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Catch eyeについて

 

 私は、しがない眼科医です。自分が眼科医に成りたくて成ったわけではありません。自分が何に成りたかったかも、良くわかりません。自分に選択の余地はなかったと思います。ただ、成れない人も見てきたので、成れただけで良いでしょう。でも仕事として眼科は、面白い面も、沢山あります。このホームページを作成するにも、眼科の知識は役立ってます。


 Catch eyeは、目で捕らえる・目をひくことを意味します。

 
目の中には、網膜(カメラの構造ではフィルムにあたる)というのがあって、その中心部を黄斑部といいます。そこに、物の形を見る細胞が500くらいあって、その細胞でほとんどを見ています(⇒下図1と図3)。

 
そして、その黄斑部に、全ての見たものは、左右上下逆転して写ります。わかりやすいように、黄斑部に「真珠の耳飾りの少女」の写真を貼りました(図2と図4)。そこから頭の中の脳のarea19に信号が送られて、初めて見るということが成り立ちます。ですから、物を見ることは、頭(脳)で見ているのです。

眼球の構造立体図1(図1) 眼球の構造立体図2(図2)
左眼球の眼底正面図1(図3) 左眼球の眼底正面図2(図4)



 しかし、私は、このホームページを作る時に、この左右上下逆転してうつることに拘りたいと思いました。黄斑部に写ったままで、見るという概念で、作品を見てみたいのです。


 Vermeer作品は、窓の作品とも考えられます。私は目=窓と考えて、作品を観る時にCatch eyeを使ってみたいと考えてます。簡単に、その絵のどこに注目するか?、と考えてもらって結構です。

image art

(2002年7月7日加筆  8月25日修正  9月5日加筆)



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