この文章は身内の人が読んでも、一切他言無用、僕に直接聞いても多分とぼけます。
って言うか、自分の考え方というのはそう簡単には譲れない。
自分の仕事の出来が悪いとか、人付き合いが悪いとかではなくて、
自分は「これが一番正解に近い考え方だと思う。」という事を
そう簡単には変える事はできないので。
 

最近の私の貧乏ぶりな文章を読んだ人の中には、
「ソフト買えないのなら、持っている人からコピーしてもらったら?」って、
思った人は多いと思うんだけれども、
僕は「必要なソフトは購入するべき」と考えています。

最近は「ソフトのコピーは違法です」っていう宣伝が多いんだけれども、
僕は「ユーザー側から見てコピーは良い物か悪い物か」というのを
最近思うようになったんです。
その時に、
「ワープロソフトはワードよりも一太郎の方が優れている。
と、言われている。でも、そう言われているのに、一太郎を使っている人が
意外に少ないのはなぜだろう」
って思ったんです。

「ワードはMS-OFFICEの一機能として扱われている」
「MS−OFFICEは新しく購入したPCにバンドルされる事が多い」
「一太郎はバンドルされる事が少ない」
「必然的に、ワードの方が潜在的にもユーザーが多くなる」

これはマイクロソフトの戦略勝利、なんだかんだ言っても、
購入したコンピュータにバンドルされているのならば、
普通の人は改めてワープロソフトを購入するとは考えない物ね。

これは「企業努力」という物なのかな。
でも、ふと思った事がある。
大体Windows3.1が世に現れた頃の話です。

MS−OFFICEはある時期までは、コピーになんの手間も掛からなかった。
ところがロータス1−2−3や一太郎はWindowsの参入に出遅れた、というのも有るのだけれども
コピーするのはそれなりに労苦を要したのだ。
#ロータス1−2−3なんか、下手にディスクの最適化をしようものなら・・・

そうなると、今までゲームでコピーにどっぷりはまった人がここに居て
(正直言おう、この中には僕も含めている)
彼等がスプレッドシートを使わざるを得ない場合、
「コピーが簡単なソフトと、そうでないソフトがあった場合、どっちを分けてもらう」だろうか?
普通に考えれば「コピーが簡単なソフト」を分けてもらう可能性が高い。

そして、そのソフトがある一定以上のシェアを取れた時に、
いきなりプロテクトを掛けられた時、
今までコピーしてそのソフトを使っていたユーザーならどう行動するだろうか?
1、コピーを諦めてそのソフトを正規に購入する。
2、コピーを諦めて、その系列のソフトを再度選定する。
3、意地になってプロテクト破りをする。

どうせなら「3」を選んで欲しいなぁ(笑)

インターネットのブラウザの起源は「モザイク」というソフトから始まる。
そしてインターネットブラウザというソフトウェアを売って、
商売にし始めたのはネットスケープ社である事は誰でも知っている。(よね?)
それにインターネットのブラウザ(というよりインターネットのゲートウェイ)に目をつけて
自前のブラウザをただで配り始めたのがマイクロソフト。
最後には自分のOS「MS−Windows9x」にバンドルして
市場を席巻しつつある。というのは有名な話。

でもこの事をコピーガードの視点で考えた時、
マイクロソフトのソフトウェアがコピーフリーだった事は
一種の戦略のような気がしてきたんだけれどね。
多分、僕の考えすぎでしょう(爆笑)。
 
 

ただ、ソフトを何の考え無しにコピーする事によって、
かなり大事な作業をスポイルする事があるような気がする。

一つは「購入する前提ならば、真剣にソフトを吟味するであろう。」と、言う事、
例えば、その人が表計算のソフトを購入しようと考えた時、
普通はいくつかの候補を挙げる筈ですね。
そして、いくつかの基準を用いて査定をする事になる

「そのソフトは自分にとって使いやすいか」
「そのソフトは自分の予算に見合うか」
「そのソフトを使う事によってどんな得が有るか」
「そのソフトはどのくらいのシェアを持っているか」

たいていの場合は、これらが判断基準かな?

でもここで僕が一言その人に言うとする。

「あ、俺、○○持っているから、コピーしたら良いよ。」

言われた人がよほど潔癖な人でもない限り、
自分の中で挙げた候補の中で○○というソフトを使う、
という事に傾きますよね。
つまり、この時点で競合するソフトに対して
「どのソフトが良いソフトか」なんて事は
多分考えないと思う。
公正な判断がなされなくなってしまうんですな。

ここ数年は「自分が必要なソフト以外は買わない、コピーしない」
というのを念頭にしていたのだけれでども、一度ならず禁を破った事があります。

積極的に破ったのは、MS−OFFICE97をコピーさせてもらった時の事。
僕は家ではMS−WORKSをずっと使っていたんです。
自分がPCでしたいワープロやスプレッドシートの程度ならば、この程度で充分こなせるし、
実際にこなしてきたからなんですが・・・。

会社でMS-OFFICE97を使っていて、急ぎで作らないといけない物があったので、
友人に頼み込んで、MS-OFFICEをコピーさせてもらった事が有ったんです。
おかげでドキュメントは出来上がりました。
でもそれ以来結局のところ、MS−OFFICEを家で使う事はありません。
結局のところ、MS−WORKSが軽い、という事で戻ってしまったんですね。

それ以降、MS−OFFICEはディスクのゴミと化しています。
せいぜいEXCELをたまに使う程度。
そして、主に家で使っているのはMS−WORKSからロータスのスーパーオフィスに
変わりました。
それでもなんの不満も無く使っているから驚きです。
元々は「ノーツを使ってみたい」というのが念頭に有ったんで購入したんですが。

個人的にはMS−OFFICEすべての機能は必要無いです。
EXCELだけ有れば、それで良い、と思っています。
個人的にはEXCELと一太郎の組み合わせが一番良い様な気がしますが。
 

もう一つは、「やはり資本主義ですから」っていうのがあるので
「恩恵を受ける物には対価を支払うべきである」と思うようになった事。

みんなが好き(かどうか知らないけれど)資本主義っていうのは
基本としては分業として成り立っているわけですわね。
だから「便利だと思う成果物に対しては対価を支払う」のが前提だと思うんですよ。
例えば、作物を食べる時に、ただでは食べられないわけだから買うでしょ?
ソフトウェアもおなじような物だと思うんですよ。
 

OFFICE−XPだったけ?
確か、新しい形式でコピープロテクトする奴ですね。
実は、このような事はあまり反対ではないんです。
ただ、ちょっと方法がお粗末かなぁ、とは思いますけれど。
 

マイクロソフトの考え方の場合、厳密に言えば
「PC1台に対して、OSを一本購入せよ」となるんです。
これが「暴利だ」とまでは思わないけれど、「一人で何台もPCを持っている身としては・・・」
となってしまう。
僕自身は著作権、ソフトウェアの使用許諾についてはボーランドが提示した考え方のほうが
しっくりくるんですけれどね。
僕がDOS版のTurboPasaclを購入した時の使用許諾はわかりやすくて名文だと思います。

「書籍と同じように扱いください。
本は一度に一人しか読めません。
一人の人が使う限りは何台にインストールしてくださってもかまいません。
複数の人が使うにしても一度に一人しか使えない様に管理してください。」

今もボーランドの使用許諾が同じように表現しているかどうか、はわかりませんけれどね。

でも偉そうにゴタクならべている僕でもいまだにレジストしていないシェアウェアがあります。
それはWINZIP(笑)
支払方がよく分からないのでレジストをいまだにしていません。
今度真剣にレジスト方法を調べないと。

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2001/10/04