[釣れたキジハタがスズメダイを吐いた。結構良くある事だ]

新潟日報
平成12年7月
 【ハタ&キジハタ】

 朝、暑さとセミの声で目 覚める日が続いている。す っかり夏もよう。伸びざか りのあさがおの葉も日中は だるそうだ。今年の梅雨は 名ばかりであったが、それ だけに数年前のような夏の 集中豪雨が心配になる。
 浜辺も海水浴やジェット スキーなどで賑わいを見せ ている。釣れる魚もキス、 ベラ、アジと中、小物が主 体となり、大物は夜釣りで 狙う事が多い時期となった。 沖ではシイラが顔を見せ、 ソイに変わりハタやキジハ タが良く釣れるようになっ た。佐渡に多いキジハタは [なんと記録的な10キロのマハタ。
釣り人は本間直人君で〜す] オレンジ色のカラフルな色 彩がまるで熱帯魚のようだ が、関西ではアコウと呼び マハタと並んで高級魚であ る。船釣りで釣れるキジハ タは大きくて3キロ程であ るがマハタはさらに大型に なり、昨年は10キロの大 物が釣り上げられている。
 ハタ科の魚はどう猛で、 小魚やイカ、カニ等を好ん で食べる大食漢である。岩 礁帯や砂泥地の障害物、堤 防の敷石等に着き、餌とな る小動物を狙っている。
 釣りではアジ等小魚の活 き餌を使った泳がせ釣りや 小魚やイカを模したルアー で狙うが、さすがに大型と もなると引きは重く強い。 根に張りついたり穴の中へ 全力で潜り込もうとする。 後手を取るとなかなか引き ずり出す事は難しい。船で は30〜40cm、陸から は25cm位が平均サイズ であるが、数多く釣れない 事がさらに価値を高めてい る魚である。
 食味は最高で、刺身、洗 い、塩焼き、煮付けと何に しても美味しく食べられる。 揚げ物や洋風料理にも良く 合い、残った頭やアラは汁 物にすると絶品のダシが出 て旨い。まさにご馳走とい える釣り対象魚である。
[ナイロンの12ポンド(3号)で釣ったマハタ!
よくやったの6キロオーバーである]  佐渡へ来る観光客や釣り 人が減っているのにあわせ てか、最近漁や釣れる魚も 少ない。海の中もリストラ の風が吹いているかのよう だ。こんな夏に釣れたハタ を肴に一杯やるのは最高の 贅沢。もちろん最後はネギ を散らした潮汁で締めくく りたい。