方21003Fも検査のためか住之江に向かったため、和歌山地区の旧カラーの車両は無くなり、水軒には新カラーの車両が顔出ししました。

2231系のTOPナンバー2231−2281も入線しました。

そしてこの頃から水軒駅の更新工事が始まりました。

2231F
22017F 21005Fの代替として未更新、新カラーの22017Fが支線改造され 投入されました、事故廃車の7102・7852の代替のようです。

21005Fは12月になって仲間達4編成8両で一畑向けにワンマン化改造を受け、一畑塗装で和歌山市駅に現れ、 JR貨物のDD51牽引され旅立ちました。

「真言宗の霊場高野山」から「神話の国出雲」に再就職、何か因縁めいた物が感じられます。

2月になってついに21003Fも引退し和歌山地区から去って大井川鉄道に引き取られました。

21003Fが大井川鉄道に移った後の和歌山港線ですが、22017Fが比較的多く入線しており、以前めったに姿を現さなかった7100系をよく見かけるようになりました、加太線用に和歌山検車区をベースに運用されている車両です。

高野線で8月にさよなら運転をした21001系と2201系ですが、2201Fと2202Fが支線改造を受け和歌山地区にやって来ました。

まず9月には2201Fが22017Fと交代に入線、10月に入ってからは2202Fも水軒に顔を出しました。

2201系と2231系との違いは難波側に幌が付いている所です。

2201F登場


2001年9月和歌山県議会で和歌山県営鉄道「和歌山港−水軒間」の廃止について取りあげられ、近いうちに廃線となる公算が大となりました。

水軒駅情報(ニュース)[http://www.eva.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/tsugita/sunbbs.cgi]と
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