2000年07月12日  大体晴れ

 港から右へと向かい、ひとつ遺跡を見たのちにタハイへ行く。唯一目を入れてあるモアイである。どこかユーモラスな顔をしていて、間近で見るとまるで空を見上げているように見えた。虹も出ていてそばの他のモアイを入れて撮影したけど、あまり大きく写ってないのでHPには却下。
 そのあとは洞窟探し。やはり鋪装された道などなく、ところどころ「池」になっている。遺跡や倒れたモアイは見つかったが洞窟はまだ見つからない。右手への道に入っていきどうやら間違えたような気がして、遺跡に見えなくもないような所で車を止める。どうも見るべきものがないような気がするので出発しようとした。
 4回目。最後の難関。またスタックしやがった。後輪が片方空回りして動かない。砂利のある所で車を下向きに止めたのがまずかったのか。4駆にしたってダメ。空回りするタイヤの下に木の枝やら石やらを詰め込んでも何度もはじき出される。前方に残されたわずかなスペースにギリギリまで車を出してトライしてみるが、また同じタイヤが空回りする。どんどん深みにはまる。ジャッキアップして車を動かす事も考えたが、なんとスペアタイヤは付いているのにジャッキがどこにも見当たらない。タイヤだけあってどーする!…さてどうしようか。こんなところ誰も来ないぞ。元々道間違えて入ってきた所だし。雨にやられるのを覚悟で歩いて助けを求めに行くしかないのか…。ああでもない、こうでもないと散々無い知恵を絞ってふと思いつく。反対側の後輪の下も掘ってみたらどうだろうか。いくらか掘ったところでもう一度空転するタイヤの下に詰め物をして再度バックする。スライドして車の方向が変わった!しめた、これで脱出できる。それから全神経を集中して道まで駆け上がる。脱出!はははざまーみろ。ここへは二度と来るかとこの時は思う。これほど知恵を使ったのは生まれて初めてである。
 もう少し上へと道をあがっていった所にめずらしく南国の木が生い茂っている所があり、そこに目当ての洞窟があった。自然の洞窟だ。下へ降りて写真をとっているとどうやら片方の入口は中へ入って行けるように見える。マグライトを持っていたので先へと進んでみる。真っ暗だ。白骨でも転がっていそうだ。て言うか踏んでないよね。幾らか進むと天井が開いて陽が差している所へたどり着く。その先も洞窟は続いているが、中を見てみるとどうも長靴がないと入っていけない様子。しかたがないので引き返して洞窟の写真を撮る。ポケットに入れておいた「写る○です」が無い。どうやらさっき立ち往生した所に落としたらしい。でもあそこへまた戻るのは気が進まない。あきらめよう。
 次の目的地、アウ・アキビに着くと馬で廻っている2人連れの男達に煙草の火をせがまれる。貸してあげると「あそこにいるのは友達か?」と聞かれた。何の事か分からないので「NO」と答えたあとモアイの所へ行くとここにも日本人がいた。雨の日にオロンゴへと登っていく時に見かけた人のような気がする。さっきスコールがあったが歩いてここまで来たのか?話をしてみるとなんと同じ宿に泊まっている人だった。一度も見かけた憶えがないのだが。国連ボランティア(だったかな?)でブラジルに赴任していて休暇で来たらしい。ここまでは馬に乗せてもらってきたけど歩いて島をまわるつもりだったらしい(雨期なのに)。どうしようか途方に暮れていたようだ。こういう組織の人達って車の運転はしてはいけないのかな?JICAはそうだというけれど。またスコールがきたのでとりあえず一緒にプナ・パウに寄って村へ昼食に戻る事にする。
 プナ・パウにはモアイの帽子(プカオ)の切り出し場である。幾つかそんなものがごろごろしていた。相変わらず方角が分からない。日の出と日の入りの時しか方角が分からない。南半球だからなのか。そうなのか? スコールがきたので村へ昼食に戻る。入ってみた店はなんともまあ愉快な店だった。ミネラルウォーター(SIN GAS)を頼むとCON GASしかないという。それを取りに行ったかと思えば今度はすべて凍っていると言う。何ならあるかと言えばスプライトかコーラ。食事前だけど仕方がないので私はスプライトにした。メニューもへんてこなものだそうで牛肉料理5種類くらい、鶏肉で5種類くらい、魚で5種類くらいの内容なのだがそれぞれの肉料理の内容は5種類すべて同じものだという。鶏肉にしたが味はいい、とてもうまかった。この島のレストランではじめてうまいものを食べたような気がする。ただ中まで火が通ってない。半生だ。そこの部分はさすがに避けた。
 電話局でリコンファームが完了したと聞いて宿へ戻る。宿へ戻ると別行動を取るという。まあひとの休暇だから無理強いはできないのでレンタカー屋さんへ燃料の種類を確認後、給油に行く。ちなみにこの車はカギも何も無しで(手で)キャップが開いた。鍵穴はあるのに。グローブボックスは鍵穴があるけどこちらは鍵が合わない。そしてこいつはどうしても開かない。つくづく変な車である
 給油後その足でラノ・カウの向こう側、スール岬へと向かう。オロンゴまでもそうなのだが輪をかけて岩だらけの道である。なかなか厳しい道のりである。牛だらけの牧場の中を通り、国有林みたいな所を通って岬にたどり着く。風が出てきて雲行きが少し怪しくなってきているような気がするが。
 斜面のような所を歩いて下っていくと島の南端、スール岬。特に遺跡は見当たらないけど、吸い込まれそうになるような断崖である。その先は見渡す限り南太平洋。
 そうこうしている間に大分時間も経っている。やっぱり「写○んです」を探しに行ってみる事にする。うまく行けばその帰り道にでも海辺で夕焼けが見えるかもしれない。今度は安全と思われる所に車を止める。こんな時間に立ち往生したらしゃれにならん。行ってみればカメラはすぐに見つかった。どうやら倒木の枝を折っていた時に落としたらしい。問題は中身が無事かどうかだが、それは日本へ持ち帰ってのお楽しみ。
 残念ながら夕陽には恵まれなかった。他にもカメラを持って歩いている人を見かけたが、同じねらいだったのかな。
 車を降りる時に今度はデジカメを道路に落とす。焦った。壊れたりしたら随分と戻らないと修理してくれる所はないだろう。いや、カメラだけで済めばまだいい。メディアが割れでもしたらどうしようかと思った。だいなしである。実際電源を入れてみたら「カードが入っていません」とか何とか。わぁぁぁ…。原因はメディアが衝撃で半分抜けてきていたため。動いた、…よかった。
 その夜は同じホテルの人と少し飲みに近くまで出かける。今まで毎晩土砂降りの雨音が聞こえていたが今夜は外出中は降る事が無かった。
 明日はAM11:00までに車を返す予定。トランペットストーンまで行ってみる事にして眠りにつく。


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