「眠れる森の美女」と初対面しました



 ついに、初対面を果たしました。2002年8月3日。「眠れる森の美女」公演後(末尾参照)に、楽屋へ訪問したのです。時間にして10分?15分くらい?もう、わからない。
 とにかく、脚はガクガクで、口は、しどろもどろで、顔はひきつっていて、今も、何を言ったか、半分以上覚えていないところがある。これはきっと、絶対、変なこと言ってるぞ。

 それはともかく、フーミンは、テレビで「アップ」を見ることができるけど、舞台は「かぶりつき」が一番です。
 その理由は、彼女の表情を間近に見られるから。今回の舞台公演で何に一番感動してしまったかというと、彼女の細かな表情の変化が、つぶさにわかったからです。「かぶりつき」でしか得られない(あるいは、オペラグラスで観るしかない)その表情の変化に、私は、はあっと見とれてました。劇中では、つまらなさそうな顔も、怒った顔も、もちろん、嬉しい、楽しいという表情もするのですが、その移り変わりの愛らしいことと言ったら。それから、声が可愛いんだ。澄んだ、きれいな声。そんなことは、もともとわかっているんだけれど、改めて聴くと、やはり可愛いんだ。
 眼の動き、パッと開いたり、伏目がちで相手を伺ったり、うれしそうな眼をしたり、それから、頬や口の動きとか、首の傾き具合とか。アイドル・ビデオでは、きっとカメラマンの注文でいろいろな表情をしてくれたのでしょうが、その複雑で微妙な変化が、そのまま舞台で再現されるのです。写真集の彼女、ビデオの彼女、テレビなどの彼女、私が知る限りのそんな彼女が舞台にいてくれる。うわぁ、舞台で隣に立ちたい。そう思った。でも……だ、だめです、そんな瞳で見られちゃ。セリフが言えない……。

 公演後に楽屋に押しかけて、彼女に会いました。その会話の中で、テレビの場合は、監督が、表情を抑えるように、と注意される、というようなお話しがありました。ということは、他の女優さんよりも、表情が豊かに変化するということなんだ。今さらながら、なっとく。
 なるほど、そうなのか。それが抑えられない(?)と、ああなるんだ。歌舞伎では化粧で表情を強調したりしますが、彼女は、そのまま出来てしまっているんだ、などと変なことを考えて観ていました。瞳がパッチリ、はっきりしているからなんだ。でも、彼女のその表情を楽しむのは、何ものにも替えられない、すばらしい楽しみでした。テレビでも表情の変化はその片鱗が見えるのですが、とにかく舞台の彼女は、比較にならない、感動モノです。しかも、愛情が根底にある筋書きでしょう、つまり、そういう気持ちをこめた表情がある。とにかく見とれていました。次の瞬間にどんな表情をするのか、全く予想できないのですから、目は離せません。というか、私は当然のこと一人に注目で、他に目もくれません(ふっふっふ)。

 彼女は声と身体のみならず、豊かで細やかな表情も使って演技しているのです。だから、次の機会にフーミンの舞台を楽しむことがあったら、かぶりつきが絶対に一番ですよ。客席の後ろのほうの席は、もったいないですよ。もし、彼女の表情が見えなかったら、劇を半分しか観ていないことになりますよ。残念にも後ろになった場合には、オペラグラスの用意をぜひ。いや、前のほうの席が空いていたら、買いなおしてもいい。それくらい、彼女を観ることは価値があるのです。

 筋書きはよく知られた童話なのですが、演出が良くて、しっかりまとめられていて、子供にはもったいない(?)くらい。これは良い作品です。だから、昨年に引き続いて今年も公演してくれたのかな。赤や緑の妖精役などがバレエ・ダンサーで、要所のシメもOK。料理番たちの音楽も、現代的でOK。家に帰って、子供が台所で同じことをして遊ぶのだろうか。やや、子供には難しいような場面転換がありますが、それは仕方の無いところでしょう。あと、「糸車」が子供にはわからない。でも、私の近くに座っていた子供たちは、結構喜んで観ていました。いろいろ口に出して喜んでいたので、正直、少々うるさいぞ、と思ったのですが、それが子供には劇への良い反応を示しているんだと納得。
 フーミンは、始めの場面では王宮生活に不満いっぱいの王女様なので、キッと怒ったりするのですが、きれいな通る声でよく響きます。また、しとやかにおじぎをするところも、可愛いですよ。最後はもちろんめでたしめでたしなのですが、カーテンコールで、フーミンは、糸車のテーマを歌います。彼女の声の響き、艶は、若い頃の松田聖子のようで、ちょっと錯覚してしまいました。ただし、フレーズの末尾の松田聖子独特のハネ上がるようなところは、ありません。もっと歌ってほしい! 歌のCDを出さないかな、と切に思います。とても、もったいないと思う。そして、出演者一同、ごあいさつ。その最後の最後まで、表情を見逃せないフーミンでした。

 劇中、意味不明のセリフ(会話のつながりは出来ているけど)と、やはり意味不明のアクション(イヤミのシェーに似ている)があって、彼女に教えていただきました。前夜の宴で出たネタによるアドリブなんですと。

 最後に。
 ああああっ、握手をするのを忘れてしまいました。汗がジトッとしてしまっていたので、失礼かなと思っていたのが、そうさせたのか。脚が地面に着いていない感覚って、ああいうのを言うのか。動きがぎくしゃくして、右手と右足が同時に前に出るかのような、そんな感覚。次に会うのはいつのことか……。その日には、ぜひ握手させてください。
 舞台では大きく見えた彼女は、間近でお会いすると、ごく普通の、可愛い女性でした。でも、きれいな声やその大きなクリッとした瞳、その可愛い表情は、絶対に忘れられない。それが、アイドルなんですよね。
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王子様役の岩渕憲昭氏と。2002年公演は岡崎友紀さんが出演されなかったので、プログラム冊子の空いた場所には、この写真(フーミンのサイン入り)が載っていました。こーゆーサイン付き写真を特売するなら、私は必ず買います。もうおわかりと思いますが、手前に写っている機械は、糸車です。

公演は、下記
2002.7.27-8.31 ミュージカル「眠れる森の美女」公演
  7.27 (土) 奈良県  河合町立文化会館
  7.28 (日) 京都府  宇治市文化会館
  8.3 (土) 愛知県  犬山市民文化会館
  8.4 (日) 兵庫県  赤穂市文化会館
  8.8 (木) 神奈川県 厚木市文化会館
  8.17 (土) 熊本県  牛深市総合センター
  8.18 (日) 宮崎県  都城市民会館
  8.20 (火) 熊本県  八代市厚生会館
  8.21 (水) 大分県  玖珠町中央公民館
  8.24 (土) 静岡県  川根町民文化会館
  8.29 (木) 東京都  府中市民会館
  8.31 (土) 埼玉県  上福岡市勤労福祉センター

(2002.8.6)