[なんと、1本の角に2ハイのイカが!!イカに獰猛かが解るシーン]

新潟日報
平成13年6月
 【スルメイカ】

 雨気付く空。フキの葉上 ではアオガエルが雨待ちの 様子。梅雨空に意気消沈さ せられる日々であるが、手 まり花とも呼ばれるアジサ イ開花の頃合いであり、ホ タルが飛び始めたという話 に晴夜が楽しみである。
 川には遡上したアユが群 れ、遅れ気味とか異常気象 といわれる海にもシロギス やマダイなどの漁を聞く。
 スズキやイシダイ、アジ等、 釣り魚の種類も多くなった。 船では沖メバルやイカが釣 れているがホッケが多くて 邪魔をすると愚痴をこぼし ている。
 普通イカといえばスルメ イカの事を指し、佐渡では マイカと呼んでいる。釣り 方は専用のイカヅノが7本 程付いた市販の仕掛けを使 うのが普通で、100m前 後の水深で釣る事が多い。
 凪の日、夕暮れから遥か沖 に見える漁船の漁火は、陸 から見るとどこか幻想的だ が現場は戦場である。
 今の季節に釣れるマイカ は沖漬けに丁度よい大きさ。 釣り上げたイカを醤油、み りん、酒で作ったタレに生 きたまま入れ、半日から一 日程置いて輪切りにしてワ タごと食べるのである。そ の他一夜干しを焼いたもの や刺身、細く切ったイカそ うめん。煮物、揚げ物、酢 の物から塩辛、餅米を詰め て煮たイカメシと非常に料 理方法は多い。
 日本人は大のイカ好き民 族で、世界のイカ消費量の 半分以上を食している。コ レステロールを高めるとい う昔の風評が、近頃は豊富 なタウリンがコレステロー ルを抑え、ダイエット効果 がある高タンパク低脂肪食 品として見直されている。
 進化?する現代社会であ るが、見直し残していくべ きものも多いはず。人間関 係や自然などもう一度身近 なことから考えてみようか。 スルメをかみ締めながら味 な未来になればいいと・・。