大型のライブスチーム(一般に乗用可能なミニSL)の燃料として、石炭が使われてきました。
が、昨今、”オガ炭”を焚かれる方が増えてきているように思います。
以前のような、いい石炭が入手しづらくなってきていることが、少なからず影響しているように思います。
今回は、最近、よく使われるようになってきた、”オガ炭”について、考えてみたいと思います。![]() ![]() ![]() GWRの機関車に似た自由型の5インチゲージのD形タンク機関車SWINDONです。
火室内で、明るい光を発しながら、”オガ炭”が燃焼しています。 ![]() ![]() SWINDONの次位に連結した炭水車です。
”オガ炭”の断面は、四角いです。
焚口が長方形で大きいので、入るのです。 ![]() こちらは、別の”オガ炭”です。
オガ炭が入っているダンボールから、1個取り出しました(→)。 ![]() そのままでは長いので、鉈(なた)で短くします。
大きさが分かりやすいよう、単三乾電池を中心に置いています。 ![]() 断面が丸で、小さいです。
比較のため、500円玉と比べています。直径は、500円玉より少し大きい程度です。 ![]() 画像は、OS製FORTE(フォルテ)です。
焚口は小さいのですが、このぐらいの大きさ(小丸)なら、焚口から入ります。 ![]() 石炭を焚く場合は、火床の厚さに気を使います。厚からず薄からず、 適切な厚さを維持するよう、努めます。 また、燃え尽きようとしているものの形があるので、厚いものと騙されないよう注意します。 一方、オガ炭を焚く場合は、”火床の厚さを維持する”という考えではなく、 火室内に入るだけ入れる感じで、良いと思います。 オガ炭を焚くポイントなどを列挙してみます。 〇焚口から入りうる大きさのオガ炭を入手する。 〇市販のオガ炭は長いので、鉈で短くして使用する。 ノコギリで切ると時間がかかり、しかも、粉が出て、芳しくありません。 また、真ん中の穴を残すのがポイントです。穴は、燃焼に必要な空気の通り道ですので。 〇走行中は、火室内に入るだけ入れる。焚口付近のオガ炭が邪魔で入らないのなら、 そのオガ炭を奥(前方)に手などで押し込む。 もし、それでは蒸気圧が上がりすぎるのであれば、投炭量を減らす。 〇ボイラー蒸気圧の維持が比較的容易である。 但し、投炭量が少ないなどの原因でボイラー蒸気圧が低下した場合、オガ炭で蒸気圧を回復させるには、若干の時間を要する。 その場合、一時的に即効性のあるもの(例えば、有煙炭)を焚くと、短時間で回復させることができる。 〇通風は弱くても、消えない。よって、昼休みなどで休憩する場合、 ブロアーバルブを全閉しても消えることはない。 よって、昼休みのボイラー蒸気圧の維持が比較的容易である。 但し、粘りがなくなっているので、午後の運転再開時の”出下がり”に注意を要する。 〇実機のように”ショベルで投炭する”といった、投炭の醍醐味は味わいにくい。 〇走行終了後は、火室から燃焼中のオガ炭を取り出し、水に浸けて消火した後、 乾かして、再利用(再燃焼)することが出来る。 但し、完全に乾かしてから、再利用すること。水分が残っていると、着火や燃焼がすこぶる悪い。 また、再利用する時、あらかじめ灯油などに浸けておくと、着火しやすくなる。 ![]() 画像は、走行終了して、火室から燃焼中のオガ炭を取り出し、 水が入っているバケツに浸けて、消火しているところです。 〇走行終了後の灰は少ない。 ![]() ![]() 画像は、5インチゲージ ノース・イースタン・レイルウェイ クラスーT 1272において、 走行終了して煙室戸を開けて、煙室内を見たものです。 これまでの石炭に代わって、今後、ますます”オガ炭”を焚かれる方が増えていくように思います。 更に”オガ炭”の焚き方を勉強していこうと思っています。 (参考) よさみ鉄道倶楽部で購入している、オガ炭の購入先は、次のとおりです。 有限会社廣備(ひろびん) URL : http://www.charcoal.co.jp 商品名:廣小丸(10kg/箱) |