京都議定書とは

 地球温暖化の影響

ソメイヨシノの開花が50年で5日早まり、大阪湾に熱帯魚が出現―。スズメバチが東京で増え、クワガタは小型化(暖かいので早く成虫に)している。2004年、日本に上陸した台風は10個で過去30年間の年平均の4倍近い頻度の来襲であった。また同年、大阪や京都・東京都心などで真夏日が過去最多を更新し、多分その影響で熊の被害が多発した。世界遺産に登録されている広島県の厳島神社の回廊が(温暖化に起因する海面上昇のため)冠水し、参拝が一時中止された。異常気象は米本土やカリブ海・北京・欧州でも見られた。

地球の温暖化が進むと、約50年後には動植物の1835%の種が絶滅する恐れがあるという予測を、英国など14の研究機関が発表した。 

 雪と氷の世界に生きる極北の民族イヌイットが、「地球温暖化の影響で生存が脅かされている」として今年4月にも、温室効果ガスの最大の排出国、米国による人権侵害だとする申し立てを米州人権委員会に起こす(朝日新聞)。民族の代表機関である「イヌイット周極会議」(ICC)のシーラ・ワットクルティエ議長によると、議長の住んでいるカナダ北部の海の氷結は、昔は10月ごろだったのが最近では12月下旬にずれ込んでいる。氷も薄くなったため狩猟中の転落事故や氷河の融解でおぼれる人も増えている。また、海底に閉じ込められていた有害物質が温暖化で海水中に溶け出し、それを体内に取り込んだ魚やアザラシを、人が食べて健康を害するという懸念もあるという。

 以上、いま世界が経験していることは、まさに温暖化の予測の通りである。

 にもかかわらず、いまでも温暖化は起きていないと主張し続けるグループがいる。最初、彼らは、地球温暖化は環境保護主義者たちが広めた作り話にすぎないと主張した。南極やヒマラヤ・アルプスなどにおける氷の急速な融解とその他さまざまな証拠によってこの主張が劇的に覆されたときには、もし地球が温まっているとすれば、それは人間活動ではなく、自然の気候サイクルによるものだと主張した。さらに確固たる温暖化の証拠を突きつけられると、彼らは、たとえ温暖化が人間活動に起因するとしても、それを阻止しようとすることは経済的に困難だという議論に転じた。

 今となっては、あのブッシュ大統領さえもが温暖化は人間活動によってもたらされたことを認めている。だが温暖化否定論者の最後の砦(これが本音?)、「温暖化を阻止しようとすることは経済的に困難だ」の立場に立っており、その現れこそ京都議定書からの離脱であった。

 

 京都議定書の意味

  9712月、気候変動枠組み条約第3回締約国会議(温暖化防止京都会議、COP3)が京都市で開かれた。地球温暖化を国際協調で防ごうと同会議で採決された合意文書が京都議定書であるが、その効力が05216日発効する。これは条約と同等の効力を持ち、二酸化炭素やメタンガス、代替フロンなど温室効果ガスの排出削減を先進国に義務付けた。90年を基準にして0812年の削減目標を日本とカナダは6%、欧州連合(EU)は8%に割り当てられた。だがこの削減目標では、温暖化は到底防止できない。0812年以降はもっと厳しい削減が課せられる。

温暖化対策は人類のチャレンジであり、時間との競争である。7%削減を求められた世界最大の排出国、米国は離脱した。僧衣の裾から鎧、実は経済界や政府の一部・コンサルタント的科学者など日本にも、アメリカに同調する勢力がある。議長国として日本は、率先して削減を実行する義務がある。そうでないと、結果的に議定書に背を向けた米国を助けたこと(同罪)になるからだ。

大気は人類の共有財産、それを一国のみで25%も使用(汚染)するのは人類の英知民主主義に反する。もちろん、キリスト教や仏教などの教えにも背く行為。

 当サイト『地球温暖化と海面上昇』との併読をお勧めします。

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