雪山
高2の冬の話しです
俺は天文部で写真の方を担当してました
12月の中旬くらいに
ある群流星を仙台と秋田県境の村で
2点観測をしようという事になりました
※2点観測というのは直線距離で
最低50km離れた場所で互いの方へカメラを向け
角度も同一にして撮るというものです
これによって流星の流れた高度等を調べます
俺と後輩の二人で行く事になりました
当日の日中はうす曇りでした
天気予報を聞くと
夜間は晴れ間も見えると言います
俺と後輩は行く事にしました
○○駅から電車に乗って、私鉄の乗り換え駅まで行き
そこで1両編成のバスのような電車に乗りました
途中の駅でドアが開くと
雪が吹き込んで来ました
この時点で普通なら引き返すべきだったと思います
けれど
何かに導かれるように
俺も後輩も
中止にしようとは考えもせず
そのまま突き進んでしまいました・・・
目的地の駅に着きました
すごい雪が降っていました(ToT)
けれども、当初の予定通り行動する事に
俺達は固執していました
タクシーに乗り
”〇〇青少年旅行村まで”と言うと
”自然の家ね”
????
おかしいなとは思いましたけど
地元ではそう呼ぶんだろうと思い
確認はしませんでした
町中からそう遠くないところにあったはずなのですが
タクシーは山の中へと入って行きました
なんかおかしい・・・
とは思ったんですけど
地元の運転手が間違えるわけないよなあ
と信じていました
かなり山を登ったところで
タイヤがスタックしました
脱出しようと運転手はアクセルを踏みます
運賃のメーターがすごい勢いで上がっていきます
( ̄□ ̄;)!!
ブオオオオオオオ
カチカチカチカチカチ
o(>< )o o( ><)o
これ以上は料金払うの嫌なので
”もういいです。降ります”
と言ってタクシーを降りました
その時の俺の心境は
お金の心配と
このちょっとおかしい運転手から逃れたい
ただそれだけでした
俺達が降りると
運転手はあっさりUターンして帰って行きました
こ・・・この野郎
凸(▼へ▼メ)オラオラ
それはともかくとして
山の中に
それもすんごい雪の降る中
取り残された形となってしまった俺達ですが
そんなに心配はしていませんでした
テントもあるし♪
携帯ガスコンロ(予備ボンベ含む)も持ってるし♪
当然カイロもたくさん持ってました
使い捨てじゃなく
アンカの小型版のようなやつを
俺達はとりあえずテントを張る事にしました
持ち運びの可能なテントは
当時オレンジ色の三角テントしかありませんでした
支柱を立て
親綱を張ろうとしている時に
片側を張る間もう1本のロープを
その辺に置いてしまいました
すごい勢いで雪が降っているのに・・・
ロープは一瞬で雪に埋もれ
どこにいったかわからなくなりました
(T.T )( T.T)
懸命に探してもみつかりません
それまでなんにも心配していなかった俺達は
急に恐怖に襲われました
この雪の中
いくらなんでもテントなしではやばすぎる
”やばい。山を降りよう”
俺達は走り出しました
どんなに慌てていたかというと
テントをたたむのも忘れ
右手に掴んだまま引きずって走っていたくらい慌ててました
それだけ、死の恐怖が俺達を襲っていました
何10分走ったか覚えてはいませんが
家の灯かりが見えた時
助かった!!と思いました
ヽ(*⌒∇⌒*)ノ::・'°☆。.::・'°★。.::・'°☆。ワーイ!
そのまま走り続け
その家に行って電話を貸してもらい
タクシーを呼びました
(ほんとは泊めてくれないかなあと思ってましたけどそこまで甘くはないですね)
今度はまともな運転手でした
”なんであんなとこにいたの?”
”〇〇青少年旅行村に行こうと思って
タクシー乗ったらあそこまで連れてかれたんですよ”
”あっちは〇〇少年自然の家だよ”
なにいいいいい凸(▼▼メ)
”その運転手どんなやつだった?”
俺は特徴を話しました
”ああ。あいつか。あいつ頭おかしいんだよ”
そんなやつタクシー運転手で雇うなよ・・・
”泊まるとこあんの?”
”いえ。ないんですよ”
”(タクシーの)営業所に泊めてやろうか?”
”あ。お願いします”ヾ(>▽<)ゞ
営業所の流し台のある
広めの給湯室へ連れていかれました
”ここで寝ていいよ”
”あのー。ここで飯炊いてもいいですか?”
”ああ。いいよ”
隣の畳部屋でマージャンが行われる中
俺達は飯盒で飯を炊いて
レトルトカレーで食いはじめました
こっちへ来た一人が
”お。うまそうじゃん。俺にもくれよ”
( ̄□ ̄;)!!
高校生のささやかな飯を取ろうってのかよ?あんた(ーー;)
”これしかないんで”
と言って断りました
飯を食った後
しばらくマージャンをやる様子を見てました
マージャンって初めて見たけど
よくこんな早くできるなあと感心しました
いい加減見飽きた俺達は寝る事にしました
板の間に置いたシュラフに潜り込んで
当然だけど暖房も何もない部屋だったので
(もちろんマージャン部屋はあったかい)
カイロも2、3個着けました
翌朝目を覚ますと外には1m以上雪が積もっていました
あのまま外にいたらテント張っててもやばかったな
俺達の街まで行くバスがあると聞き
バスで帰る事にしました
家にたどりつくと
親に”先生から何度も電話があったぞ。電話しとけ。”と言われました
どうやら後輩の親が
心配して先生に連絡して大騒ぎになってたらしいです
うちの親は全然心配してなかったらしいけど(ーー;)
テレビのニュースを見て
昨夜の恐怖が蘇りました
全く別の場所ですけど
昨夜、車が雪で立ち往生して
動けなくなってしまった男性二人が
歩いてどこかへ歩いて行こうとして
亡くなっていたそうです
下手をすれば
俺達もそうだったと考えると
今更ながら恐ろしくなりました
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