ライブスチームの運転


256. OS製 T5ーSUPER   (その9)  (H30.3.7掲載)

  (その8の続きです)

T5
 駅です。このレイアウトは、1周約250mで、駅は一駅です。 駅でお客さまを乗せて、1周走行して駅に戻ってくると、お客様が降車され、次のお客様が乗車されます。 お客様が降車&乗車される、その数分間に何をするか?。 私は、駅に到着する前にブロアバルブは、必要量を開けています。 ので、基本的には停車中にブロアバルブの操作はしていません。 停車したら私も降車し、立ち上がって腰を伸ばします。腰痛防止のためです。 ずっと座ったままで運転すると、腰痛になります。 次に機関車の横にしゃがんで(テンダー/乗用台車には乗らないで)、 焚口戸を開け、火かき棒を使います。
 私が火かき棒を使う目的は、次の4つです。


@凸凹のある火床を平坦にならす。
A灰を下に落とす/灰を下に落ちやすくする。
B火床の正確な厚さを知る。
見た目は厚いように見えても、 燃え尽きようとしているものの、かろうじて形を留めている石炭に騙されないようにします。
C火床の状態を確認すると共に、前回(1周前)の投炭量の良否を判定する。 言い換えますと、前回投炭時に描いた火床の状態の予測と、実態との相違を確認する。 この予測は難しく、思ったようには石炭は燃焼してくれません。石炭の燃焼は”神秘な世界”です。

 なお、ショベルは火かき棒の代わりにはなりませんので。ショベルの柄の部分を火かき棒として使い(柄が金属の場合です)、その直後、 ショベルとして使おうと、持ちかえて柄の部分を持つと、熱くて持てませんので。 火かき棒は、ショベルとは別に用意した方がいいと思います。

 次に投炭します。出来るだけ火室全面にわたって均等になるよう投炭します。 大型機(例えば、5インチゲージの国鉄機 C12、C56、C57、8620)の場合、 火室が大きいので、見えにくい前方への投炭を怠らないよう、気をつけます。 投炭量は、火床の厚さが適当になるまでです。でも、火床の適当な厚さ加減が分かるには ”経験” が必要なようで、 私は早くそうなりたいと思っています。そうなれば、精神的にゆとりをもって、運転ができると思いますので。 投炭が完了したら、テンダー/乗用台車に乗車します。この頃は、次のお客様の乗車が完了していますので、 運営スタッフの発車の合図を待ちます。

T5
運営スタッフの発車の合図がありましたら、汽笛を鳴らし、加減弁をゆっくりと開けます。 シリンダーが温まっていないときは、シリンダードレンコックを開けます。 でも、必要最小限で閉めます(蒸気に余裕があれば、お客さまへのサービスで、長く開けているときもあります。 お客さまと共に、楽しめますので)。  動輪が回転しはじめたら(ブラストが効きはじめたら)、ブロアバルブを閉めます。 ブロアバルブを閉めてから、加減弁を開けるのではありませんので。


T5
発車して、まもなくの地点です。 速度は加減弁で調整します。実機の世界では、逆転機を操作してカットオフを変えるようですので、 私の運転方法は、この点が異なります。


T5
このレイアウトの最大の難所です。ご覧のとおりのカーブで、しかも上り坂です。 速度が遅いので、乗車されている親子のお母さまから、 「私が重いからかしら?」と、おっしゃる方が、 いらっしゃいます。すかさず、私は、「ここはカーブで、しかも上りなのです。人間の目では上っていることが、 分かりづらいのですが、機関車は敏感なのです。」と、答えます。 お母さまは、安心されるのではないかと思います。たぶん。 お客様との会話も楽しいです。でも、ボイラーの水位と蒸気圧が低下しているときは、 それどころではありません。運転に余裕がないと、お客様との会話を楽しめません。


T5
前の写真の少し先です。まだ、カーブの上りが続いています。


T5
機関車をアップしてみます。上り坂にも関わらず、安全弁から蒸気が噴出しています。 調子が良さそうです。ベテランのオーナーさまですので、腕がいいのでしょう。


T5
上り坂を越え、直線の坂を下っています。 直線の先に緩いカーブがありますので、お客様が遠心力で落下しないよう、 速度オーバーに気をつけ、加減弁を絞ります。 また、給水のチャンスですので、フィードバックバルブを全閉します。 とはいえ、フィードバックバルブを長い時間、全閉していると、ボイラーの蒸気圧の低下を招きます。 圧力計の針が下がりはじめる前に、全開するのがミソかと思います。 ボイラーの水はいっぺんに作るのではなく、圧力計を見つつ(ボイラーの蒸気圧とのバランスをとりながら)、 少しずつ少しずつ作るのがコツだと思います。 なお、写真右側の出庫線上のSuper−6が本線に出ようと、T5ーSUPERの列車が通りすぎるのを待っているようです。


T5
運客を終えて、回送しています。


T5
機関庫に戻ってきました。


T5
ガーダに載って、移動します。


T5
スチームアップしていた位置に戻ってきました。 この後、火を落とし、次にボイラーとサイドタンクの水を抜き、 煙管掃除を行います。煙管掃除はボイラーが温かいうちに行った方がいいと聞いています。 煙管掃除は、ブロアノズルを曲げないように注意して行います。


T5
オーナーさま&T5ーSUPER : 「運客、お疲れさまでした!!!。」
 


トップページへ戻る