合気道は老若男女出来る武道です。したがって他の武道よりも中高年者や女性の比率が高いかもしれません。やはり若い時だけ行い、年を取ったら出来なくなるというのでは、確かに駄目かもしれません。その意味では合気道は従来の武道とは違う側面を持っています。
しかしだからといって反対に中高年や女性ばかりいて、若者が入ってこないような合気道では、これまた困ると思うのです。組織は限りなくピラミッド型に近いのが理想であり、頭でっかちになっているとすれば、その組織には何らかの問題が有ると考えるのが普通でしょう。
私は中高年者が頑張るのは、本人にとっても今の道場にとっても良い事であると考えているのですが、それはそれとして、現在中高年者の人達が、数十年後に道場の指導的立場を継いでくれるというのは、生物学的に不可能です。若い人が入って育ってこそ健全な組織です。
ですので、道場では、武道としての合気道に期待してやってきた若者達の期待に応える道場でなくてはいけません。いつの時代も若者達は、強くなりたいと思って武道や格闘技を求めます。私の山徳道場時代の先輩の中にも「ケンカに強くなりたいのでお願いします」と言って入門した人がいましたが、その人は正直だと思います。私だって口には出さなかったですが、「合気道を通して楽をして強くなりたい」という虫のいい考えで入門しました。
そして何しろ今は、武道も格闘技も多種多様です。昔はテレビでプロレスを観たからといって、それを自分でやってみようと考える人は少なかったです。ところが最近はちょっとした都会なら、k−1やプライドを観た人が、街に有る総合格闘技の道場に通ったりするわけです。
そういう選択肢の広い中で、合気道を選んだ若者達は、私は合気道界にとって宝だと思うのです。よく「子供は社会の宝」と言われますが、正に合気道を選んだ若者達は、合気道の次世代を担う宝ではないでしょうか?
ならばまずは彼らが武道としての合気道の有効性について納得するように稽古すべきであり、その上で「合気道とは本当はこういうものである」と示せば充分だと思います。
子供は急に大人に成れない。階段を少しずつもしくは早いペースで登る人はいても1階から2階へジャンプは出来ないです。
例えば「蹴られたらどう対処するのですか?」とか聞かれたら、言葉で濁すのではなくはっきり「こーだ」と体で説明出来るようでなければ、彼らははぐらかされたように感じるでしょう。
合気道は技でも言葉の上でも両方納得を得られるような武道でなければいけないと考えて修行しております。
|