(その7の続きです) 運客中!!!
FORTEが運客しています。
お客さまは、お父さまとお子さまのようです。 1周走行して、駅に到着しました。そして、焚き口戸を開けて、火室内を確認します。 投炭する前に、”火かき棒”を上手に使うといいと思います。私が火かき棒を使う目的は、次の4つです。 @凸凹のある火床を平坦にならす。 A灰を下に落とす。/灰を下に落ちやすくする。 B火床の正確な厚さを知る。 見た目は厚いように見えても、燃え尽きようとしているものの、かろうじて形を留めている石炭に、 騙されないようにします。火かき棒で火床を均し、正確な火床の厚さを確認した上で投炭すると、 投炭量を見誤りにくくなると思います。 C火床の状態を確認し、前回の投炭量の良否を判定する。 言い換えますと、前回投炭時に描いた火床の状態の予測と、実態との相違を確認します。 しかし、この予測は大変難しく、思ったように石炭は燃焼してくれません。 石炭の燃焼は”神秘な世界”です。 はじめは(火かき棒使用の重要性を理解するまでは)、火かき棒の使用については、疑問を持ったことがあります。 火かき棒を使わなくても、そこそこ、火が焚けるからです。 しかしながら、ボイラー蒸気圧と水位の維持を、より確実に安定的にしよう(失敗する可能性を小さくする)と思うと、 火かき棒が必要になります。 OSさまや動輪舎さまが、ショベルだけではなく、火かき棒も販売しているのには、チャンと理由があると思います。 しかしながら悲しいかな、 はじめは、”火室内が見えない”/ ”石炭の燃焼状態を認識できない”のです。 たとえ、火かき棒を使って火床を平坦にならそう、と思っても出来ないと思います。 でも、何度も何度も何度も何度も、”見たい”という意識を持って、火室内を見ていると、 少しずつ見えるようになって、出来るようになると思います。私がそうでしたから。 安全弁が噴いており、快調なようです。
でも、折角作った蒸気を空気中に放出してしまうのは、もったいないです。
駅に停車中は、蒸気はブロアーのみでの使用にとどまりますので、安全弁が噴きやすくなります。
私は駅に到着する手前で、水面計とボイラー圧力計を確認し、
駅で停車中に安全弁が噴きそうであれば、フィードバックバルブを全閉して、
ボイラーに給水しながら、駅に進入しています。 お客さまが乗車され、発車しました。
お客さまは、お父さまとお子さま二人です。
写真は坂を上り終え、直線になり下っていくところです。
なお、ウェールズ炭を焚いていますので、煙が見えません。 ここは、花と緑のあふれる公園として整備されています。
写真は、線路脇の木です。紅い実は食べれそうですが、何という木なのでしょうか。 本日の運客は終了です。お客さまが降車された後、乗用台車に予備の水タンクを乗せて、
回送していきます。 スチームアップを行っていた場所に戻ってきました。 走行中、焚いていたウェールズ炭です。私もこのウェールズ炭を使っています。 左の写真は、運転室を公式側から見たもので、
右の写真は、運転室を非公式側から見たものです。
どちらも窓の部分が大きく開いていて、公式側のサイドタンクのハンドポンプの操作や、
非公式側のサイドタンク上のフィードバックバルブの開閉操作もやり易いです。
また、焚口の手前に障害物がありませんので、投炭もやり易いです。 (その9に続きます) |