古代エズフィト王国について


古代エズフィト王国が滅びた原因を魔胎伝ノア&プタゴラトンがエズフィト出身だという仮定と
魔導モ−ゼットがエズフィト出身だという事実に基づきつつ、ノア一族が魔肖ネロと何らかの繋がりがある事を踏まえ
魔肖ネロのルーツであるドラキュロスがエズフィトの王に選ばれた事を総合して考えた妄想です。

 

古代エズフィト王国は国王の強大な魔力によって支えられていた国である。
王の魔力が強ければ強いほど、巨テラトリスは光り輝きエズフィトの大地に豊かな実りをもたらす。
しかし王の魔力が弱ければ水は枯れ、大地は干上がり、砂の王国と化してしまう。

そして代々の王は、魔力が弱まると新たな王を求めて王候補を探します。
王候補が見つかると、その魔力を王の象徴である器「内裏ネイロス像」にその力を注ぎこむ事で、新しい王が生まれます。
(この辺はアニメ版やシール版と比べても矛盾がないと思います。)

しかしある時をさかいに、王位を継ぐだけの魔力を持つ者が生まれなくなってしまいました。
その為、王の器である内裏ネイロス像は空のまま、保管される事になりました。
その間、内裏妃は女王として国を統治しました。

しかしやはり強大な力を持った王でなければエズフィト王国の安定ははかれません。
そこで女王は賢者たちに新たな王を作る事を命じました。
それは王に匹敵するだけの魔力を作り出す事だし、それを利用する事で国の安定をはかろうとしたのです。

賢者達は智恵を出し合い、幾多の実験の末、ついに王の持つ超強力エネルギー「魔性般若パワー」を再現する事に成功しました。
それは周囲から得たエネルギーを何十倍、何百倍にも増幅させる事が出来る夢のリサイクルエネルギー理論でした。

          

実験用の巨大な炉心(外見は腕を組んだ灰色の巨大な魔肖ネロ)の前で手に手を取って喜ぶ賢者達。

しかし強大なパワーは制御が難しく、なかなか実用段階に入れませんでした。
失敗。失敗。また失敗。エズフィトの民や女王は期待が大きかっただけに苛立ち、彼らに非難の目までを浴びせるようになります。

『もう、諦めるしかないのだろうか』

賢者たちが挫折を目前にしたその時、遂に一人の導師が血気にはやってしまいました。

『ならん!』

『今更、他に方法があるのか!?』

『止めろ!!導師を止めろ!!』

『彼は暴走している!』

『引き離せ!!導師をあれに近づけるな!!』

『この魔身の危険性は想像以上だった!!』

『もう遅い!エズフィトの民は待っているのだ!この研究の成功を!!
 我々は一刻も早く、このエネルギーを作り上げねばならんのだ。
 そのためには何の恐れもいらん。私はこれとともに生き、これと共に死す。今更、なんの躊躇いがあろうか!!!』



その博士は、不完全状態でいまだ未調整だった実験用炉心を作動させてしまいます。システム完成の功に焦って。
そして、制御できなくなった魔性般若パワーは暴走。


ついには巨テラトリスを中心にエズフィトを駆け巡り、全土に壊滅的な被害を与えてしまいます。

ただでさえ斜陽が進んでいたエズフィト王国はこれで完全にとどめをさされた形になり、
国民の大多数は王国を脱出し、別の世界、新天地を求める事になります。
この時、女王のたった一人の娘である「ノア」も賢者の一人…プタゴラトンと共に脱出し、のちに表層界に漂着する事となります。
また、一部の王族も脱出に成功し、パンゲラクシーという星に辿りつくのですがそれはまた別のお話です。

そしてエズフィト王国にとって更に不運な事は、表層界の分裂によって発生した衝撃波が次元を超えてエズフィトに衝撃を与え、
ついにはエズフィトは公転軌道を外れ、はるか彼方の世界に飛んでいってしまった事です。
強大な魔力を持った国王がいれば、エズフィトは自力で移動する事も出来ますが、王族が脱出し、
国民たちが先を争って逃げ出そうとする中で、そんな事が出来るものはいませんでした。
そしてエズフィトはついに滅びてしまいます。
やがて第一次聖魔大戦に敗北し、リーダーを失った悪魔達の一部がエズフィトに辿りつくまで。。。