4日目−2
ほんとにすごい偶然だと思いました
彼女が襟裳に住んでいるという事は知っていたから
もしかして会えるかな?
と淡い期待はしてましたけど
どこに住んでるかも知らないので
まず無理だろうなとも思っていました
俺は普通の客の振りをして
絵葉書をレジにいる彼女に差し出しました
気づくかな?
絵葉書を受け取って顔をあげた彼女は
一瞬固まった後
”えー?どうしたの?なんでここにいるの?”
”旅行できたんですよ”
”一人できたの?”
”一人ですよ”
”あたしがここにいること知ってたの?”
”知ってるわけないじゃないですか。(笑)たまたまここに寄ったんですよ”
”そうよねえ”
”あ。昼飯食いたいんですけど
ここつぶ貝がうまいって聞いたんで
つぶがい食えるとこないですか?”
”そこで食べれるわよ”
彼女は売店の横の食堂を指差しました
”あとで行くからゆっくりしててね”
俺がつぶ貝定食を食っていると彼女がやってきました
”それにしてもほんとに知らなかったの?あたしがここにいること”
”知りませんよお。えりもって聞いてたから
どっかで会えるかなとはちょっと思ってたけど”
ひとしきり思い出ばなしをした後、
”今日はこれからどうするの?”
”どっかキャンプ場でキャンプしようと思ってるんですよ”
”ここはろくな宿ないもんねえ。”
”どこかキャンプ場知ってますか?”
”帯広におっきいのあったわよ”
”黄金道路通っていくのよ”
”そうですか。どうも”
”なんで黄金道路っていうか知ってる?”
”なんでですか?”
”黄金を敷き詰めるくらいお金がかかった道路なのよ。”
”へええ”
”結構工事中に人が死んでるのよ。出るって話だから気をつけなさいよ”
そんな道路すすめんなよお(ーー;)
別れ際に彼女は
”帰りに絶対また寄ってね。お土産用意しとくから”
”ええ。帰りにまた来ます”
”絶対よ。電話ちょうだい”
と言って電話番号を教えてくれました。
”だんなさんが出たらどうするんですか?”
”殺されるかもねえ”
こ・・・殺されるって(^_^;)
ちょっと後ろ髪引かれながら襟裳を後にしました
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