C/1993Q1 Mueller = 1993p

★★ Mueller 93p
 93Sept.14.606UTにm1=13.5,dia.=0.6',DC=3でした。これは20cmF5+TP2415,20分露出によります。写真ではp.a.=210〜305゜の範囲に1’の扇形の尾があります。
 93Sept.25.615UTにm1=12.5,dia.=0.7',DC=5でした。これは20cmF5+TP2415,20分露出によります。撮影中に月明かりがありましたが、14日よりずいぶん明るく写っています。このときもp.a.=210〜300゜に1’の扇形の尾があります。SS曲線を書いてみると、タイプUの尾のようです。カシオペヤ座とアンドロメダ座の境界あたりにあって、しだいにスピードがあがってきました。
..... astro aids 123 93年 10月 16日発行 93年9月5日から9月28日まで

 

★★ Mueller 93p
 Nov.04.427UTにm1=11.5,dia.=0.7',DC=5で、p.a.=20から85゜ぐらいに扇形にひろがった尾があって、p.a.=45゜ぐらいが最も顕著です。この尾はダストテイルで、r=2.4AUでこれだけ面白い尾が出ているのですから、もっと近かったらと思うと残念です。94年3月26日に近日点で、r=0.97AUですから期待できるだろうか。ペガススの四辺形をかすめて南下中でした。ダストテイルの形がよく、拡大プリントすると大彗星のようです。SS曲線をあててみると、Te=-1000日ほどの古いシンクロンにあたるところでもダストがあるようです。ペガススの四辺形を通って南下しています。
.... astro aids 125 93年 12月 17日発行 93年11月2日から11月26日まで

 

★★ Mueller 93p
 93Dec.09.410UTにm1=11.5(PF),dia.=0.7',DC=5でした。これは16cmF3.8+TP2415,15分露出によります。ダストテイルはp.a.=20〜55゜の範囲にあって6’ほどの長さがたどれます。淡いベールのような薄雲を通しての撮影でした。うお座の西端を南下していました。
..... astro aids 126 94年 1月 21日発行 93年12月1日から12月26日まで

 

★★ Mueller 93p
 94Jan.02.455UTにm1=10.5(PF),dia.=1',DC=5で、p.a.=25゜に11'のダストテイルがありました。これは16cmF3.8+TP2415,15分露出によります。ダストテイルは緩やかに曲がって長くのび、p.a.=50゜付近にはすっとのびたイオンテイルのような構造も見えます。太陽に近づいてきたので彗星の活動が活発になってきたのでしょう。みずがめ座を南下していて来月はかなり困難です。
..... astro aids 127 94年 2月 13日発行 93年12月31日から94年1月26日まで

 

★1993p Mueller彗星の光度観測(iauc5942より)
 1993Nov.15.83UT=11.4(Tom44L),18.80=12.6(Sar33L),Dec.4.12=12.0(Hal20L),16.98=10.8(Bor32L),1994Jan.4.10=11.0(Hal20L),11.11=10.0(Kee32L),19.71=11.8(Say),22.10=9.8(Kee32L),Feb.2.08=10.8(Hal20L).
..... astro aids 128 94年 4月 6日発行 94年1月29日から94年2月23日まで

表紙写真<活動を停止した彗星 Mueller(1993p)>
 1994年6月2.48730UT 20h34m13s〜15分露出 16cmF3.8+TP2415 護摩壇山No.32観測ポイントにて(TPネガ→5号プリント→3号に密着反転→400カラーネガで接写)
......... ASTRO AIDS 132 94年 6月 29日発行

 

★★Mueller 1993p
PERYYYYRNpp YYYY MM DD.DD M/mm.m rrAAA.ATF/xxxx /dd.dd DC /t.tt ANG RRRRRR!OBSXX
1994 3p 1994 06 02.49 p 13 : 16.0W 4 TSU02

Remarks for 1993p
June 02.49: TP2415 film w/16cm f/3.8 W shows 2 x 3.5 arc.min. diffuse elliptical image similar to J.V.Scotti's report on iauc6004[TSU02]

 iauc5995にオーストラリアのビクトリア州のCamilleriは、「5月11日までに20cm反射でこの彗星の集光が見えなくなってしまい、1’×3’程の星雲のような筋に見える。不運なBradfield彗星(1992XV)のようだ」と報告して、5月5.42UTに10.0等,11.38UTに11.0等,12.38UTに11.2等と予想よりかなり暗い観測結果を報告していた。そして同号iauc5995には6月上旬のm1はm1=13.2と予想されていた。
 この彗星は拡散して淡くなっているために、梅雨に入る前に透明度の良い高い山で捉えねばならないと思い、護摩壇山でも車で行ける最も高い地点,No.32観測ポイントで撮影することにした。私は5月28日にそこへ行ったが、不運にもその地点に到着したときに彗星があるうみへび座の一角が晴れていることを確認した直後に曇られてしまった。
 6月2日は幸い快晴に恵まれ、満足できる15分露出を1コマ撮ることができた。現像してみると、やはり普通の彗星らしいものは写ってなかった。それまで持っている軌道要素(*1)を使って逆測定して、小さなイメージの彗星らしいものを見つけたが、それが彗星だと断定できなかった。少し下にフィルムの増感むらでないぼんやりとした楕円形の光芒が写っていたからだ。
 6月9日に受信したiauc6004にこの彗星のことが出ていた。「マウント・ジョンのA.C.Gilmoreによると、5月4.43UTに撮った5,5,3分の3枚の画像では彗星は拡散状で、iauc5595の予報による位置に頂点の所が明るい放物線のような形をしたものがある。4月14.34日に1,2分の露光でよく捉えられた小さな集光の影すらない。5月5.38,5.39UTに撮った10分,15分の2枚の画像で前夜のイメージを確かめた。放物線のような形のものは4’の長さで、軸は方位角150度に向いていて、16〜17等の恒星状の集光が記録されるはずの所に集光がない。」
 そして、月惑星研究所の J. V. Scottiの決定的な報告があった。「6月2.163UTと2.170UTにR.JedickeがSpacewatch Telescopeで行った観測によると、彗星は拡散していて核の集光の形跡が無い。拡散したコマはほぼ楕円形で、ほとんど均一なイメージは長軸が位置角151〜331度に向いていて、大きさは3.5'×1.8'だ。コマ全体の明るさは10.5等だった。楕円のp.a.=331度の端は反対側よりシャープで、楕円形のコマの中心から南に約4’の幅広い拡散した尾がある。核が残っているとしても18.5等より暗いにちがいない。」

 私が捉えたイメージは、長軸が南南東から北北西に向いている淡い楕円形で、大きさも同じ日のScottiの報告とよく似ている。が、位置が合わない。もともと軌道要素で計算する位置は核の位置ですが、その核を含めて彗星本体は既に消えてしまっているようです。菅原賢氏のBBV1_4で観測時のSS曲線を書いてみると、ダストテイルは彗星核の南に扇型にひろがります。観測された淡い光芒は核から2’ほど離れた南南東にあって、観測時より20〜60日ほど前に放出されたシンクロンと合います。木下一男氏から教えて貰ったこの彗星の観測によると、オーストラリアのDavid A.J.Seargentが4月19日に7.7等でDC=5と報告しています。そのころ彗星はまだ十分な活動をしていたようで、きっとそのときに放出されていたダストが6月2日の光芒となったのだと考えています。4月19日は、6月2日からさかのぼると40日あまり前になります。

逆測定データ
No. comet α δ T
11203 1993p 09 35 19.6 -18 31 34 94 Mar. 26.27983(Kinoshita)(*1)

(*1)α=09h35m19.6s,δ=-18゜31’34”(T=94Mar.26.27983TT(Kinoshita))
 6月下旬に木下一男氏に教えて貰った最新位置は、α=09h35m19.73s,δ=-18゜31'30.0"で、逆測定で彗星を捜すにはほとんど同じ位置でした。
......... ASTRO AIDS 132 94年 6月 29日発行


Circular No. 6004
Circular No. 5995
5942
5886
IAUC5848