ESCUDO SPEC

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Susupension

このサスペンションでこそ4X4。

クルマが好きなら、そして走ることが好きなら、必ずサスペンションに注目するはずだ。4X4さえ身につければコト足れり、とい うわけにはゆかない、。エスクードの場合、乗用車と同等にオンロードを走り、さらに悪路をもクリアーしようという、考えてみれ ば4m弱の身にあまる壮大な目標をかかげているのだから、サスペンションの役割は重大だ。そのめざすところは、オフロードの走 破性と、オンロードの快適な乗り心地の両立である。まずフロント・ストロークが160mmと大きく、乗り心地とハンドリングの 向上に適したマクファーソンストラット式コイルスプリングを採用──というと乗用車の定番に思われるが、ユニークなのは、ここ から先である。コイルスプリングとショックアブソーバーを分離配置し、荷重を広く分散させて、それぞれをスムーズに、かつ充分 に働かせている。オンロードでは考えられない大きなショックに備えているわけだ。また剛性の高いA型ロアアームのブッシュの形 状を工夫し前後方向の入力をうまくかわす、柔軟性をキープ。同時に前輪トー変化を最小に抑え、オン/オフともに直進性を高めて いる。さらにロアアームにボールジョイント結合されたスタビライザー、キャンパー角0゜30にうかがえる接地性など、走りの能 力は、きわめて高い。

脚はクルマの性格を示している。

リアサスペンションは、トレーリングリンクwithセンターウィッシュボーン式コイルスプリング。といってもわかりにくいが、 要は構造をシンプルにして各部を自由にしっかり働かせるという、やはり乗り心地と走行安定性をの両立を図ったメカニズムである。 ホイールストロークは160mmと充分な移動量を確保。トレーリングリンクが後輪の前後方向の位置決めを行ない、リアアクスル 中央部を支持するセンターウィッシュボーンが横方向からの力に対して後輪の姿勢を制御。スタビライザーの助けをかりずにロール を小さく抑えることにも成功している。ロールが小さいというのは安定性が高いということだし、スタビライザーが不要であれば、 岩場などでも左右輪がフレキシブルに動ける。対障害角の余裕を、より生かせる。またリアショックアブソーバーには低圧ガス封入 式を新採用したので、激しい走りにも安定した減衰力を発揮する。というのが新エスクード全車に共通の情報だが、ロングボディで あるノマドとショートボディ各車とでは、脚の設定に少し違いがある。ショートボディ車にはスポーツ走行を強く意識して従来通り のチューニングを維持したが、ワゴン的な性格をあわせ持つノマドは、乗り心地を重視して、ややソフトに設定した。といっても基 本の走破性は不変である。おわかりと思うが、強靱な脚こそ4X4の信頼感のベースなのだから。

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