10m先の的を見つめ、ヒトシは軽く深呼吸した。10月、明治大学付属中野中学・高校で開かれた射撃競技の都大会。緊張でピンと張りつめた空気を心地よく感じるのは、失敗が許されない“射撃手”の本能かもしれない。
「よし、行くぞ」
心を整えて、愛用のビームライフルを構える。鋭い眼光で、的の中央にある小さな円を捉えて……
「ビシューン」
短く軽い電子音。直後に表示された「10.7」の得点に、ヒトシは納得の表情で軽く頷うなずき、ライフルをもう一度構えた。
優勝でも笑顔なし
射撃と言えば、ど派手な銃声と硝煙の香りをイメージするかもしれないが、中学や高校では、光線を発射するビームライフルを使った競技が主流。本物のライフルと違い、危なくなく、銃の所持資格を取る必要もないため、誰でも楽しめるのがその理由だ。
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2019/5/7 読売新聞