無題3-01


今日は幼稚園の七五三のお参りです。


お母さん達も一緒に近所の神社までみんなで歩いて行きました。


おでかけをするというので圭太君もおおはしゃぎでした。


神社の鈴がある階段のところで記念写真を撮りました。


みんな幼稚園の制服のままでしたけど、


千歳あめをもらって、カメラに写るように胸のところに持って撮りました。


記念写真が終わると、境内の広場でお弁当です。


小さなビニールシートをたくさん敷いて、みんなで食べるのです。


圭太君がふと気付くと、みんなはどこかへ行ってしまって、


ビニールシートだけがたくさん並んで敷かれていました。


何故だか圭太君はとても嬉しくなりました。


”ぶ〜〜〜〜〜ん”


飛行機のまねをして手を広げて


ビニールシートの上を走りました。


シートがちょっと離れているところは


地面に足をつかないように飛び越えて走りました。


とっても楽しくて、周りの事なんか見えませんでした。


圭太君はずっと青い空を見ながら走っていたのですから。



突然、圭太君は腕をつかまれました。


つかんだのは先生です。


なんだかとても怖い顔をしています。



”だめじゃないの!!女の子を叩いたりしちゃ!”


”え??”


圭太君は何の事だかわかりませんでした。


(僕は女の子を叩いてなんかいないのに・・)


”浩美ちゃんを叩いたでしょ?あやまりなさい”


見ると、浩美ちゃんが本当にシートの上で泣いています。


走ってる時に間違えて叩いちゃったのかもしれない。。。


そう思った圭太君は浩美ちゃんにあやまりました。


”ごめんなさい。。。”


浩美ちゃんは何も言わずに泣き続けていました。


”乱暴な子ね。圭太君って”


僕は女の子を叩いたりしない!と圭太君は言いたかったけど


叩いてしまった事は本当みたいなので


何も言えませんでした。


今までは大好きだったその先生が圭太君は大嫌いになりました。


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