安藤禎央エレクトーンコンサート 1999.9.29 at 仙台シルバーセンター


<曲目>
We Live Here(パット・メセニー)
Cathedral in a Suitcase(パット・メセニー)
荒城の月
カイピラの小さな汽車
Aria
花火(ドビュッシー)
君と旅立とう
彩(オリジナル)
スターウォーズより「王座の間」
My Heart Will Go On
Forever(オリジナル)
リベルタンゴ
風光る時(オリジナル)
アンコール:「アルマゲドン」のテーマ


安藤さんがグランプリを受賞した1996年のインターナショナル・エレクトーン・コンクールを 聴きに行って、迫力ある演奏とレジストレーションの見事さに感動したものでしたが、 プレイヤーになられてからのコンサートに行くのは初めて!・・・というわけでとても楽しみに 出かけました。
1・2曲目は安藤さんがとても好きだというパット・メセニーの曲。オリジナル曲やクラシックを 弾く方、というイメージがあったので、ちょっと意外な感じがしました。
弦楽四重奏のアレンジの「荒城の月」で、美しいストリングスの音色にぐっと惹かれ、次の 「カイピラの小さな汽車」で、すっかり安藤さんの作り出す世界に入り込んでしまった、といった 感じでした!よく月刊エレクトーンの評でも書かれていますが、いろんなジャンルを弾いていても 次々にジャンルが変わる、という感じがちっともしなくて、ステージ全体が・・・なんと言ったら いいのか、うまく言えないのですが・・・安藤さんの奏でる音楽が「安藤ワールド」と呼ばれている、 という意味が分かった気がしました!
「カイピラの小さな汽車」では、いろんな汽車にまつわる音色が、ドビュッシーの「花火」でも これまたいろんな花火の音色が出てきて、私は知らない曲(特にクラシック)だとすぐに飽きて きてしまうほうなのですが、ちっとも飽きさせないでくれる音色と演奏でした。俗な表現ですが 汽車や花火が見えるような気すらしてくるのですよ。マンガでいえば、「ガラスの仮面」で 主人公の北島マヤが演じ始めると、その周りに実際は存在しないヨーロッパの街並みや舟などが 観客に見えてきて、「えっ!?」と皆驚いて眼をこする!・・・そんな感じ。
後半では、なんと言っても、お姉さんの結婚式で涙をこらえながら演奏した、という 「君と旅立とう」に感動しました。なんてステキな姉弟愛。うちの弟が楽器を弾けたとしたら私の 結婚式(あるのか?)で弾いてくれるだろうか?あ・・・私の誕生日に覚えたての ウクレレで「ハッピーバースデー」を歌ってくれたなぁ・・・なんてことを思いつつ聴きました。
それから、「リベルタンゴ」を聴けたのは嬉しかったです。楽譜を買って、1度アレンジャーご本人の演奏を 聴いてみたかったので。あまりにかっこよくて、早速練習したくなりました。スターウォーズより 「王座の間」も楽譜が発売になるそうなので、ぜひ弾いてみたくなりました。タイタニックの 中の「My Heart Will Go On」のクラブMIXバージョンもかっこよかったので、ぜひ楽譜化して ほしいなぁ、と思います。しかし、クラシックからクラブMIXまで、ほんとに守備範囲が広い方なの ですね。びっくりしました。
一方で、オリジナルの3曲もそれぞれ全然違うイメージの曲ですが、どれもこれも素敵でした。
日本の感性がテーマという「彩」では、途中お経みたいな歌が入って、和楽器の音色がいろいろと 出てきて、大迫力でした。ちなみにお経のところでお子さんのお客さんが怖がるとか。(笑)
「風光る時」は、明るい気分になれる爽やかでいいメロディでした。 これは生命の躍動感がテーマとかで、ほんとに「音楽って人の気分を左右することもあるなぁ」と 改めて思うほど、気分が晴れやかになりました。
コンサート最後の「Forever」は、美しくて透明感があって、切ない感じでした。そういえば、 安藤さんは透明感のある佇まいを醸し出す方だなぁ、という印象を持ちました。それでいて 面白いトーク連発で、なんというか親しみやすいし、すっかりファンになりました!!
アンコールは「アルマゲドン」のテーマ。これは迫力があったし、途中のギターの音色が すごく美しかったです。もっとたくさん弾いてほしかった〜・・・。ぜひまた仙台での コンサートを!と思いました。

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