近年、ニホンジカの全国的な増加に伴う植生の破壊により、全国各地で植物や昆虫の多様性が減少傾向にあります。こうしたシカの多い地域における生物多様性の保全は喫緊の課題です。本研究では、比較的大規模な防鹿柵が設置されている長野県霧ヶ峰の草原において、柵の設置による開花植物やチョウ、マルハナバチの多様性の回復効果を検証しました。その結果、柵の設置により開花植物の種数、また花に依存するチョウやマルハナバチの種数と個体数が大きく回復していました。
本研究は、草原の生物多様性の保全のために防鹿柵設置が有効であることを示した重要な成果といえます。防鹿柵を日本各地の草原に設置することで、多くの草原の生物多様性が保全されることが期待されます。
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http://www.ffpri.affrc.go.jp/ffpri.html
2020/4/8 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所