書籍:「清浄島」 今もまだ続けられているエキノコックス症との闘いの原点を描く

風が強く吹きつける日本海最北の離島、礼文島。昭和二十九年初夏、動物学者である土橋義明は単身、ここに赴任する。島の出身者から相次いで発見された「エキノコックス症」を解明するためだった。それは米粒ほどの寄生虫によって、腹が膨れて死に至る謎多き感染症。懸命に生きる島民を苛む病を撲滅すべく土橋は奮闘を続ける。だが、島外への更なる流行拡大を防ぐため、ある苦しい決断を迫られ……。

書名:清浄島
著者名:河﨑秋子
定価:1,980円(税込)
発行所:双葉社
https://www.futabasha.co.jp/book/97845752457070000000

飼い犬から人に感染……人間の脳に寄生したケースも 寄生虫研究者が語った「エキノコックス」から身を守る方法
最新作『清浄島』で「エキノコックス症」との闘いを描く作家・河﨑秋子さん×寄生虫研究者・八木欣平さんが語り合う、謎多き寄生虫の巧みな生存戦略『清浄島』発売記念対談(後編)
 2021年、愛知県での定着が報告され話題になった寄生虫「エキノコックス」。北海道に生息するキタキツネの感染率は40%以上にも上ります。本来、キツネとネズミの間でライフサイクルが完結するはずのエキノコックス。しかしイレギュラーに人間に寄生してしまった場合、死に至る病を引き起こします。
 日本で本格的に対策が始まったのは戦後復興期。北海道礼文島出身者から相次いでエキノコックス症とみられる患者が発見され、その謎を解明すべく調査団が島に派遣された。河﨑秋子さんの最新小説『清浄島』ではそんな史実をもとに、エキノコックス症と闘った研究者と島民の姿を描きます。
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https://www.bookbang.jp/review/article/746109
2022/11/13 ブックバン

2023年01月16日