ホームフェルメールの研究フェルメール作品の将来新作が見つかる可能性?

新作が見つかる可能性?

 フェルメールファンとしては、そうなれば、この上なく嬉しいものはないだろう。そして、もし見つかれば、その作品の価値は、できばえにもよるが、値段は天井にも上るものだろう。しかし、その可能性は、宝くじの3億円が当るより、低い可能性だろう(最も、見つければ、その10倍以上の価値は、必ずつくだろう)。


 理由は、時代が300年以上経っているので、その間になくなっている可能性も高い。江戸時代の初期に描かれた有名な作家(狩野派の人物とか)の、新しい作品を見つけるようなものと、考えると、ニュアンスがわかると思う。


 さらに、その作家は、生涯約50数点した作品を残さなかったのだ(⇒フェルメールの世界・推定される制作点数・27ページ)。こう考えると、不可能にちかいことが良くわかると思う。


 ところが、全く可能性がないことはないのだ。1696年5月16日にアムステルダムで開催された競売21点のうち、現存の作品に一致しない作品が3点ほどあります(⇒フェルメールの世界・11ページ)。その3点は、フェルメールの肖像画が描かれた作品、室内で音楽を演奏する男と若い女性の作品、「真珠の耳飾りの少女」や「少女の頭部」のような作品です。これらが、発見されることをファンとしては、待ち望みます。

 
 ただ、「フェルメール作品」を語る時には、どうしても、ファン・メーヘレンの贋作事件(⇒フェルメールの世界・第7章 ファン・メーヘレン贋作事件・205〜237ページ)のことがあるので、期待はしますが、多くは望まない方が無難かもしれません。


ホーム   戻る