[チョット少ないけど鷲崎港での釣果。
美味しそうなマコカレイとマガレイだ]

新潟日報
平成12年3月
 【カレイ】

 ホーホケキョの声を目で 追うが声の主は見当たらず に初咲きの梅の花で止まっ てしまった。春である。杉 花粉に悩まされる人にはい やな季節だ。陽射しのせい か海も春色に見えてきた。 今の時期に水揚げされる、 卵がぎっしり詰まったクモ ダコ(イイダコ)の煮付け が美味しい。
 メバルの活性も上がり、そ ろそろカレイ釣りのシーズ ンである。佐渡で釣れるカ レイは主に2種類でクチボ ソ(マガレイ)とマコガレ イだ。呼び名の通りクチボ ソはマコガレイよりも口が 尖っている感じで身が薄く 体色も薄めの事が多い。感 覚で言うとマコガレイの方 がポテッとしていて、一方 は小型ほど葉っぱのよう。 [またまた登場カジカジです。今夜はカレイで一杯か〜!] なるほどカレイを漢字で書 くと鰈でヒラメは鮃となる。 裏返さずに腹を手前に置い て頭が右になるのがカレイ で昔から「左ヒラメの右カ レイ」と言われている(例 外のカレイもいる)。
 3月から釣れ始め、ピー クは4月。ゴールデンウィ ーク頃になると大釣りは出 来なくなる。投げ釣りと船 釣りで狙い、多い人で投げ て50尾、船では3桁釣る 人もいるほど。しかし今年 は出足が悪いようだ。カレ イは砂地の底に張り付く地 味な生活をしているが実は 派手好みで、赤、金等まる でちんどん屋のような仕掛 けが効果的。餌はイソメや イワムシ等が一般的で船釣 りでは重目のオモリで底を ドンドンと叩いて砂煙を上 げると周りから集まってく る。よく針を飲み込むので 針外しは必需品である。
 調理は簡単で持ち帰って も喜ばれる魚のひとつ。ク セの無い白身は骨離れがよ くどんな料理にでも合う。 煮付けや塩焼きが一般的で 大型なら刺身、小型なら唐 揚げもいい。干物や洋風に アレンジしても美味しい。
 桜前線が通過する頃には 好機を迎えるカレイ釣り。 花見も良いがのどかな春の 一日を釣友やファミリーと 堤防や船の上で楽しんでみ てはいかがだろう。