のほほんとゲームをする事が少なくなってきましたねぇ。
結婚すると決まるまでは狂ったようにプレイしていたんですけれども(笑)
さて、最近は落ち込む事が多いので、対戦ゲームの時のお話でも。
それもちょっと「ほろにが」的な話なんですけれどね。
 

俺と家内が出会った縁というのは、ほとんどの人(特にPC通信の頃からの付き合いの人)には
「何をいまさら」という話ですね。
家内と俺は「SoulEdge」というゲームで知り合い、知らぬ間に「師弟関係」を結び、
結婚に至ってしまったのですが、
これはどう考えても禁じられた愛の構図って奴ですな。(笑)

んじゃあ、俺が「師匠」を名乗れるほど最強の名を欲しいままにしていたかと言うと、
そんなに強くなかったです。
いやむしろ「弱い者のランキングを作った方が順位が速いはずです」(笑)

まぁ、それでも割と落ち込む事なくプレイしていたんですな。
対戦ではたくさん負けたけれど、あまり気にはしていませんでした。
#まぁ、それでも何十連敗もすると自分の戦い方に疑問を持ったりしてましたけれどね
実際に心の底から「負けた」、正確に言えば「敗北感を味わった」のは一回だけですし。

という事で、その「一回の敗北」が今日のお題です。

僕の活動の中心はNifty-Serve(現@Nifty)のFCGAMEA13番会議室でした。
その頃に「SoulEdge」をプレイしていたんですが、
共に「SoulEdge」で戦いつづけた戦友(多少照れあり)と勝手に思っている人が
僕を含めて4人居ました。
一人は東京で2Pソフィーを使っている奴その名も「パンチラブラウン」
一人は北海道で1Pミナを使っている奴その名も札幌白黒パンダ
一人は大阪で1Pロックを使っている俺(大阪・PONTA)←なんだ普通じゃねーか
そして最後の一人がやはり大阪で2Pジークを使っている奴その名も・・・リングネーム無かったなぁ(笑)
この2Pジークが本編の主人公であります。

ちなみに上の色はその時の使っていたキャラのカラーと思ってください。

ま、このHPは本人も見ている事だし、以前に「この話はネタにする。」と、
伝えたような記憶があるんで、「M君」としておきましょう。
あの頃、僕と「SoulEdge」を通して関わった人達には、
誰の事を指しているのか、すぐに分かると思うしね。
 

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時はさかのぼる、5年近く前の京都のナムコ・ワンダータワー
ここで第一回のソウルエッジ大会が在ったんですけれどね。

いつも対戦相手をしてもらっているM君と、家内(この時はまだ結婚していない)と
俺で参戦(まぁ、あまり勝つ気というのはあまり無くて「遊びに行く」の感覚が強かったかな)
しに行ったんです。

んでトーナメントのくじ引き。

俺「あら?」
M「こまりましたねぇ(笑)」

まぁ何年も前の話なんで、こんな風なやり取りはしていないかも知れないのですけれどね。
俺とM君は一回戦で当たっちゃったんですな。

俺「まぁ、お互い恨みっこ無しという事で(苦笑)」
M「まぁ、どちらかが勝てばそのまま勢いで良い所まで行くかもしれませんねぇ。(笑)」
お互いの戦績は大体5分5分くらい、まぁ、どっちが残ってもおかしくはない、という感じ。
まぁ、これも大会、って事でお互いに割り切る事にしました。

※これがもしも家内だったら俺もM君も二回戦進出は無かったと思う。
 某ゲーセンでウォーミングのつもりで3人でプレイしたのだが、
 この時の勝者は実は家内だったように記憶している(笑)
 家内の李龍(り・ろん)はタイミング良く避けを連発するので、
 元々大振りな俺とM君はなかなか捕らえる事が出来ない、
 「だったら3A(横切り中段技)を出せよ。」ってなるんでしょうが、
 元々出すつもりが無かった技を出すなんて有り得ないよね(笑)

 対戦の時に相手の技を封じる方向での戦い方は、
 あまり好きではなかったんだね、きっと。
 「自分がやりたい戦い方をどうやって実現するか。」
 「相手の良い戦いをどうやったら出てくるだろうか。」
 がすべてだったと思う。

さて、大会でのM君との対戦時間の到来。
あの時は握手したかなぁ。
握手しなかったような気がする。
「それじゃ、また後で」そんな感じだったかな。

この時の僕は、最初のアクションを何にするか迷っていたんだね。
いつもの僕ならば、多分トルネードスパイクかサイクロンアクスという、
大技をハイリスク承知で出していたんだろうと思うのだけれどね。
迷った挙げ句、直感的に選んだと思う。
「少し下がって様子を見る」

READY GO!

僕は少し後ろに下がる。
M君は猛然と突っ込んでくる。
瞬間的に「ドロップキック!」と思った。
彼のジークはドロップキックを放ち、僕は何も出来ずにそれをガードし、
彼のジークの硬直が解けるまで何も出来なかった。

※技名が出てくるのは勘弁して欲しい。
 ちなみにトルネードスパイクとサイクロンアクスは、
 俺が使うロックっていうキャラの技の中でも
 ハイリスク・ハイリターンな技でインパクトされやすいが
 ヒットした時の見返りが大きい。
 ドロップキックはM君が使うジークの技で、
 ハイリスク・ロウリターンな技だ。
 ヒットしたりガードさせた時の利点は、相手の士気をさげ、自分の士気が上がる。
 それくらいの物だと思う。
 まぁ、俺もM君も「自分のしたい事は非常にリスクが高く、
 それを大会の中で押し通すのは困難である」事は知っている。
 大会で常に苦戦をするのは分かりきっている事なのだ。

「やられた!!」
俺は最初のアクションで迷った挙げ句、「何も出来なかった。」
彼は「いつもの通り、ドロップキックを放った。」
実はこの差は非常に大きい。

どんなに強い相手であっても、最初の一撃目をためらう事はまず無かった。
どんなに手痛いカウンターを食らったとしても、「やられた!」なんて言葉は
頭にのぼる事は無い。
初めて「何も出来ないままに負ける」と思ったのだ。

戦いにはなんとか勝てた。
所が気持ちは晴れない。
僕はこの戦いで確かに「負けた」のだ。
それも自分が一番嫌いな負け方だ。
「自分のした事が何も出来なかった」
「いかにして自分らしく戦うか、自分らしく勝つか、自分らしく負けるか」
を考えているプレイヤーにとって、これほど情けない事はない。

特にこの時の大会での戦い振りは最悪で
勝ち進めば勝ち進むほど、逃げ出したくなった。
「この戦いは俺の思う戦い方から遠く離れている。」
結局、気分が晴れたのは準決勝で負けた時だった。
この時の戦いだけは自分らしかった。
「食らったら食らい返せ、
倒されたのならば誰よりも速く立ち上がれ」
それは駆け引きなんて高度な物ではなくて、
ソウルエッジの世界で「バーサーカーでありたい」と願う自分の姿だった。

最近読んだ小説の一節に
「敗北とは勝てない事ではない」
という言葉があった。
これは一つの真実を指している
何度倒されても、何度食らっても、立ち上がろうとするならば、
高みに上ろうとするのなら、それは敗北ではない。
その範疇で考えるのならば、僕はすでに一回戦で「敗北」したのだ。

あの時の対戦ほど悔しかった事はない。
それはすべて自分の不甲斐なさなのだから。
悔しかったんだ。
あの時になんでマウンテンクラッシャーを出さなかったんだろうってね(大苦笑)

※マウンテンクラッシャーはロックの技の名前
 射程は短いが出が速い方なので出だしの技として使う事が多い。
 ちなみにドロップキックとマウンテンクラッシャーを同時に出した場合、
 ドロップキックが打ち勝つのは当時あまり知られていなかった。
 (つうかそんな戦い方をする奴等は俺とM君だけのはずだ(^^;)

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僕は、「SoulEdge」の時、最高のジーク使いって言われたら真っ先にM君を挙げた。
「SoulCalibur」の時も、最高のナイトメア使いって言われたら迷わずM君を挙げた。
どうやら「SoulCalibur2」は世に出されるらしく、そこにはジークは居るみたいだ。
ソフィーは存在するらしいが、ミナとロックが存在するかは知らない。
いや、ロックが居たとしてもキャリバーで引退状態の僕がプレイするかどうかは疑わしい。
キャリバー2をM君がするのならば、僕にとって最高のジーク使いはやっぱりM君だろう。

但し、心して欲しいのは「最高は必ずしも最強では無い」という事だ。(笑)
あれで、闘争本能がもう少し強ければ、エッジ、キャリバー通して
日本最強のプレイヤーの座は確実なんだけれどなぁ(笑)

(しかしソウルキャリバーってタイトルはソウルエッジに比べて英語で書くとなんでこんなにみっともないんだろうなぁ)
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2001/08/25