(その10の続きです) 4.走行終了後にチェックする事項の続きです。 項番4:ボイラーの水を安全に排水できるか?。 [解 説] ボイラーの水を安全に排水できるか、確認・評価します。走行直後は蒸気圧があり、 ブローダウンバルブを開けると、蒸気が噴出しますので、火傷をしないよう、注意して開けます。 また、ボイラー蒸気圧が0.0MPaになっても、ボイラーの水は高温ですので、注意します。 OS製コッペル ボイラーの水を排水中!!!
[評 価] ブローダウンバルブ(↓)を開けると、すぐに蒸気/熱湯が噴出しますので、 排出口(↓)から離れた状態で、 ブローダウンバルブ(↓)を開けます。 下に噴き出すのがポイントだと思います。横に噴き出したら、大変です。 特段の問題はなく、評価は〇:良い/問題なしです。 項番5:エンジン側とテンダー側、機関車側と次位に連結した乗用台車側のパイプの接続が外しにくくないか?。 [解 説] エンジン側とテンダー側のパイプの接続、機関車側と次位に連結した乗用台車側のパイプの接続が外しにくくないか、確認・評価します。 OS製コッペルにおけるパイプ接続の例
写真右側のコッペルのサイドタンク&ボトムタンクに、 写真左側の乗用台車に積載した水タンクから送水するパイプ(↑)の接続、 写真右側のコッペルのインジェクターに、 写真左側の乗用台車に積載した水タンクから送水するパイプ(↑)の接続が外しにくくないか、評価します。 [評 価] 私のOS製コッペルでは、次位に連結した乗用台車から機関車に送水していませんので、 評価はー:該当なしです。 項番6:エンジンとテンダーの連結、機関車と車両の連結、車両同士の連結は、外しにくくないか?。 [解 説] エンジンとテンダーの連結、機関車と車両の連結、車両同士の連結は、外しにくくないか、確認・評価します。 [評 価] コッペル側の板カプラーと、乗用台車側の板カプラーをカプラーボルト(↑)で連結しており、 カプラーボルトの穴に横から差し込んでいる、Rピン(スナップピン)(←)を抜けば、 カプラーボルト(↑)を下に抜くことができ、連結を外せます。評価は〇:良い/問題なしです。 項番7:テンダー(タンク機の場合はサイドタンクなど)の水槽の水は、排水しにくくないか?。 [解 説] テンダーの水槽の水、タンク機の場合はサイドタンクなどの水槽の水は、排水しにくくないか、確認・評価します。 [評 価] OS製コッペル ボトムタンクから排水中!!!
項番8:煙管、煙室、煙室戸などの掃除はやりにくくないか?。ブラシなどの掃除道具は適当か?。 [解 説] 煙管、煙室、煙室戸などの掃除はやりにくくないか、ブラシなどの掃除道具は適当か、確認・評価します。 [評 価] OS製コッペル 掃除道具
掃除道具などです。Aは、ボックスドライバーで、煙室戸輪を外すのに使用します。
Bは毛ブラシです。
CとDは金ブラシで、
すり減ったDで煙管を貫通した後、
Cで掃除しています。OS製コッペル 煙室戸輪、煙室戸の掃除
OS製コッペル 煙管の掃除
煙管の掃除をします。OS製コッペルは飽和蒸気式であり大煙管はなく、
小煙管が上から5本、5本、5本、3本の計18本あります。
写真では最下の3本のうち、右側(公式側寄り)の煙管を金ブラシで掃除しています。OS製コッペル 煙室内の掃除
煙室内の掃除をします。煙室、蒸気管、通風管にこびり付いた煤をブラシなどで掃除します。
なお、ブラストノズル(吐出管)やブロアノズルに煤が入らないよう、注意して行います。
また、ブラシをブロアノズルやブラストノズルに当てると、ブロアノズルやブラストノズルが曲がってしまい、
通風が効かなくなってしまうことがありますので、注意します。
写真では、煙室から、かき出す煤を受ける缶をセットしています。OS製コッペルの評価は特段の問題はなく、〇:良い/問題なしです。 項番9:運搬する自動車への積み込み・積み降ろし作業などに問題はないか?。 [解 説] 運搬する自動車への積み込み・積み降ろし作業などに問題はないか、確認・評価します。 運転会場での自動車への積み込み作業、自宅での積み降ろし作業が、問題なく、安全にできるか、 車両を自動車にチャンと固定できているか、運搬中の荷崩れなどがないか、評価します。 [評 価] OS製コッペル 木箱への収納
ガイドレールを使って、コッペルを木箱へ収納しています。 木箱をリフト付きの台車に乗せて、自動車まで運び、台車と自動車との間を渡りの木板で繋いて、積み込みます。 安全に一人でできるといいと思います。 評価は〇:良い/問題なしです。 ここまでが、4.走行終了後にチェックする事項です。 次は、5.総合評価です。これまでは一つ一つの機器などについて、 個別に評価してきました。最後に、全体的にみたらどうなのか、機関車や列車としての性能や機能などの評価だけではなく、 お客さまや列車や機関車の安全面も考慮して、総合的に評価したいと思います。 5.総合評価 〇「1.準備時にチェックする事項」から、「2.スチームアップ時にチェックする事項」、 「3.走行時にチェックする事項」、「4.走行終了後にチェックする事項」まで、 大きな問題はみあたらない。 〇シリンダードレンコックについて、ドレンコックレバーを90度まで回してしまうと、 次に閉じようとしても、コネクティングプレートAが動かなく、閉じられなくなってしまうことについては、 開閉調整を行う必要がある(「3.走行時にチェックする事項」の「項番4:シリンダードレンコック(排水弁)の作用テコ/レバーを操作すると、 凝結水の排出が止まるか?。」)。 〇インジェクターについては、動作しないが、軸動ポンプなどから給水でき、支障がないので、特段の修理は要しない。 〇水面計のガラスパイプとOリングについては、消耗品であり、適宜交換を行う。 〇通風弁については、以前から若干の漏れが見つかっており、今後も注意してみていくこととする。 〇2年に1回のボイラー水圧試験は、今後も継続して行う。 〇入手してから15年くらい経過しており、今後、長く走行するには分解掃除を行うことを避けられない。 最後に、 ”安全第一を心掛け(お客様の安全・列車の安全・機関車の安全)、事故・怪我の防止に努めます!!!。” 以上です。 なお、出来上がったチェック表(素案)は、こちらです。 ↓ ライブスチーム 試運転時のチェック表(素案)(マウスで右クリックして、[名前を付けてリンクを保存]すると、ダウンロード&保存できます) 今後、ブラッシュアップしていく予定です。 (その10へ戻ります) |