ライブスチームの運転


16.投炭間隔  (H27.11.15掲載)

 ボイラーの蒸気圧や水位を低下させることなく保持するためには、適宜投炭する必要がありますが、 どのくらいの時間的・距離的間隔をおくのが適当なのだろうか?

 ”エンドレスのレイアウトを1周走行し、駅で停車しお客様の乗り降りが済み次第、直ぐに発車する。 走行途中は停車しない。”

という、前提条件で考えてみます。
 私がよく行くレイアウトは1周約270m、平均時速4kmで走行すると所要時間は約4分です。 乗降・停車時間は30秒から1分。但し、水やスチームオイルを補給する時もあり、 その時はさらに1分ぐらいかかりますので、5〜6分で1周回ることになり、 1時間あたり10周ぐらい走行することになります。
 1周あたり以前は駅と中間地点の2回投炭していましたが、途中で投炭しなくても走行できることが分かり、 今は駅での1回を基本としています。

 投炭のタイミングは、最も良いのは停車中で、次に惰行中で、 できるだけ力行中は避けたいところです。

 それは焚口戸を開けることによる冷たい外気を火室内に侵入するのを最小限にとどめたいからです。 また、何より停車中であれば、火室内の石炭の燃焼状態を見て、 投炭量を判断することができるメリットがあります。走行中は火室内を見ることができませんので。
 ですから、走行中の投炭は可能な限り避けたいのです。


動輪舎製C56
動輪舎製C56
停車中に投炭しています。


 先日(平成27年9月20〜21日)、おやべのミニSLフェスタにはじめて参加させていただきました。 1周約600mとのことで、いつも走らせているレイアウトの2倍以上の距離です。はたして、 走行中での投炭を要するのか? 機関車はOS S6です。
 結果は走行中での投炭を要せず、駅手前でお客様降車のため停車してから、 お客様乗車し発車までの間の1回投炭すればOKでした。2日間にわたり何周も走行しましたが、 ほとんど走行中の投炭はしないで、蒸気圧・水位を低下させることなく走行できました。 ちなみに使用した石炭はウェールズ炭ビーンズです。 600m1周するのにOS製シャベルより2まわりほど大きいシャベルで3杯ぐらいが適当でした。また、 同時にOS S6の性能の良さもあらためて実感しました。
 これで、600mまでなら1回の投炭で充分であることが確認できました。おそらく、 OS S6よりも大きい機関車であれば同様であろうと思われます。

 一方、小さい機関車、たとえば、 OSコッペルだと、どうだろうか? 火室の面積、容積が小さいほど長距離無投炭走行は困難ではないだろうか? また、1周600mのレイアウトを連続走行するとなると、水タンクの容量が問題となってくるでしょう。 補助タンクを連結するなどして、この問題を解決したとして、「はたして、 どのくらいの距離までなら無投炭で走行できるのか?」、今後の私のテーマです。


トップページへ戻る