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2008年12月21日

「ノートをとれ」とは云えない

前大学から現大学に来てから、「教育」に専念している。 研究はまったく個人的なこととして、毎夏の国際会議の論文を書くことくらい。 それが学生さんに波及(?)しないよう気を配っている。

全国的傾向であるが、年々意欲低下の学生さんの入学数が増えている。 そこで「初年次教育」の充実が大きな課題になってきた。 そのため、「ノートのとりかた」やら「文章の書き方」などをきっちり教える授業が(これまでの選択から)必修になる。 必然性もわかるし、おやりになる先生は大変だなぁ、と思う。

しかし、である。 こういう授業は大の苦手である。 第一ノートなんてとったことはない。
相手の云うことはしっかり聞いてやれば「要旨」は頭に入る。 あとで忘れることもしょっちゅうであるが、記憶に残らない発言やトークは忘れてもなんの支障もない。 
そんな値打ちのないものを「脳」にとどめておく必要はないのである。

一方、「優れたトーク」や「貴重な意見」はほっといても頭に残るし、「こんちくしょう」という発言も絶対忘れない。 何十年経っても「覚えてること」もけっこうある。

生まれてこのかた、こういう「ノートなし」の人生を過ごしてきたから、「ノートをとりなさい」という教育は出来ないのである。

投稿者 tadashi : 2008年12月21日 13:58

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