髪の毛ってどんな成分
まずは髪の毛が何で出来ているかですが。髪の毛とはアミノ酸(主にシステインとメチオニン)というたん白質が体内で利用出来るように分解された成分が繋がって出来ています、当然この細胞は死んでいて細胞と細胞の繋ぎめにはビタミンCとコラーゲン(タンパク質の一種)が重要な役割をしているといわれています。
中国では髪を余血(余った血)とも言うくらいで、確かにこの表現は当てはまっていて、健康状態を反映する物と考えられています。
だからと言ってたん白質やビタミンCの多い食事を取っても髪が増えるなんて事はありえませんので誤解はしないで下さい。
髪の毛とは常に生え変わっています、通常抜け毛とは1日に30〜100本程度で平均的に言うと50本くらいなのでしょうか・・・、この抜け毛が減る(髪の寿命が延びる)=髪が増える事になります。
頭髪の寿命とは大体3年〜5年長い物では7年です、通常健康な頭皮の場合は抜けた部分からすぐに産毛が生えてきます、これをヘアサイクルといいます。これが生えてこなくなる方や生えてくる部分の細胞が弱まっていて毛が細くなっていく方がいわゆる毛が薄くなったりする訳です。そこで一般論ですが以下のような症状がある場合は頭皮に何らかの異常がありますので注意・改善が必要です。
1・短い抜け毛が多い
2・細い抜け毛が多い
3・かゆみがすごい
4・油っぽい
1と2に関しては寿命で抜けたのではなく生えてきたばかりの毛が抜けてしまっているという事なんです、3と4については頭皮が健康でないという証拠です、どちらにしろ早目のケアがおすすめです。
ちなみに体毛 (ヒゲなど)は3ヶ月周期のヘアサイクルだそうで、その為にヒゲは髪の様にのびないそうです。
※キューティクルとは
一言で言うと髪を保護する物で、タンパク質で構成される。髪の構造は、お寿司のカッパ巻きを想像して頂きたいのですが、髪本来の細胞である「芯」があり、その周りに養分の「中間部分」があり、そしてそれらを包むように「キューティクル」があります。
#芯=メデュラ、中間部分=コルテックス、毛表皮=キューティクルと呼ばれる
キューティクルは魚の鱗(ウロコ)の様になっている。外部刺激や科学的作用(パーマやカラーリング等)により、損傷したり酷いと剥がれてしまう。キューティクルが無いと髪の養分であるタンパク質や水分が髪の内部から抜けて行ってしまうという、髪にとって、とても重要な役割をしている物です。
キューティクルの痛んでいる髪はツヤやコシが無く、パサつき、切れやすい。また一度、痛んだり剥がれると髪が綺麗な円状ではなくなる為に、髪同士の摩擦が高まりブラッシング等で悪循環が生まれる。
・キューティクルを痛めない為には
濡れた状態ではキューティクルは開いていて非常に剥がれやすいので、濡れた状態での刺激を避ける。具体的にはブラッシングや濡れたまま寝るなど。ブラッシングはタオルドライ->ドライヤーで乾かした後に行う。
女性の場合、髪を引っ張るヘアスタイルは避ける。(ポニーテール等)
頭皮の血行が悪くなる様な物は出来るだけ避ける。
ナイロン製(プラスチック)のブラシの使用は避け、良質なブラシを使用する。
自然環境で悪影響のある物は、車や工場の排出する煙・紫外線・乾燥・酸性雨・海水・プールの塩素がある。
パーマ、カラーリング、ブリーチは、使用する液が強アルカリの為にタンパク質が破壊される。パーマなどの行程で髪にどのように作用するのか、適切なアフターケアを理解している、知識・技術・経験をそれなりに持つ理美容師に行ってもらう事が重要。
※その他
・通常、1つの毛穴からは毛が3本出ている、これは毛根3つに対して毛穴1つが利用される為、薄毛・抜毛に悩む人は1つの毛穴から3本以下や1本しか毛が出ていない事が多い。
・髪の主原料であるシステインは目の角膜の主原料でもある為、目を多く使う人や慢性的な疲れ目になっている方は、角膜の修復に多く利用されるので髪に栄養成分が行きにくくなる事がある、当然パソコンなどの利用は控えると良い。
ヘアサイクルについて
頭皮が健康で毛母細胞の働きが正常か活発である場合
成長期5〜6年
退行期2〜3週間(成長が止まります)
休止期2〜3ヶ月(この時点で毛は既に死んでいます)
そして脱毛
※数値は平均的な物です
と言うサイクルを繰り返しています。
ちなみに、成長期には1日に約0.2〜0.5mmの速度で伸び続けています。
薄くなる人の現象としては成長期にあたる期間が短くなる為で、成長期が3年以下になってしまったり、ひどい場合は2ヶ月と言う場合もあります。薄い人でも必ず細い毛は生えていると思いますが、これは太くなる前に抜けてしまう為です。毛母細胞とは人間が生きている限り死なないそうで髪が生える可能性は誰でも持ち得ていると言う専門的な意見もあります。
また、健康な頭皮の場合は休止期の2〜3ヶ月の間には既に新しい毛の生える準備、又はすでに産毛が生えていると思います。その新しい毛に押し出されて休止期の毛が抜けると言うのが正常なヘアサイクルによる抜け毛となります、ですので例えば円形脱毛症の様に一部分が抜けてしまった場合に生えてくるまでにはそれなりの時間がかかります、環境や他の要因も左右するとは思いますが焦らずに治療して下さい。
白髪について
白髪とは髪の色素が抜けてしまった物、本来は色素細胞からメラニン色素が髪に送り込まれ髪が黒くなるのですが、高齢化や病気、過度のストレス・疲労で色素細胞が弱まる事で発生します。
・白髪対策
アロエ・・・アロエの葉肉を食べると良い、アロエ中のタンニン酸が色素細胞を活性化します。タンニンは細胞の活性作用もあるので育毛にも良い。また酢と一緒に取る事でタンニンの吸収が高まるのでアロエの絞り汁などと酢を混ぜた物(酢アロエ)を飲むのも効果が大きい。
黒ごま・・・昔から白髪に良いと言われる、ミネラルを含み抗酸化作用に優れている。黒ごまの皮の部分に含まれるアントシアン色素(抗酸化物質で知られるアントシアニンと、ほぼ同一の物)はメラニン色素の形成を促進する。