外伝「本編前」

シャーマンカーンが死んでから長い時間が流れた…… 

赤子だったスーパーゼウスとブラックゼウスの兄弟もたくましい青年へと成長し、
表層界のヘッドとなるべく始祖ジュラの下で修行を続けていた。


武力に優れたブラックゼウスは悪魔に好かれ、平和主義者のスーパーゼウスは天使に好かれた。
始祖ジュラは、そんな二人のゼウスにかつての自分とシャーマンカーンの面影を重ねていた。
そんなある日、始祖ジュラは二人を呼び出すとそれぞれにアイテムを授けた。
スーパーゼウスにはカーンが遺した大聖棒を。そしてブラックゼウスには自らの蛇剣を。

これは二人の兄弟が協力すれば永遠の平和と繁栄が約束されるという聖神ナディアの言葉によるものであり、
『平和を司る神』としてスーパーゼウスを、
『繁栄を司る神』としてブラックゼウスを就任させるつもりであったのだ。

だが剣を与えられたブラックゼウスは、大聖棒を与えられたスーパーゼウスがリ−ダーに選ばれたと思い、
「影のゼウス」のコンプレックスを増大させてしまう。

そして「自分のほうが優れている」「兄より優れた弟など存在しない」と思い、スーパーゼウスに牙をむくのであった。

二人のゼウスの激戦は瞬く間に決着がついた。
兄弟を殺すことが出来ないスーパーゼウスに対し、剣を持ったブラックゼウスは容赦しなかったからだ。

始祖ジュラがその場に駆けつけた時、そこにあったのは蛇剣が胸に深々と突き刺さったブラックゼウスの姿だった。。。


ブラックゼウスの亡骸の側に立ち尽くす始祖ジュラ。
次第にブラックゼウスの体から理力の輝きが失せつつ有る事に気付いた始祖ジュラは、
そこへ親衛隊(復活前の復活6悪魔)を伴ったブラックゼウスが出現。
『ブラックゼウスを殺したのは始祖ジュラである』と告発する。無実の罪で追われる始祖ジュラ。